第17話・なんなの定期交流戦??【定期交流戦①】
夏休みが終わり九月に入った最初のホームルーム。
教壇には、担任の飛島が立っていた。
「九月下旬に期末試験があるが、それと同時に毎年恒例の定期交流戦がある」
他県のハンター育成校と交流を目的とした毎年行われる行事である。
「今年は仙台で東京の【東鳳学園】と行う。この定期交流戦の成績が期末試験の実技試験の成績になるからな........と言ってもだ」
飛島は一度言葉を切り、教室を見渡す。
「何をするのかは、今はまだ分からないだろ。帰りのホームルームで説明するから、そのつもりでいて欲しい」
ホームルームが終わると同時に翔馬の周りび環太と真が集まった。
「東鳳学園ってあの先生来るのかな?」
「あぁ、あのチャラい先生ね........どうだろう」
「乃木さん来るかな?」
「「はぁ!?」」
翔馬と真が同時に環太を見る。
二人が話題にしているのは東京ドームで会った東鳳学園の教師のことだが、環太の頭の中にあったのは、しおりの姿だけだった。
「何で乃木さんが来るんだよ」
「だって、乃木さん、東鳳学園の卒業生だぞ」
「だからって来るわけないだろ」
「よし、聞こう」
環太はスマートフォンを取り出し【二組三班】のグループチャットへ打ち込む。
しおりからの返信は、ほとんど間を置かずに返ってきた。
「あぁぁ........」
スマートフォンを見つめたまま、崩れ落ちるように天を仰ぐ。
「だから、来るわけないって言っただろ!」
「少しでも可能性があると思ったのに!」
「あるかー!?」
翔馬のツッコミが教室に響き渡った、その瞬間、一時限目のチャイムが鳴った。
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帰りのホームルームが始まった。
「それでは、定期交流戦の説明するぞ」
飛島が説明を始める。
・定期交流戦は一年に一回開催
・前年度自校で行った場合、翌年は他校へ行くというホーム&アウェイ方式
・交流校はランダム
・全学年全員参加
・競技内容は開催側の校長が決定
・定期交流戦の前日には両校の交流会が実施される
・開催の目的は将来ハンターとなり一緒に戦うことになる生徒同士の交流と技術向上
「以上が定期交流戦の概要だが質問はあるか?」
真がスッと手を上げる。
「はい、諏訪」
「競技内容はいつ伝えられるのですか?」
「基本は当日に伝えられる」
「........”基本は”ということは、例外もあるんですか?」
「そうだなぁ」
飛島は顎に手を当て、少し考え込む。
「そんな言いづらいんですか?」
「いや........んー........じゃあ俺が高校生の時の競技内容を教えよう」
軽く深呼吸をして、飛島は話し出した。
「俺が高二の時だ。交流戦の前日の朝、両校の生徒が体育館に集められて校長から発表されたんだ。その校長の第一声が『戦をしてもらいます』だった」
「「........戦?」」
教室中の声が、ぴたりと揃った。
「だよな。あの時の俺たちも、まさに今のお前らと同じ反応だったよ」
遠い目をする飛島。
真が、そのまま質問をする。
「それでどんな内容だったんですか?」
「内容は単純だ。敵の陣地のフラッグ取るか敵を全員戦闘不能にしたら終了って感じだ」
「戦闘不能というのは?」
「頭、胸、腹、両腕、両足の七カ所に判定機を付けて、胸、頭を攻撃判定されたら一発退場。それ以外は三カ所攻撃判定されたら退場。それが戦闘不能ってことだ」
真はメモを取るように頷きながら、さらに尋ねる。
「それで、その競技が前日に説明された理由とはなんですか?」
「闘技場の中央に線を引いて陣地を分ける。そして、シェルターと呼ばれる身を隠す壁を設置してあり一番奥にフラッグが置いてある。こういう条件でどう戦うか?その戦略を考える時間を作るために、前日の朝に発表されたんだ」
教室のあちこちから、感心した声が漏れる。
「普通は実技試験と同じ内容で行って切磋琢磨して頑張りましょうって終わるんだけどな........一つ言えることは前日に集められたらめんどくさいことになると思え」
そう言いながら、飛島は心の中で付け加える。
(でも、その時の校長に、その競技案を出したのが……今のうちの校長なんだよなぁ)
そのことは、あえて口には出さなかった。
この度は読んでいただきありがとうございます。
この作品は、構成、文章を先に考え細かい描写等に関してはAIにて修正しています。
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