83. 最終日完売、売上歴代2位
三日目の朝――文化祭最終日。
校庭の模擬店エリアは、まだ開店前だというのに活気に包まれていた。昨日までの熱気が、確かな自信となって残っているのだろう。
料理部のブースもすでに戦闘態勢だ。机には食材の箱が並び、鉄板や器具はピカピカに磨かれている。けれど、部員たちの顔にはわずかな眠気も滲んでいた。
「ふぁ……」
あくびを噛み殺しながらも、翔子は気合のこもった声を張り上げた。
「今日で全部売り切って、伝説残すわよ!」
「おーっ!」
だるそうな雰囲気が一瞬で吹き飛び、部員たちから拳が突き上がる。
杏子が笑いながら鉄板の前に立つ。
「売上1位とは言わなくても、せめて完売! 今日は腹くくって焼くからな!」
その横で、実花がエプロンの紐をきゅっと結び直した。
「昨日よりお客さん多そうだし、チャンスあるよ。……気を抜かないでいこうね」
緊張と高揚感が入り混じる空気。
三日間の集大成を迎える朝――料理部の挑戦が、いよいよ最終章へと突入していった。
三日目の朝――文化祭最終日。
校庭の模擬店エリアは、まだ開店前だというのに活気に包まれていた。昨日までの熱気が、確かな自信となって残っているのだろう。
料理部のブースもすでに戦闘態勢だ。机には食材の箱が並び、鉄板や器具はピカピカに磨かれている。けれど、部員たちの顔にはわずかな眠気も滲んでいた。
「ふぁ……」
あくびを噛み殺しながらも、翔子は気合のこもった声を張り上げた。
「今日で全部売り切って、伝説残すわよ!」
「おーっ!」
だるそうな雰囲気が一瞬で吹き飛び、部員たちから拳が突き上がる。
杏子が笑いながら鉄板の前に立つ。
「売上1位とは言わなくても、せめて完売! 今日は腹くくって焼くからな!」
その横で、実花がエプロンの紐をきゅっと結び直した。
「昨日よりお客さん多そうだし、チャンスあるよ。……気を抜かないでいこうね」
緊張と高揚感が入り混じる空気。
三日間の集大成を迎える朝――料理部の挑戦が、いよいよ最終章へと突入していった。
午後も押し寄せる行列に追われ、気づけば食材は残りわずかになっていた。
「焼きそば、あと一人前!」
「タコスも、最後のトルティーヤだよ!」
後輩の声に、全員の動きが自然と最高潮に加速する。
そして――鉄板から最後の焼きそばが皿に盛られ、タコスもきれいに包まれた。
その二つが、お客さんの手に渡った瞬間。
「……これで本日分、終了です!」
翔子の声が響くと同時に、ブース前から大きな拍手が巻き起こった。
「完売おめでとう!」
「三日間、最高に美味しかったよ!」
汗と油煙にまみれた部員たちは、互いに顔を見合わせ、次の瞬間――歓声が弾ける。
「「やったぁーーーっ!」」
抱き合い、手を打ち合わせ、飛び跳ねる。
翔子は鉄板の上に置いたトングをぎゅっと握りしめた。
「……本当に、売り切れたんだ」
その言葉に、杏子が満面の笑みで応える。
「やったな、料理部!」
夕暮れの風がブースを吹き抜ける。
その瞬間、文化祭三日間の努力と汗が、ひとつの輝きに変わった。
片付けもひと段落したころ、校内放送からにぎやかな音楽が流れ始めた。
『――今年の模擬店、売上ランキングを発表します!』
部員たちは思わず手を止め、顔を見合わせる。
「き、来たぞ……!」
杏子がそわそわと手を握りしめる。
次々と発表される順位。会場がどよめき、歓声が上がる。そして――。
『第2位! 料理部・焼きそば&タコス模擬店! 売上、歴代2位の快挙です!』
その瞬間、部室前にいた全員が弾けるように叫んだ。
「「すごいーーっ!!!」」
「歴代2位!?」「去年よりずっと上だ!」
翔子は驚きと達成感が入り混じった顔で、ゆっくりと笑みをこぼす。
「……1位じゃなくても、胸張れる結果よね」
実花も頷きながら、目を細めた。
「だって、あの行列……忘れられないよね」
拍手と笑顔が部室に満ち、達成感は心の奥まで響いていく。
数字以上の誇りが、そこにあった。
片付けもひと段落したころ、校内放送からにぎやかな音楽が流れ始めた。
『――今年の模擬店、売上ランキングを発表します!』
部員たちは思わず手を止め、顔を見合わせる。
「き、来たぞ……!」
杏子がそわそわと手を握りしめる。
次々と発表される順位。会場がどよめき、歓声が上がる。そして――。
『第2位! 料理部・焼きそば&タコス模擬店! 売上、歴代2位の快挙です!』
その瞬間、部室前にいた全員が弾けるように叫んだ。
「「すごいーーっ!!!」」
「歴代2位!?」「去年よりずっと上だ!」
翔子は驚きと達成感が入り混じった顔で、ゆっくりと笑みをこぼす。
「……1位じゃなくても、胸張れる結果よね」
実花も頷きながら、目を細めた。
「だって、あの行列……忘れられないよね」
拍手と笑顔が部室に満ち、達成感は心の奥まで響いていく。
数字以上の誇りが、そこにあった。
片付けもひと段落したころ、校内放送からにぎやかな音楽が流れ始めた。
『――今年の模擬店、売上ランキングを発表します!』
部員たちは思わず手を止め、顔を見合わせる。
「き、来たぞ……!」
杏子がそわそわと手を握りしめる。
次々と発表される順位。会場がどよめき、歓声が上がる。そして――。
『第2位! 料理部・焼きそば&タコス模擬店! 売上、歴代2位の快挙です!』
その瞬間、部室前にいた全員が弾けるように叫んだ。
「「すごいーーっ!!!」」
「歴代2位!?」「去年よりずっと上だ!」
翔子は驚きと達成感が入り混じった顔で、ゆっくりと笑みをこぼす。
「……1位じゃなくても、胸張れる結果よね」
実花も頷きながら、目を細めた。
「だって、あの行列……忘れられないよね」
拍手と笑顔が部室に満ち、達成感は心の奥まで響いていく。
数字以上の誇りが、そこにあった。
◆レシピ掛け合い会(文化祭完売編)
(舞台:片付けを終えた部室、テーブルに残りの食材や調理メモを広げながら)
杏子「はぁ〜、もう一生分の焼きそば焼いた気がする……。でも、味は最後までブレなかったな!」
翔子「そりゃそうよ。『キャベツは水気を切ってから炒める』って手順を守ったもの。強火でソースを回しかけるのも徹底できたし」
実花「焼きそばの黄金比は――麺3玉に対してソース大さじ5、キャベツひとつかみ。これを守れば間違いないんだよ」
後輩「メモしましたっ! 先輩たちの目分量、ちゃんと数字になってて助かります!」
杏子「タコスもさ、チーズのタイミング大事だったよな。最初に入れると味が消えるんだもん」
翔子「正解は“温かい具材の上にオン”。そうするとトロッと溶けて、バランスが整う」
実花「スパイスはチリパウダー小さじ1、パプリカ小さじ1/2。辛すぎず、でもちゃんと香るライン」
後輩「だから外国人のお客さんにも受けたんですね! 『Muy bueno!』って言われたとき、感動しました!」
杏子「あー、またお腹すいてきた。残ってる麺で“打ち上げ焼きそば”やろーぜ!」
翔子「こらこら、もう片付け終わったんだから……」
実花「でもいいかもね。文化祭の味をもう一回だけ確かめてから、打ち上げに行こう」
後輩「は、はいっ! 最後まで全力で!」
文化祭 完売レシピ集
焼きそば(文化祭黄金比)
材料(3人分)
焼きそば麺 … 3玉
キャベツ … ひとつかみ(約150g)
豚こま切れ肉 … 150g
サラダ油 … 大さじ1
塩・こしょう … 少々
焼きそばソース … 大さじ5(好みで調整)
青のり・紅しょうが … 適量
作り方
キャベツはざく切りにし、軽く水気を切る。
フライパンを強火にかけ、油を熱して豚肉を炒める。
キャベツを加え、サッと火を通す。
麺を投入し、軽くほぐす。
最後にソースを回しかけ、強火で一気に炒め合わせる。
器に盛り、青のり・紅しょうがをのせて完成!
ポイント
キャベツの水気をしっかり切ると味が薄まらない。
ソースは最後にかけて香りを立たせる。
タコス(文化祭アレンジ)
材料(6枚分)
トルティーヤ … 6枚
牛ひき肉 … 250g
玉ねぎ … 1/2個(みじん切り)
サラダ油 … 小さじ1
塩・こしょう … 少々
チリパウダー … 小さじ1
パプリカパウダー … 小さじ1/2
トマト … 1個(角切り)
レタス … 2枚(細切り)
ピザ用チーズ … 適量
サルサソース … 適量
作り方
フライパンに油を熱し、玉ねぎと牛ひき肉を炒める。
塩こしょうで軽く下味をつけ、チリパウダー&パプリカを加えて香りを出す。
トルティーヤを軽く温める。
レタス → ひき肉 → トマト → チーズ の順に重ねる。
サルサソースをかけて包めば完成!
ポイント
チーズは温かい具材の上に置くと、とろけて一体感が出る。
スパイスは辛すぎない黄金比(チリ小1、パプリカ小1/2)がベスト。




