第11話・中間試験①
ライブから数日、六月も終盤に差し掛かった。
梅雨の蒸し暑さが残る教室。
「................」
環太は、ぼぉーっとしながら窓の外を見ている。
その表情は、まるで心だけがまだHoney☆Rippleのライブ会場のアリーナに置き忘れてきたままのようだった。。
「やばいね、こいつ」
「うん........これは重症だね」
翔馬と真が、ひそひそ声で囁く。
「聞こえてるぞ、お前ら」
「あっ、聞こえてたの」
翔馬が軽く笑う。
「環太くん、いつまでぼぉーっとしてるのさ」
「そうだぞ、明日から試験だぞ」
ライブの余韻で心がふわふわしたままの環太に、現実という名の刃が突き刺さる。
「あまり思い出したくないことを言わないでくれ」
と耳をふさぎながら顔を机に伏せる。
「こらっ、現実逃避するんじゃない」
皆方高校の試験は、普通科の五教科(国語、数学、社会、理科、英語)に加え、ハンター専門科目の魔獣学とハンター論の計七教科の筆記試験と、実技試験があった。
「でさ、環太。勉強はしてたの?」
「ふっふっふ、俺がすると思うか?」
「ドヤ顔で言うんじゃない」
パンッ。
翔馬が環太の頭を軽く叩いた。
「あたっ」
「で、本当のところどうする気?」
「ど、どうしよう??」
今にも泣き出しそうな環太。
「まあ、そこまで気にしなくてもいいと思うよ」
と真が口を挟む。
「どういうことだ?」
「今一年生は100人いるけど二年生は何人いる?」
「えっと、63人」
「じゃあ、三年生は?」
「34人」
真は腕を組み、静かに説明する。
「全国のハンター校でも、だいたいこんな感じ。上に行くほど人数が減るんだよ。三年生に上がる時には、6~7割の生徒が退学していくんだけど、なんでだと思う?」
「うーん、授業についていけてないから?」
「そうだね、それもあるけど、市ノ瀬さんみたいに魔獣の恐怖に耐えられなくなってハンターでやってく自身が無くなった人や学校側から成長が見込めないと判断された人が退学していくんだよ」
「なるほどな、それで?」
「退学したら普通の高校に行くことになるでしょ?そうしたらこの学校でハンターばっかの授業やってたら普通の授業ついていけなくなるじゃないか」
「おお、そっかそれはキツい........ところで、それが気にしなくてもいいってこととどう繋がるんだ?」
「環太、気付かないのかよ」
「えー、翔馬はわかったのかよ」
翔馬は呆れ顔で、簡潔にまとめる。
「要するに、お前が本気でハンターになる覚悟があるんなら、ハンターの専門科目だけ勉強しとけばいいんだよ」
「おお、そういうことか!じゃあ実技だけ頑張ればいいんだなっ!」
真が苦笑する。
「........まぁ、間違ってはないけど........魔獣学とハンター論、赤点だったら普通に留年だよ?」
「........そうだな........ま、なんとかなるだろう」
「........なんとかなりゃいいけどさ」
翔馬はため息をつく。
さて、勘太の運命はいかに。
この度は読んでいただきありがとうございます。
この作品は、構成、文章を先に考え細かい描写等に関してはAIにて修正しています。
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