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第12話・中間試験②

試験は三日間にわたって行われる。


初日は国語、数学、理科、社会の四教科。

二日目に英語、魔獣学、ハンター論の三教科。

そして三日目、最後を飾るのが実技試験だ。


二日間の筆記が終わった頃には、環太の顔色はもはや蒼白だった。


「おーい、環太ー」


机に突っ伏したまま動かない環太の頭を、翔馬が指でトントンとつつく。


「へんじがない........ただのしかばねのようだ」

「おぉい、勝手に殺すな!」


がばっと顔を上げた環太の目は虚ろで、もはや魂が半分抜けていた。


「で、その様子だと全然できなかったと見えるが........」

「その通りだよ........! もう筆記なんてどうでもいい! 明日だ、明日ー!」


喚き出す環太だった。


そして三日目――実技試験当日。


午前中は、基礎能力の試験。

簡単に言えば身体測定、体力測定に近接戦闘能力、射撃能力の試験だ。


成績は、各々の特性通りに分かれた。

翔馬は、体力測定と近接戦闘能力はもちろん下から数えたほうが早い。

射撃能力は学年ダントツトップの成績を出す。

環太はその逆で、体力と近接能力が学年トップクラス。

真は、全体的に好成績を収める。

おそらく総合成績はトップだろう。


一方で真央と絢の女子組も優秀で、午前の試験は女子の中でも上位。

男子と混ざっても遜色ないレベルで、体力測定では翔馬を普通に上回った。


午後は、実技試験。

五人一組でチームを組み、戦術を立て、連携して魔獣を倒すという応用力を測る試験だ。

ただし、この試験で使われる魔獣は魔獣の皮を被った機械である。


この五人一組のチームは課外学習のチームで行うことになっていた。

ということでメンバーはお馴染みの翔馬、環太、真、真央、絢の五人。


「今回は魔獣がいつ、どこから、どれだけ出てくるかわからない。僕と環太くんが先頭に。愛宕さんと市ノ瀬さんが両翼に展開してサポート。翔馬くんが後方で援護射撃をお願い」


真が班のリーダーとして冷静に陣形と役割を指示する。

真の声は落ち着いていて、自然と全員の気を引き締めていた。


「次、二組三班」


試験会場である、敷地内にある広大な闘技場に試験教官の声が響く。


「よし、行こう」


闘技場に立つ五人。

この闘技場に機械魔獣が放り込まれ、それを模擬刀、模擬弾で攻撃を行うことになる。

真の指示通りの陣形を整えたところで、


「準備はいいか?」

「「はい!!」」

「よし、試験開始!」


正面の巨大な扉が、重い音を立てて開く。


「来るぞ!!」


翔馬が叫んだ瞬間に、二体の狼型機械魔獣が弾丸のように飛び出してきた。

出てきたと同時に環太と真央、真と絢が分かれて攻撃を始める。


この二体を倒す前にもう一体正面の入口から現れるがそれを翔馬の射撃で仕留めていく。

この連携により機械魔獣をドンドン倒していく。


絢は、Honey☆Rippleのライブに行きしおりに指摘された恐怖心を払拭したのか、動きが軽く、迷いがない。

そして、注目すべきは翔馬の射撃だ。

翔馬こそ、グレートコディアックの攻撃を受け、重傷を負った。

本来、平和な世界から来た翔馬こそ、あの巨腕の一撃を受け、心に深い傷を負ってもおかしくなかった。

しかし、彼の射撃は、むしろ研ぎ澄まされていた。

一点の迷いもなく、機械魔獣の駆動核のみを撃ち抜く――そのピンポイントショットは、まるで魔獣の動きが、彼にとってスローモーションに見えているかのようだった。


「........やめ!!」


機械魔獣の最後の一体が沈んだ瞬間、試験教官の鋭い声が闘技場に響いた。


「もう終わりか?」

「うん、全部片付いたみたいだね」


環太と真が互いにハイタッチを交わす。

その連携は、課外学習という実戦を経て、完璧な域に達していた。


「絢さん、大丈夫でしたか?」

「うん、大丈夫だよ!」


真央の問いに、絢は軽く汗をぬぐいながらVサインを返す。

その表情は、課外学習の時よりずっと晴れやかだった。


「それにしても........」


と環太と真は、後方にいる翔馬を見る。


「百発百中の一撃で倒してたよな?」

「そうだね、一撃でコアを撃ち抜くピンポイントショットって.....あれ、技術と相当な集中力なきゃできないよ」

「そうだよなぁ」


翔馬は、そんな視線を向けられているとは露ほども知らず


「ふぅ」


一つ息を吐き空を見上げたその表情は穏やかだった。


試験が終了し、五人は闘技場内の控室へと呼ばれた。

班ごとの評価を伝えるためだ。

試験官が彼らに与えた言葉は、長い講評でも、賞賛でもなかった。


「........今のお前らに、言うことはない」


その短すぎる一言に、五人は顔を見合わせた。

それは、彼らの連携と成果が、試験の採点基準を優に超え、プロの目から見ても文句のつけようがない、という事実を意味していた。

________________________________

そして、一週間後。

全ての試験が返却され、環太は不気味に笑っていた。


「とうとう壊れたか?」

「うん、これは完全に末期だね」


翔馬と真が憐れみの目を向ける。


「うるせぇ!これを見ろ!」


環太が突き出したテスト用紙には、こうあった。


国語:34点

数学:32点

理科:39点

社会:45点

英語:31点

魔獣学:68点

ハンター論:63点


この学校の赤点ラインは30点以下。

環太の一般科目は、すべて赤点ギリギリだった。


「おぉ、本当にギリギリだなぁ........」

「いやぁ、実技は満点で筆記は赤点にならなかったから一安心だな」


ホッと胸をなでおろす環太。

実技試験の結果は、前日の評価通り満点だった。


こうして、彼らの初めての中間試験は幕を閉じた。

この度は読んでいただきありがとうございます。

この作品は、構成、文章を先に考え細かい描写等に関してはAIにて修正しています。

よろしければ感想、評価など書いていただければ今後の参考にさせていただきたいと思います。

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