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すっとぼけ覇王のVRMMO蹂躙記  作者: 愛良夜
マクベル王国内戦編

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マクベル内戦の終戦

「今回の傭兵団は大丈夫そう」

「そうですね、ルーデンドルフと言う青年も、非常に良い動きをしています」


クロウと小宵が執務室からクロエの快進撃を見届けている。


「手堅く行くなら兵糧攻め...おっ、そうするみたい」

「まあこれで第二王子も終わりだな、となると、今回は第一王子の勝利か」

「そうですね、第三王子が裏切らない可能性はありませんが、ライネル企業をダシにすればそうそうバカな事はしないでしょう」

「それもそうだな」

「そういえば人造英雄の方は」

「必要なデータは全て揃いました。後は唯一性魔素登録機能を完成させれば、計画の第一段階は完成です」

「お、思ったより早いな、自走兵器と無人兵器の方は試運転したのか?」

「永久凍土での試運転は問題なく作動しています。第一第二世代の人造英雄による模擬実戦テストも全てクリアしております」

「実戦投入もしてみたくなったな...魔獣の森ではこれ以上テストもできないし、まあいいか」

「小宵、そろそろ昼食のお時間です」

「おう、行こう行こう」


小宵と共にダイニングルームへ向かう。クロウは小宵に椅子を引かれいつものように当主が座るべき椅子に座る。料理担当の魔素人形がすぐにワゴンを引いて今日の昼食を持ってくる。どれも軽食で健康に良い物ばかりだ。


「小宵さん?」

「旦那様、最近夜に薄切りジャガイモの素揚げやエビの天ぷらうどんなど、こっそり夜食を食べているのバレていますからね」

「うぐっ、それはその...」

「確かに研究のためだとわかっていますが、それでもご自分の体調をご自愛ください」

「はい」


幸いドレッシングはかなり味がしっかりしていたので、意外にも美味しく完食できた。そんなこんなでクロエの戦闘を見届けつつ、時々ベレンツァ卿が指揮している王宮争奪戦の方も見ながら、いつものようにライネル領全体に[幻術]をかけつつ、ぬくぬく研究を続けているクロウであった。


クロエ達の快進撃は留まる事を知らず、北部辺境領で十分な補給を得た彼女達は勢いそのまま西部辺境伯領への進撃を画策していた。異世界人(プレイヤー)も以前とは違い、第一王子派閥が優勢になった途端、しっぽを振るように加勢してきた。今では補給線も兵力も、昔の第二王子派閥以上になり、戦況をひっくり返した者としてクロエが大幅に昇格した。今では複数の師団を指揮するようになったクロエ。彼女の合図一つで大軍は西部辺境伯の元へと進軍する。なんてことはない、戦力と兵力の数の差で、ただひたすら押し込んでいく。異世界人には異世界人をぶつけ、それ以外の場所で次々と相手の防衛線を騎兵で突破する。ルーデンドルフの部隊も神出鬼没に敵の後方をかき乱す。第二王子の元にもかなり強い異世界人がいるが、こちらも相手できる異世界人を複数人ぶつける事で相手が無双しないように抑える。


「あそこが城門です。お願いします」


最後まで徹底抗戦を示した第二王子、籠城し、既に大量の食糧も確保している彼らに再び兵糧攻めをするのは困難だった。これ以上マクベル王国が戦火によって荒んでいくのも見てられないので、クロエは自分の護衛である彼女に頼んで、以前の鉄の大槍で城門を吹き飛ばす事にした。


「総員【ぺネト・ヘビーランス】を装填開始、魔法スキルによる防衛が予想される。複数装填せよ」

「了解」


高い丘の上からいつも頼りにしている護衛隊長に城門を吹き飛ばすのを頼むクロエ。数秒後、魔法防御も無理矢理突破した第一王子軍、崩壊した城門から、クロエの兵士達が雄たけびを上げながら乗り込む。数時間後には西部辺境伯領のあちこちで火の手が上がり、第二王子と西部辺境伯はあっという間に捕縛された。


「捕虜として牢屋に入れておけ、総員1時間休憩を取ったのち、このまま王宮争奪をしている第二王子軍の後方へ攻め込む」

「了解」


以前の指揮官達は今ではクロエの部下になっており、彼らはクロエの指示を受け取ると、すぐに自分達の部下に指示を出しに行った。


翌日、クロエ達はベレンツァ卿と戦闘をしていた第二王子軍を殲滅し、そのままベレンツァ卿と合流し、第一王子と第三王子も連れて、第一王子【セリュウス・フォン・マクベル】が戴冠した。それにより長い間戦火に包まれていたマクベル王国はようやく終戦し、早速翌日、第一王子による封爵や昇格が始まった。


まずはベレンツァ卿、その王宮争奪戦にその他第一王子の護衛等の功績を認められ、侯爵から公爵への昇格。新しく北部辺境領と西部辺境領を統合し、ベレンツァ公爵領として、マクベル王国で最大の領土を持つ公爵になった。クロエことライネル伯爵も第三王子との和解と同盟、そして第二王子と西部辺境伯の捕縛と言う、素晴らしい戦果を認められて、同じく公爵への大きな昇格。同時に【戦乙女(ヴァルキリー)】の二つ名を授かり、ベレンツァ卿が統治していた東部辺境領を全て自分の領地として統治する事になった。第三王子はそのまま王宮に戻り、再び気ままな大公生活をする事になり、唯一南部辺境伯は昇格はしなかったものの、かなり多くの減税措置や、いくつかの特権が認められた。次に傭兵団や異世界人(プレイヤー)に対する報酬として、早くから第一王子の元に加勢し、目覚ましい戦果を上げていたものは多くが国王領の中に自分の領地を持ったり、マクベル王国付属魔法学院への編入したり、中には宮廷騎士や宮廷魔法使いになったりと、非常に彼らにとって望ましい結果になったと言えるだろう。ルーデンドルフ達の所属する【百獣之旅団】も大きく表彰され、ルーデンドルフとその部下達には【マクベル鉄騎士勲章】を授与しただけではなく、彼らの所属する傭兵団達にも多額の資金がルーデンドルフ経由で渡された。


もちろんクロウ達がルーデンドルフを呼んできたことや、新しく護衛のメイドを派遣したことをクロエは分かっていたので、彼にも爵位を授与する事になり、のちにクロエがライネル領へ戻った時に、クロウにはクロエ直々にクロウ伯爵位が授与され、そのまま新ライネル領の直接統治が認められた。


そうして久しぶりに父と共にライネル領へ戻ってきたクロエ。クロウはクララ達と共に戦場から帰ってきた彼女を満面の笑みで迎え、その日は珍しくクロウが豪華な晩餐会をする事になった。


翌日、クロエがライネル領内の住民に自分の凱旋を伝え、改めて大きな凱旋パレードを行うと同時に、これからの事について話し始めた。


新しく自分が東部辺境領を統治する事になった事や、これからカデンリーナやグラユウス、その他含めて全てライネル公爵領になった事や、それに伴いライネル公爵領の再開発計画など、いくつもの大きな計画が発表された。どうやら彼女は今回の内戦でベレンツァ卿や第一王子、その他第三王子等の色々な人から多くの学びを得る事ができたようで、贔屓目無しにクロウから見ても、彼女は立派な女傑になったと言える。


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