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すっとぼけ覇王のVRMMO蹂躙記  作者: 愛良夜
領主編

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南部辺境戦争Ⅳ-反攻準備

「戦闘データもう良いんじゃない?」

「そうですね、僕は後は戦術で遊ぶくらいですね」

「そうだね、俺も試したい兵器はだいたい全部試したし、もう満足かな」

「もうかれこれ一か月経ってますし、そろそろ和平したい所ですが....」

「じゃあ、攻勢かけるか」

「旦那様、機密書類を手に入れました」

「お?マジ?」

「はい、印璽の入った手紙が大量に、それに加えて複数の禁品の取引文書を見つけました」

「禁品?」

「はい、臓器売買と麻薬です」

「うわぁ」

「既にクロエ様に一部を届けてきました。数日後には新王セリュウス様から旦那様へ南部辺境伯討伐の王命がやってくると思います」

「了解、じゃあそれまでもう少し遊んでるか」

「はい」

「カリウス、そういう事だから、俺は一足先に領に戻ってるよ。後は自由に相手してていいから、そんじゃ、王命届いたらまた来るね」

「分かりました老師」


一足先に自領に戻るクロウ。少し軽く食事を取った後、氷山の中の秘密の研究所に向かった。


「所長、既に戦闘データは受け取りました。もしかしなくても【アイオーン】の軽量化についてですよね」

「そうだ」

「大まかな案は既に作り上げました、どうぞこちらへ」

「おう、どれどれ...」


それから数日、王命が届くまで、クロウは秘密研究所で改良型アイオーンについて研究を進めていた。


「クロウ様、クロエ様の伝令がやって来ました。どうやら王命を持ってきたようです」

「了解、戻ろう。じゃあ大まかな方向性はそのままで試運転を始めてくれ。いつも通り実験場で必要以上に試すように」

「了解しました、所長」


代表研究員各位にクロウは残りの研究についての指示を出し、小宵と共にクロウ領へ戻った。


「お久しぶりです、クロウさん」

「ん?クララか!」

「はい、すいません、小宵さんには秘密にしてくださいと言っていましたので」

「いや大丈夫だ、気にしてない、それで、王命だっけか?」

「はい、こちらに」


クララから金の刺繍が施された最高級のライネルクロスの巻物を受け取る。中を開いてみると、セリュウスの手書きなのか、堂々かつ荘厳な字で簡潔に内容が書かれていた。


曰く、【南部辺境伯は既にマクベル王国を裏切った。そしてそれを唆したトロット王国及びその同盟国も許しがたい。一切の容赦なく全てを叩き潰し、マクベル王国の威厳を示せ】


うちの公爵様ことクロエが少し口添えしたのか、かなりクロウの好きな簡潔でシンプルタイプの王命だった。【全て叩き潰して威厳を示せ】。クロウは王命の中のキーワードを的確に抜き出し、ぬへっへと悪い笑顔を浮かべた。


「もしもし老師?聞こえます?」

「あっ、うん、どうしたの」


悪い笑顔をやめ、いつもの顔に戻り、小宵が横から差し出してくれている自分のインカムを受け取り、耳にはめる。


「今日の戦果を後で送りますね」

「おっけーい、それと王命が届いたから後で持っていくね」

「わかりました老師、お待ちしております」


小宵と軽く昼食を取っていると、ゴエティアシステムが今回の戦闘データの統計を完了したようだ。それを手元の小型タブレットで流し見していく。


「ふむふむ、相変わらず快勝。やっぱり人造英雄+ドールが最適解か」

「カリウス様は既にそれぞれのお仲間を各員の性質に適した特殊部隊にしようと模索している模様です」

「特殊部隊か、悪くないな」

「旦那様の言う、第一部隊はほとんどが特殊部隊向きなようです」

「そうか、じゃあ第二第三世代は?」

「まだ検討中とのことです」

「それもそうだな、カリウスに全て押し付けるのはやめよう。小宵、【モリース】と【シュメリー】を呼んできてくれ」

「承知いたしました」


数分後、1人の男性と1人の女性の人造英雄がやってきた。


「我が君、お久しぶりです」

「我が王、久しいな」

「お久しぶり2人共、いつも言ってるけどそんな仰々しい呼び方せずにクロウで良いからね」


我が君とクロウを呼んでいた男はモーリス。健康的な褐色肌に黒髪のどちらかと言うとアラブ人に似た見た目の美青年だ。対照的にシュメリーは長い黒髪に深い黒眼、どこかクロウと似たような見た目をしている。大和撫子を思わせるそのたたずまいからは想像できない程の戦闘狂である事は、割と知る人ぞ知る彼女の秘密でもある。


「モーリス、シュメリー、実戦だ。小宵の後に続いて【人形工場(ドールファクトリー)】から必要な分のドール達を引き連れてこい。お前達第二第三世代はそのまま最低でも隊長クラスに任命する。それぞれ指揮できるだけのドールを引き連れてカリウスのいる前線へ行け、そうしてそのままカリウスの指揮下に入れ。俺も後で行く」

「承知」

「了解した」


2人はすぐに小宵に連れられて、ダイニングルームから外へ向かった。数時間後、クロウが[エアロマニューバ]で前線へ着陸する。


「カリウス、全員揃ったか?」

「はい老師、全員おります」

「よし、じゃあ軽く演説でもするか」


クロウは簡易演説台の上で軽く整列した人造英雄とドール達に演説をする。以前のような人を熱狂に陥れる演説ではなく、自信と戦意を高める演説を行った。


【カリウス軍の形成が完了しました。[軍備補充][軍団転移]が使用可能になりました】


「よし、カリウス、準備はできたか?」

「はい、大丈夫です」

「今回は長期戦になるかもしれないから、先に食料とか配っておこう。[軍備補充]」


スキルを使って広場の空いた場所に大量の食糧や武器、軍馬を出しておく。


「隊長は自分の全隊員分の補給品を取りに来るように」


カリウスが総指揮官らしく素早く指示を出す。ものの数分でクロウがスキルで出した軍備品は、全兵士にいきわたったようだ。


「よし、では出発する。今回の目標は【南部辺境領全域の征服】そして【トロット王国及びその同盟国への打撃】。この二段階に分かれる。まずは【南部辺境領全域】の征服のため、今日の敵連合軍を殲滅。その後南部辺境領への侵攻を開始する」

「了解」

「それじゃあカリウス、後は任せた。俺はいつも通り前線で異世界人の相手をしているよ」

「分かりました老師。ご武運を」

「任せろ」


カリウスと拳同士を軽くこつんとぶつけ合わせると、クロウはそのままスキルで空へ飛び上がって滞空し、周囲を警戒しながらカリウス軍と共に前進を開始した。


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