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すっとぼけ覇王のVRMMO蹂躙記  作者: 愛良夜
技術革命と育児編

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新ライネル領Ⅵ

「そういうわけだから、じゃあ【治安維持部隊】と【魔獣狩り】の部隊から招集をかけてきてくれ、恐らくそいつらもまたこの魔獣の森での訓練が必要だし」

「分かった!まかせてクロウさん!今すぐ行ってもいい?」

「おう、良いぞ、そうだ、これから傭兵団として必要になるものをいくつか渡しておくから、一週間後に屋敷に来てくれ、まだ場所覚えてる?」

「もちろん、絶対忘れない!」


フレデリカはそう言いながらぴょんと猫のように椅子から飛び上がり、豹のような四足歩行で家から飛び出していった。


「おい、アルル、あれ、自分が人間だっていう事忘れてないか?」

「......」

「なんか言えよ」

「冗談だ、忘れていない」


冗談を言うアルルに白い目を向けつつ、クロウも彼女と軽く雑談した後、メルティ、小宵、フレデリカ達と共に全員空を飛んで街へ戻った。


「それでパパ、蛮族ってどうしたの?ここらへんにはいないよね」

「いないよ、いないけど、カデンリーナの方には一杯いるからね」

「そうなの?」

「うん、そうだね....これ見てみて」


特殊改造した[アークゴーレム]の胸元をメルティに見せる。これもゴーレムスキルの応用で、【ゴーレム同士の視界や感触は共有される】と言う特性を利用して、偵察機に乗っているゴーレムの視界をクロウの屋敷にある鉄製のアークゴーレムの胸元に投射している。


「えと?これは」

「あー、ええと、これはカデンリーナ領の様子なんだけど、カデンリーナ領の北部に物凄くいっぱいの動く点々があるのは見える?」

「うんうん、あっなんかすごい右に行ったりしてるこれね」


メルティがアークゴーレムの胸元に表示されている点を指さす。


「そうそう、もしかしなくてもそれがカデンリーナ領周囲を根城にしている蛮族だと思う。確か名前は[サイス]族だったかな?カデンリーナの北部は平原だったから、多分遊牧民族かも」

「なるほど、馬と羊が...」

「そうそう、フレデリカの街を襲った蛮族か分からないけど、カデンリーナの反乱が収まったくらいから、ちょくちょくカデンリーナだけじゃなくて、ライネル領の周りにもやってくるようになってね、まだ攻撃をしたわけじゃないけど、ぐるぐると何度も周囲を回って様子見しているみたい」

「む、それはあんまり良くないなぁ」

「そういうわけだから、フレデリカとは別に、メルティ、お前も部隊を編成して、戦ってきてくれ」

「あえ?あたしも?」

「うん、そろそろ耐えられないんじゃないか?血の衝動が」

「.....バレてた?」

「うん、ここ数年、自分の部屋に閉じこもるか、アルルの所に行って血を飲ませてもらうかの2つしかして来なかったからな、流石の俺でも気づく、もう足りないんだろ?アルルの血でも」

「.....そう、です」


煌々と赤く輝く瞳を気まずそうに逸らす彼女を、クロウは龍の瞳をもって真っすぐに見つめた。


-------------------------------------------------------------------------------------

名前:メルティ

職業:なし

出自:愛憎の転生者

家系:転生者のため不明

種族:半吸血鬼(デミヴァンパイア)半悪魔(デミデーモン)

Lv:154

才能(タレント):【彼も彼女も私のモノ】【???】

血の覚醒値:吸血鬼49%/大悪魔1%

好物:クロウ

嫌いな物:恋敵

スキル:[吸血A][血魔法A][飛行B+][料理B+][細剣B][弱点看破B][加速B][魅了B+][魔力吸収B][騎乗B]

筋力:D

知力:C

俊敏:D+

体力:D+

魔力:D+

幸運:C

説明:被検体番号104番の少女。吸血鬼の女王の一人である【鮮紅の女王(スカーレットクイーン)の左心】を無理矢理移植され、【大悪魔の右心房】の血を打ちこまれた事がある。身長は171cmで体重は63kg。B88-W58-H86。クロウにぞっこんである。異常状態【貧血症・中】を発症中、それにより全ステータスダウン中

【彼も彼女も私のモノ】の効果:性別問わずに相手に[魅了(チャーム)]を使用する事が可能。チャームされた相手に[服従(オベイ)]の効果を追加し、チャームされた相手の性欲に起因する物事を自由に塗り替える事ができる。

【???】の効果:不明

愛憎の転生者:愛とも憎しみともいえる感情を糧に何度も転生を繰り返している者。

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「残念ながらまだ俺の血は飲ませられない。だから、今回の戦いで最低でも100万人。100万人の血を浴びるなり吸うなりして成長してこい。さもなくばこの屋敷に踏み入る事は許さない」

「そ、そんな、待ってパパ」

「厳しい事を言うようだが、そうでもしないとお前はいずれ死ぬ」

「そんな!?」

「吸血鬼にとっての吸血は、人間にとっての食事と一緒だ。人が成長するにつれて食事の量が増えるのと同じ、お前もこれからもっと成長したいのなら、もっと吸血しろ」

「そんな.....」

「小宵」

「はい、旦那様」

「メルティの荷物をまとめてこい、フレデリカが出立するのと同じ時期に、こいつも放り出す」

「分かりました」


小宵はそれだけ言うと、しゅっと再び消えた。


「ぐずぐずしている暇はないぞメルティ、お前も兵士をかき集めてくるなり、武器の整備を始めた方がいいんじゃないか?」

「そんなぁ....パパ!」

「甘えても許さん、さっさと支度を始めろ」


それだけ言うとクロウはメルティに背中を見せて、自分の工房へと向かった。


1週間、クロウがフレデリカとメルティに通達を出してから1週間でフレデリカは自分の兵隊を作り上げた。ほとんどの兵士は【魔獣狩り】の部隊出身だが、どうやら彼女が直接【魔獣狩り】部隊の訓練場に乗り込んで、自分の事をバカにする部隊員達を片っ端から叩き伏せて自分の部隊に加えたようだ。のべ100人の兵士を引き連れて、彼女は早速魔獣の森へ向かった。もしかしなくてもあそこで訓練をするつもりなのだろう。これ以上クロウが口出しをする必要はないので、事前に言っていた通り、彼女には3つのアイテムを渡した。1つ目は【軍資金】と書かれたアイテムバッグ。ここ数年でクロウが稼いだ資金の約5%、凡そ200万金貨が入っている。これはクロウからの最初で最後の支援であり、以降はどれほどおねだりしても決して資金援助はしないと先に言っておいた。2つ目は【鹵獲品】と書いている。このアイテムバッグの中は【ポケットワールド】と言う小さな異空間になっており、ほぼ無尽蔵に近い物を収容できる。残念ながら生体は入れられないが、その他のアイテム、例えば武器や食料はいくらでも入れられるので、それに軍備品を入れろと言っておいた。最後、3つ目は【ワームホール】と言うアイテムで、小型なポーチの見た目をしているが、中に入れたものを全て指定の位置に転移させるという特殊効果を持つ。クロウはフレデリカにこのポーチで大量の馬か羊、その他軍馬やそれに成り代わるものを捕まえてきてくれと頼んでおいた。幸いこのポーチの出口はクロウが以前から設置していた大型放牧場に繋がっているので、数十万頭の馬や羊を捕まえてきたも特に問題はない。フレデリカにはこの3つのアイテムバッグを渡して、彼女が魔獣の森に行くのを見送った。


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