78. 文化祭初日:焼きそば班に行列
校内放送が鳴り響き、文化祭の幕が切って落とされた。
「ただいまより、第二十七回青嶺高校文化祭を開始します!」
その瞬間、中庭の模擬店エリアはざわめきに包まれ、人の流れが一気に広がっていく。
焼きそば班のテント。
「はい、最初のお客様ご来店でーす!」
新入生の女子が元気よく声を上げ、杏子が手早く鉄板に麺を広げる。
ジュワッ、と油が跳ね、ソースを回しかけた瞬間――
甘辛い香りが一帯に広がった。
「……っ!」
思わず立ち止まる生徒や、保護者たちが振り返る。
ジュウジュウと響く鉄板の音。立ち上る湯気と香ばしい匂い。
その場にいた誰もが一瞬で、「屋台の匂いだ」と直感した。
「これこれ、この香り!もう我慢できない!」
「やっぱ文化祭といえば焼きそばだよな!」
通りすがりの生徒たちの表情が明るく変わり、次々と足が止まっていく。
鉄板の上で踊る麺が、まるで観客を引き寄せる磁石のように存在感を放っていた。
最初のお客が、アツアツの焼きそばを受け取って一口。
「……うわっ、香ばしい!」「これ、めっちゃ美味しい!」
嬉しそうな声がその場に響く。
その感想を聞いた周囲の生徒たちが足を止め、互いに顔を見合わせる。
「え、そんなに美味しいの?」
「ちょっと並んでみようか」
気がつけば次々と人が列に加わり、テント前にはあっという間に行列が伸びていた。
「先輩、もう並んでますよ!」
新入生女子が目を丸くして振り返る。
「うわ、早っ!」
杏子は汗をぬぐいながら鉄板に麺を追加した。
「よーし、鉄板フル稼働だよ!どんどん焼こう!」
ジュウジュウと響く音がさらに勢いを増し、立ち上る香りが行列をさらに引き寄せていく。
文化祭初日の模擬店――その熱気が、すでに爆発しはじめていた。
最初のお客が、アツアツの焼きそばを受け取って一口。
「……うわっ、香ばしい!」「これ、めっちゃ美味しい!」
嬉しそうな声がその場に響く。
その感想を聞いた周囲の生徒たちが足を止め、互いに顔を見合わせる。
「え、そんなに美味しいの?」
「ちょっと並んでみようか」
気がつけば次々と人が列に加わり、テント前にはあっという間に行列が伸びていた。
「先輩、もう並んでますよ!」
新入生女子が目を丸くして振り返る。
「うわ、早っ!」
杏子は汗をぬぐいながら鉄板に麺を追加した。
「よーし、鉄板フル稼働だよ!どんどん焼こう!」
ジュウジュウと響く音がさらに勢いを増し、立ち上る香りが行列をさらに引き寄せていく。
文化祭初日の模擬店――その熱気が、すでに爆発しはじめていた。
鉄板の前は、まるで戦場だった。
何十皿も焼いては渡し、渡してはまた焼く。その繰り返しで、気づけば部員たちの額から汗が滴り落ちていた。
ようやく小さな休憩の隙ができる。
「……すごい人気だね!」
新入生女子が、肩で息をしながら目を丸くする。
「想像以上だな。こんなに並ぶなんて」
蓮も腕にタオルをかけ、鉄板を見つめて呟いた。
だが誰も疲れを口にしない。
代わりに浮かんでくるのは、自然な笑顔だった。注文を受け、料理を渡し、客が「美味しい!」と笑顔で返してくれる――その一瞬が、疲れを吹き飛ばすからだ。
「でもさ」
杏子が頬を赤くしながら笑う。
「この“屋台感”、めっちゃ楽しい!」
鉄板の熱気と人々の笑顔。
汗だくになりながらも、胸の奥には充実感が満ちていた。
それはまさに、青春のひとコマだった。
午後に差し掛かる頃、中庭の模擬店エリアでひときわ賑わっていたのは――家庭科部の焼きそばブースだった。
行列は絶えず、鉄板の上ではジュワジュワと麺が踊り、ソースの香りが風に乗って広がっていく。
「うわ、めっちゃ人気じゃん!」
他の模擬店の部員たちが、羨ましそうに顔を出す。屋台のような熱気と活気に、自然と人が引き寄せられていた。
「……なるほどね」
翔子が冷静な表情で、行列を見渡して言った。
「焼きそばは文化祭の“呼び水”。最初に香りと音で人を集めて、そこから他の模擬店に流れる。まさに主役よ」
その言葉に部員たちは思わず笑顔になる。
ただの模擬店の一皿ではない――文化祭全体を盛り上げる一助になっているのだという自負。
夕方に向かって、鉄板の上の麺は少しずつ残りが少なくなっていく。
「このペースだと……売り切れ、あるかもね」
蓮のつぶやきに、皆の胸が高鳴った。
初日の大成功を確信しながら、文化祭の熱気はますます高まっていった。
レシピ掛け合い会
部室にホワイトボードを立て、焼きそば班とタコス班が向かい合って陣取る。
机には試作品と調味料が並び、ちょっとした“料理プレゼン大会”の雰囲気だ。
杏子(焼きそば班):「まずは王道、ソース焼きそば! 強火で炒めたキャベツと豚肉、香ばしいソースの香りで勝負だよ!」
新入生女子:「屋台感が全開ですね……!」
翔子(タコス班):「こっちはトルティーヤ。小麦粉ととうもろこし粉をブレンドして香ばしく焼いてあるわ。中身はスパイシーな挽き肉に、レタスとトマトで彩りを出すの」
実花:「見た目が華やかで写真映えしそう!」
杏子:「でも焼きそばは回転率が命! 一気に十人分くらい焼いても香りで客を呼び込めるんだよ」
翔子:「それなら、タコスは“自分でカスタムできる楽しさ”で勝負ね。辛さを選べたり、チーズをトッピングしたり」
蓮:「なるほど……焼きそばは“食欲直撃”、タコスは“体験型メニュー”ってわけか」
新入生男子:「両方あると、文化祭のフードエリアが一気に盛り上がりそうです!」
最後に、両班の試作品を机の中央に並べ、全員で試食。
鉄板の香りとスパイスの刺激が混ざり合って、部室が一気にフェス会場のようになった。
杏子:「明日は絶対行列できるって!」
翔子:「その行列をどうさばくかが勝負よ」
部員たちは口いっぱいに料理を頬張りながら、笑顔で拳を合わせた。
文化祭用レシピ集
【焼きそば:屋台風ソース焼きそば】(10人前)
材料
中華蒸し麺 … 2kg(200g × 10玉)
豚こま肉 … 500g
キャベツ … 1玉(約800g)
にんじん … 2本
もやし … 2袋
サラダ油 … 適量
塩・こしょう … 少々
ソース
中濃ソース … 200ml
醤油 … 大さじ3
砂糖 … 大さじ2
オイスターソース … 大さじ2
酒 … 大さじ2
作り方
麺を油で軽くほぐしておく(→くっつき防止)。
鉄板を強火に熱し、油をひいて豚肉→野菜の順に炒める。
麺を加えて炒め合わせ、ソースを回しかける。
塩・こしょうで味を調え、香ばしく仕上げる。
紅しょうがや青のりをトッピングして完成。
コツ:強火&手早く。香りでお客を呼び込める!
【タコス:文化祭アレンジ版】(10人前)
材料
トルティーヤ(市販でもOK) … 10枚
牛豚合挽き肉 … 500g
玉ねぎ … 1個
にんにく … 1片
オリーブオイル … 適量
タコミート調味料
ケチャップ … 大さじ4
チリパウダー … 大さじ2
クミン … 小さじ1
醤油 … 小さじ2
塩 … 少々
トッピング
レタス … 1/2玉
トマト … 2個
ピザ用チーズ … 200g
サルサソース … 適量
作り方
フライパンでにんにくと玉ねぎを炒め、合挽き肉を加える。
調味料を加えて水分を飛ばすように炒め、タコミート完成。
トルティーヤをフライパンやホットプレートで温める。
トルティーヤにタコミートを乗せ、レタス・トマト・チーズをトッピング。
サルサソースをかけて包めば完成。
コツ:トッピングを並べて“セルフカスタム”にすると文化祭っぽい盛り上がりに!
提供の工夫
焼きそばは「紙皿+割り箸」で回転率重視。
タコスは「ペーパーラップ」で包み、片手で食べ歩けるスタイルに。




