58. 春の和食実習:筍ご飯と若竹汁
放課後の家庭科室に、部員たちの声が軽やかに響いた。窓から差し込む柔らかな春の光に、机の上の食材や調理器具がキラキラと反射している。
実花はホワイトボードに大きく文字を書いた――「春の和食実習:筍ご飯と若竹汁」。
「春の旬、筍を使って和食を作ります!」と、はつらつと声を上げる。新入生たちの目が一斉に輝く。
杏子は手に取った彩りサンプルを見せながら、にっこり笑って解説する。
「見た目も春らしく、彩りを意識してね!盛り付け次第で印象が全然変わるから。」
翔子は一歩前に出て、手順書を手に取りながら真剣な表情で説明。
「包丁や火の扱いは慎重に。作業はスムーズに進めることが大事です。」
新入生たちは目を丸くして頷き、わくわくとした声が部室内に広がる。
「旬の食材で作るなんて楽しみ!」
先輩たちの声と笑顔に囲まれ、春の香りと期待感が、部室いっぱいに満ちていた。
部室の机の上には、茹でて下処理済みの筍が整然と並び、若竹汁用のわかめや出汁の準備も完了していた。
几帳面タイプの1年女子は、材料の重さや切り方をノートに丁寧にメモしている。ペン先がカタカタと机を鳴らす音が響く。
お調子者タイプの1年男子は、筍を手に取り首をかしげる。
「筍って硬いけど、どう切るんですか?」
実花は優しく笑みを浮かべ、包丁を手に取り手本を見せる。
「根元は少し厚めに、穂先は薄く切ると食感が楽しめるよ。」
その言葉に、新入生たちはうなずき、手元に集中しながらも、部室内には春の和食の香りとわくわくした空気が漂っていた。
炊飯器の内釜に洗った米を入れ、だし汁と調味料、そして下ごしらえ済みの筍をそっと加える。
翔子が手元のタイマーをちらりと見ながら声をかける。
「炊き上がるまでに、汁の準備を始めよう。効率よく動くのがポイント」
杏子はニコニコと手を動かしつつ、盛り付けのイメージを膨らませる。
「炊き上がったら、桜の葉とか添えると映えるね」
新入生たちは目を輝かせながら、手元の米と筍を混ぜる。
「お米に筍の香りが移るの、楽しみです!」
部室に広がる春の香りと、作業を分担して進めるリズム感に、みんなの気持ちも自然と高まっていった。
鍋に出汁を注ぎ、温めながら筍とわかめを加える。
実花がそっと味見をして、ひとさじの出汁を口に運ぶ。
「塩加減は少し控えめにね。出汁の風味を活かすのがポイント」
几帳面女子の1年生は目を輝かせてつぶやく。
「出汁の香りだけで、春を感じられますね」
お調子者男子の1年生は箸でわかめをすくい、ふわっと動く様子に目を丸くする。
「わかめがフワッとして、面白い!」
部室に広がる香りと会話で、春の和食実習は和やかに進んでいった。
炊き上がった筍ご飯を茶碗にそっと盛り、若竹汁を椀に注ぐ。
杏子は茶碗を手に取り、目を輝かせながらアドバイスする。
「春らしく緑と黄色を意識して盛り付けてみて!」
翔子は汁椀を覗き込み、具材の向きや配置を整える。
「具の向きを少し揃えるだけで、見栄えがぐっとよくなるよ」
新入生たちは、自分のセンスで彩りや配置を工夫し、思わず笑顔に。
「わあ、私のも意外と映える!」
部室には春の香りと、達成感に満ちた笑い声が広がった。
新入生が箸を手に取り、一口食べて目を輝かせる。
「わあ、春の香りがする…!」
実花は微笑みながら頷く。
「旬の食材を使うと、料理に季節感が出るんだよ」
杏子は茶碗を手に写真を撮ろうとしながら、にっこり。
「見た目も味も満点!思わず写真撮りたくなるね」
翔子は班ごとの作業の様子を思い返して、冷静に分析。
「人数が多くても、班で協力すれば作業は効率的だね」
新入生たちは笑顔で頷き、声を揃えて言う。
「次も和食作りたいです!」
部室には、料理の香りと笑い声、そして学びの満足感が満ちていた。
春の和食実習 掛け合い会
材料(4人分)
米 … 2合
筍(下茹で済) … 150g
若芽 … 30g
だし汁 … 400ml
醤油 … 小さじ2
みりん … 小さじ2
塩 … 少々
桜の葉(飾り用) … 適量
シーン1:集合・テーマ発表
実花「今日は春の和食!筍ご飯と若竹汁を作るよ!」
杏子「彩りも大事!桜の葉とか飾ると映えるね」
翔子「包丁と火の扱いは慎重に、作業はスムーズに」
シーン2:材料確認・下ごしらえ
蓮(新入生男子)「筍って硬いけどどう切れば…?」
実花「根元は少し厚め、穂先は薄く。歯ごたえが楽しめるよ」
1年女子「重さもメモしておこう!」
シーン3:筍ご飯作り
実花「米は洗ったら、だし汁と調味料、筍を混ぜて炊飯器へ」
翔子「炊き上がるまでに若竹汁を準備しよう」
杏子「炊き上がったら盛り付けも考えて!彩りが命よ」
シーン4:若竹汁作り
実花「塩加減は控えめに、出汁の風味を活かして」
1年女子「出汁の香りだけで春を感じます」
1年男子「わかめがふわっとして面白い!」
シーン5:盛り付け
杏子「筍ご飯は緑と黄色を意識!」
翔子「汁の具材の向きも考えてね」
実花「自由に個性を出してOK!」
シーン6:試食・振り返り
新入生「わあ、春の香り!」
実花「旬の食材で季節感が出るんだ」
杏子「写真も撮りたくなるくらい綺麗!」
翔子「班で協力すれば効率的に作れるよ」
ポイントコメント
材料の下処理で食感と味の差が出る
盛り付けは彩りと向きを意識すると完成度UP
作業分担を班ごとにすると効率的
旬の食材は香り・見た目・味で季節感を演出
春の和食実習レシピ:筍ご飯と若竹汁(4人分)
材料
筍ご飯
米 … 2合
筍(下茹で済) … 150g
だし汁 … 360ml
醤油 … 小さじ2
みりん … 小さじ2
塩 … 少々
桜の葉(飾り用) … 適量
若竹汁
若芽(わかめ・乾燥でも可) … 30g
筍(筍ご飯と同じものの一部) … 50g
だし汁 … 400ml
塩 … 少々
醤油 … 小さじ1
作り方
1. 下ごしらえ
米を洗い、30分ほど水に浸しておく。
筍を食べやすい大きさに切る。根元は厚め、穂先は薄めに。
若芽は水で戻して、ざるに上げておく。
2. 筍ご飯作り
炊飯器に米を入れ、だし汁・醤油・みりん・塩を加える。
筍を混ぜ込み、炊飯器で炊く。
炊き上がったら軽くほぐし、茶碗に盛りつける。桜の葉で彩りを添える。
3. 若竹汁作り
鍋にだし汁を入れて温め、筍を加える。
若芽を加え、火を通す。
塩・醤油で味を整える。椀に注ぐ。
4. 盛り付け
筍ご飯は茶碗に盛り、若竹汁は椀に注ぐ。
彩りや配置を意識して、見た目も春らしく。
5. 試食・ポイント
旬の筍を使うと香りと食感で春を感じられる。
盛り付けの向きや色のバランスで写真映えも◎。
作業は班ごとに分担すると効率的。




