第55話:後輩・里奈のドジ炸裂、杏子大笑い
放課後の家庭科室。窓から差し込む夕日が、ステンレスの調理台にやわらかい光を落としている。
すっかり日常になりつつある光景に、部員たちの笑い声が混ざった。
「今日はフルーツゼリーを作るよ!」
実花がエプロンを直しながら宣言する。いつものように進行役だ。
「やったー!ゼリーってさ、見た目で勝負できるじゃん!」
杏子はすでにテンションMAX。カラフルなフルーツを見て、目を輝かせていた。
「……失敗しなければ、ね」
翔子は冷静に釘を刺す。調理器具を並べながら、周囲にちらりと視線を送った。
そこに立っていたのは、新入生の里奈。
几帳面で真面目な性格が表情からもにじみ出ていて、手に持ったノートには「分量メモ」と書かれた文字が見える。
「き、今日は私もやってみます! あの……ゼリーって温度管理とか大事なんですよね?」
里奈は緊張気味に質問する。
実花がにっこりと頷いた。
「うん、基本はシンプルだから安心して。まずはやってみよう!」
「わ、私、失敗しないようにちゃんとメモ取ってますから!」
胸を張って言う里奈に、杏子がニヤリと笑う。
「几帳面すぎて逆にコケそうだね〜。……いや、その真面目さがいいんだけど!」
「杏子、からかわないの。里奈ちゃん、一緒にやろ」
実花がやわらかくフォローし、里奈は小さく「はいっ」と返事した。
――こうして、里奈の“初めての本格チャレンジ”が始まる。
里奈のドジ連発
「えっと……ゼラチンは、えーと……スプーン三杯……?」
里奈はノートをめくりながら、真剣そのものの顔で計量スプーンを持った。
――が、次の瞬間。
ドボッ。
「きゃっ!? あ、あれっ!?」
粉ゼラチンが、三杯どころか袋ごとボウルに落下。
杏子が腹を抱えて笑い出す。
「ちょっ、里奈ちゃん! ゼリーじゃなくて岩石できるよ、それ!」
「ご、ごめんなさいっ!」と慌ててボウルを抱えた里奈。
しかしその拍子に――ガタン!
「わわわっ!?」
水を張ったボウルが横倒しになり、テーブルいっぱいに水が広がる。
一瞬で家庭科室がプチ水害だ。
「里奈ちゃん、落ち着いて!」
実花が慌ててタオルを持ってくる。
翔子は額に手を当てながらため息。
「……開始五分で水害って前代未聞」
「わ、わたし……まだ大丈夫です!」
気合を入れ直した里奈は、包丁を手にフルーツを切り始めた。
――が。
ツルッ。
オレンジのかけらが弾丸のように飛び、壁に「ペチッ」と張り付いた。
「うっひゃっはっは! 何それ、スイカ割りの外れ球!?」
杏子が爆笑し、床に転げそうになる。
「ちょ、ちょっと! 里奈ちゃん、ケガは!?」
実花が慌てて駆け寄るが、幸い指は無事だった。
「だ、大丈夫です……たぶん……」
しょんぼりと答える里奈の姿に、部室中が妙な一体感でざわつく。
――かくして、家庭科部の夕方はちょっとしたプチパニックと爆笑に包まれたのだった。
里奈のドジ連発
「えっと……ゼラチンは、えーと……スプーン三杯……?」
里奈はノートをめくりながら、真剣そのものの顔で計量スプーンを持った。
――が、次の瞬間。
ドボッ。
「きゃっ!? あ、あれっ!?」
粉ゼラチンが、三杯どころか袋ごとボウルに落下。
杏子が腹を抱えて笑い出す。
「ちょっ、里奈ちゃん! ゼリーじゃなくて岩石できるよ、それ!」
「ご、ごめんなさいっ!」と慌ててボウルを抱えた里奈。
しかしその拍子に――ガタン!
「わわわっ!?」
水を張ったボウルが横倒しになり、テーブルいっぱいに水が広がる。
一瞬で家庭科室がプチ水害だ。
「里奈ちゃん、落ち着いて!」
実花が慌ててタオルを持ってくる。
翔子は額に手を当てながらため息。
「……開始五分で水害って前代未聞」
「わ、わたし……まだ大丈夫です!」
気合を入れ直した里奈は、包丁を手にフルーツを切り始めた。
――が。
ツルッ。
オレンジのかけらが弾丸のように飛び、壁に「ペチッ」と張り付いた。
「うっひゃっはっは! 何それ、スイカ割りの外れ球!?」
杏子が爆笑し、床に転げそうになる。
「ちょ、ちょっと! 里奈ちゃん、ケガは!?」
実花が慌てて駆け寄るが、幸い指は無事だった。
「だ、大丈夫です……たぶん……」
しょんぼりと答える里奈の姿に、部室中が妙な一体感でざわつく。
――かくして、家庭科部の夕方はちょっとしたプチパニックと爆笑に包まれたのだった。
先輩たちのフォロー
「……あーあ、ゼラチン台無しになっちゃった」
床を拭きながら、里奈がしょんぼりとうなだれる。
すかさず実花が声をかけた。
「大丈夫、大丈夫! ゼリーはやり直せば全然平気だよ。むしろ一度目の失敗でコツを覚えたでしょ?」
にこっと笑うその表情は、安心感そのものだ。
翔子はフルーツを手に取りながら、冷静に続ける。
「包丁はね、フルーツを小さめに切ればすべりにくい。安全第一。……ほら、私が切るから見てて」
手際よくサクサクと果物を切ってみせる姿に、里奈の目が真剣になる。
そこへ、杏子が元気よく手を上げた。
「はいっ! 私はフォロー代わりに笑顔の応援担当しまーす!」
「それフォローになってるの!?」
実花がツッコミを入れるが、場の空気はすっかり和んでいた。
「……ありがとうございます。次は、ちゃんとやります!」
里奈は深呼吸し、少しだけ胸を張って答えた。
その姿を見て、先輩たちの表情も自然とやさしく緩む。
失敗しても、仲間がいればやり直せる。
そんな絆が、部室の中に確かに芽生えつつあった。
完成&まとめ
「……で、できました!」
テーブルに並んだゼリーは、ところどころ気泡が入っていたり、フルーツが片方に寄っていたり。見た目は完璧とは言えない。
だが、スプーンをすくって口に運んだ瞬間――。
「おいしい!」
一斉に声が上がる。
杏子は大げさに両手を広げた。
「よーし!これはもう、“愛嬌100点ゼリー”に認定!」
里奈は思わず赤くなって、「そ、そんな……」と小さく笑う。
実花は優しく頷いた。
「ドジでも頑張れるのが、部活のいいところなんだよ」
翔子もカップを手に取りながら、冷静に補足する。
「人数が増えれば、ミスも含めて楽しい経験になる。……悪くないね」
「……私、もっと上手くなりたいです!」
里奈はぎゅっと拳を握り、決意を言葉にした。
その声に、先輩たちは思わず顔を見合わせ、にっこり笑った。
こうしてまた一つ、部室に新しい風が吹き込まれていくのだった。
フルーツゼリーレシピ掛け合い会
実花「今日は“フルーツゼリー”を作るよ。見た目も可愛くて冷やして食べると最高!」
里奈「わ、私……ちゃんとできるかな……」
杏子「大丈夫大丈夫!ドジってもネタになるから安心しなって!」
翔子「安心するポイントが間違ってる気がするけど……まあいいか」
材料(4人分)
水 … 300ml
粉ゼラチン … 10g(大さじ約1)
砂糖 … 40g
お好みのフルーツ(みかん缶、キウイ、いちごなど) … 適量
作り方
下準備
フルーツは食べやすい大きさにカットしておく。
ゼラチンは大さじ2の水(分量外)でふやかしておく。
実花「ここ大事!ゼラチンはふやかさないと固まらないからね」
里奈「こ、これくらいの水でいいのかな……あっ、ちょっとこぼれた!」
杏子「出たー!ドジっ子ポイント1!」
ゼリー液を作る
鍋に水300mlと砂糖を入れて温め、砂糖を溶かす。
火を止めて、ふやかしたゼラチンを入れてよく混ぜる。
翔子「火は止めてからゼラチンを入れること。熱すぎると固まらなくなる」
杏子「熱いうちに味見とかしたら舌やけどするから気をつけろよ〜」
里奈「えっ……しませんよ!?(しそうになった)」
型に入れる
器にフルーツを入れ、そこにゼリー液を静かに流し込む。
実花「フルーツは先に入れておくと、断面がきれいに見えるよ」
里奈「あっ……いちご落とした!」
杏子「ドジっ子ポイント2!でも映え的にはプラスかも?」
冷やす
冷蔵庫で2〜3時間冷やし固める。
翔子「この待ち時間が勝負。冷やしが足りないと、ゆるゆるゼリーになる」
杏子「待ってる間に里奈が何かやらかしそうで逆にドキドキ」
里奈「もうやらかしません!」
完成!
固まったら取り出して完成。お好みでミントを飾るとさらに映える。
実花「はい完成!少し不格好でも美味しさはバッチリ!」
杏子「うむ!愛嬌100点ゼリー!」
翔子「……まあ、味に問題がないなら合格だな」
里奈「次は、もっと上手に作ります!」
フルーツゼリー(4人分)
材料
水:300ml
粉ゼラチン:10g(大さじ約1)
砂糖:40g
お好みのフルーツ(みかん缶、キウイ、いちごなど):適量
水(ゼラチン用):大さじ2
作り方
フルーツの準備
フルーツは食べやすい大きさにカットする。
ゼラチンは大さじ2の水でふやかしておく。
ゼリー液作り
鍋に水300mlと砂糖を入れて火にかけ、砂糖を溶かす。
火を止め、ふやかしたゼラチンを加えてよく混ぜる。
型に入れる
器にカットしたフルーツを入れる。
その上からゼリー液を静かに注ぐ。
冷やし固める
冷蔵庫で2〜3時間冷やして固める。
仕上げ
固まったら器から取り出すか、そのまま提供。
お好みでミントを飾ると見た目が華やかになる。
ポイント
ゼラチンは必ず火を止めてから加えること。熱すぎると固まらない。
フルーツは断面が見えるように先に型に入れると、盛り付けが映える。
冷やす時間をしっかりとると、ぷるぷるで食感の良いゼリーに。




