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放課後キッチン、3年間のレシピ  作者: 南蛇井


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第51話:進級式、新しい教室とクラス替え

四月の空気はまだ少し冷たく、体育館の床を歩く靴音が重く響いていた。新学期の始まり、全校生徒が整然と並んでいる。


 壇上では校長先生がマイクを握り、淡々と式辞を述べ続けていた。

「……新年度を迎えるにあたり、皆さんには――」


 長々とした言葉に、前列の男子生徒がこっそりあくびを噛み殺し、隣の女子は背筋を伸ばして真剣に耳を傾けている。その対比が、体育館のあちこちに繰り返されていた。


 実花は椅子に腰掛けながら、静かに深呼吸する。

(いよいよ二年生か……。去年とは違う責任、ちゃんと果たさなきゃ)


 隣の杏子は、式辞そっちのけで前の方を見つめ、目を輝かせていた。

「新しい部活メンバー、何人来るかな〜。一年生、可愛い子とか入ってくれるといいな」

 小声で呟くその顔は、完全に期待で満ちている。


 一方、翔子は姿勢を崩さず、しかし目線は冷静そのものだった。

「今年は効率重視でいくよ。行事も、部活も、無駄なく動く」

 その落ち着いた口調に、杏子が小さく「はいはい」と肩をすくめる。


 同じ列に並ぶ、去年からの家庭科部メンバーたちがちらりと視線を交わす。目が合った瞬間、自然と口元が上がる。

(今年も、このメンバーで頑張れる――)

 言葉は交わさずとも、その笑みだけで十分に通じ合っていた。


新キャラ(新1年生)の名前もチラ見せするが、まだ登場は引っ張る。ラノベ化

ChatGPT:


了解しました!

クラス替え発表のざわめきや三人のリアクションを盛り込んで、ラノベ調に仕上げますね。


◆シーン2:クラス替えの掲示板前


 体育館での式が終わると同時に、校舎前は人の波でごった返した。

 掲示板に張り出されたクラス分け表をひと目見ようと、生徒たちが一斉に駆け寄っている。


「うわ、めっちゃ混んでる!」

 杏子が背伸びしながら、人垣の隙間を探す。

「落ち着いて……順番に見れば大丈夫だから」

 実花は苦笑しつつ、少し強引に前へ進んだ。


 視線を走らせ、見つけた自分の名前にぱっと表情が明るくなる。

「……あ、私、2年B組だ!」

「え、ちょっと待って……あ! 私もB組!」

 杏子が弾かれたように実花の隣に顔を寄せる。

「やったー! 一緒だ!」

 声を上げ、思わず飛び跳ねる杏子。その喜び方に周囲がちらりと視線を寄せたが、本人はまったく気にしない。


 遅れて探し当てた翔子が、ほんの少し口を引き結ぶ。

「私は……C組、か」

「えー、別れちゃったかぁ」

 杏子が名残惜しそうに言うと、翔子は首を横に振った。

「別々でも休み時間は会えるし。部活は同じだから問題なし」

 その落ち着いた返事に、実花も安心して微笑む。

「うん、そうだね。今年も一緒にがんばろ」


 ふと視線を横にやると、見慣れない名前がいくつか目に入る。

「……へえ、新一年生の名前ももう貼られてるんだ」

 読み上げる声が人混みに紛れる。まだ姿は見えないが、その名前は確かにこれから関わってくる新しい風を予感させた。

 二年生の教室は、去年の一年教室よりも少し広くて窓が大きい。

 ガラリと扉を開けた瞬間、見慣れたはずの校舎なのに、机の配置や窓際から差し込む光景がほんのり違って見える。


「へえ……なんか、ちょっと大人っぽい感じ」

 杏子がひょいと首を伸ばし、室内を見回す。


 自分の席を探して歩きながら、実花は表に貼り出されていた座席表を思い出す。

「私……窓際の席か」

 窓越しに春の陽ざしが差し込む位置に腰を下ろすと、外の景色が一望できた。

「部活のアイデア考えるには最高だなぁ」

 思わず呟いた言葉に、隣の杏子が笑って肩を叩く。

「相変わらずポジティブだね、部長!」


 クラスの中は新しい組み合わせにわくわくしているのか、ざわざわと浮ついた空気に包まれていた。旧友と再会して喜ぶ声もあれば、初めて顔を合わせる者同士がぎこちなく言葉を交わしている場面もある。


 やがてチャイムが鳴り、教室の前に見慣れない先生が立った。

 黒縁眼鏡に真っ直ぐな背筋、どこか堅そうな雰囲気を漂わせている。


「えー、今日からこのクラスの担任を務めることになった、藤堂だ」

 淡々とした自己紹介に、一瞬だけ教室の空気が引き締まる。


「今年は行事に力を入れる。特に文化祭はクラス一丸となって取り組んでもらうからな」


 その言葉が響いた瞬間、教室中が「おお……」とざわめく。

 実花は窓際の席でペンを握り、ふと心の中で思った。


(文化祭……。家庭科部の出番も、また大きくなるかもしれない)


 進級式とクラス替えを終えたその日の放課後。

 家庭科部の部室に足を踏み入れると、窓から差し込む夕陽が柔らかく机を照らしていた。

 一年の終わりに大掃除をしたおかげで、棚や調理器具はきれいに整えられている。まるで新しいスタートを歓迎しているようだった。


「――やっぱり落ち着くね、ここ」

 実花がエプロンを手に取りながら、小さく笑う。


「さてさて、新しい後輩、入ってくれるかな〜?」

 杏子はわざと大げさに腕を組み、部室をぐるりと見渡した。

「去年の私たち、結構アピールしたつもりだけど、今年はもっと“映える”感じで攻めなきゃ!」


「勧誘用レシピも考え直したほうがいいかもな」

 翔子は机の上にノートを広げ、メモを取る手を止めずに答える。

「文化祭での成功は大きいけど、今年はさらに効率よく回せる形を作りたい」


 そのとき、ガラリと扉が開いて顧問が顔を出した。

「お、もう集まってたか。……いいか、去年の文化祭の大成功は学校中に知れ渡ってる。家庭科部の名前もかなり上がった。つまり――」

 顧問はぐっと指を立てて、にやりと笑った。

「今年の勧誘は気合いを入れろ! 絶好のチャンスだぞ」


 三人は顔を見合わせ、自然と笑みが広がる。

「だってさ」杏子が肩をすくめる。

「よし、決まり。今年も絶対楽しくなる!」

 実花が拳を軽く突き上げると、

「うん、間違いない」翔子も頷き、

「はいはい、声合わせるよ!」と杏子が促す。


 三人は息をそろえて叫んだ。

「今年も絶対楽しくなる!」


 窓の外には春の空が広がり、新しい一年への期待を映していた。


◆レシピ掛け合い会:卒業生を送る会メニュー編


メニュー:サンドイッチ、ミニケーキ、カラフルゼリー


実花:「まずは基本のサンドイッチから! ハムとレタス、卵サラダあたりは定番だよね」

→ コメント:定番メニューは見た目より“食べやすさ”を優先。取りやすい一口サイズが正解。


翔子:「でも色合いも欲しい。トマトときゅうりを入れて、赤と緑をバランスよく配置すると映えるよ」

→ コメント:彩り重視で赤・緑・黄色を組み合わせると写真映え◎


杏子:「じゃあ私はミニケーキ担当! 生クリームとイチゴは王道でしょ。あとチョコソースをハート型に絞るのもあり♡」

→ コメント:デコレーションは“可愛さ最優先”。写真を撮りたくなる盛り付けに。


1年女子A:「ゼリーは三層にします? 赤・黄・緑で信号っぽく!」

杏子:「……信号って(笑)。でもカラフルでいいかも!」

→ コメント:フルーツジュースやシロップを使って簡単に色を分けられる。冷やす時間に注意。


1年女子B:「私、ゼリー型にミントの葉を入れてみたいです!」

翔子:「いいね、爽やかさプラス。甘さのバランスも取れる」

→ コメント:ミントやレモンを入れると後味がさっぱり。甘いケーキとの相性◎


実花:「よし! 軽食+デザートでバランス取れた。あとは……飾り付けと一緒に並べて華やかに見せることだね」


まとめ(顧問風コメント)


「サンドイッチ=食べやすさ、ケーキ=華やかさ、ゼリー=彩り。この三つが揃えば“卒業生を送る会”は大成功間違いなしだ」

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