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すっとぼけ覇王のVRMMO蹂躙記  作者: 愛良夜
青年編

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30/81

ライネル伯爵領Ⅹ

綿やシルクの品種改良をガチャと言ったのも、別に悪意があるわけではなく、クロウは専門的なスキルが無いため、一つ一つ手作業で進めていくしかないのだ。まずはオリジナルの【魔綿】を畝に植え、[龍の収穫]に統合された小スキル[栽培]を[木魔法・成長促進][木魔法・豊穣][龍の収穫]と共に全て[多重混合魔法]で発動する。


【新スキル[龍の育成EX]を手に入れました】


[龍の育成EX]:あらゆる動植物をゼロから望む方向へと育成させられる


最高のタイミングで一番欲しかったスキルが来た。


「[龍眼][龍の育成][龍の収穫]」


【魔綿の種を確認、現在の特性[防刃][防火][繁殖・中][吸魔・中][脆弱・水][脆弱・酸]、取り除く特性、追加する特性を選んでください。[防刃][防火][吸魔・中]を削除中....完了しました。[繁殖・強][強靭・強]を追加中....完了しました。【防刃防火の魔綿】は【強靭に繁殖する綿】に変化しました】


「なるほど、こうやって弄るんだね」


ポチポチとシステム操作を終え、[水魔法・シャワー][元素魔法・強力化][木魔法・成長促進]を品種改良した種に使用する。[龍の収穫]も無事に発動したようで、魔法を発動してから一瞬何も起きないなと畝を覗き込んだら、爆発するように綿が芽を出し幹を出し、明らかに異様な数の花が一瞬で咲き再び閉じては恐ろしい勢いでボンボンボンと綿花が開裂した。


「多い多い多い![龍の収穫]![風魔法・分離][使い魔召喚・ハベトロット]」


急いでスキルを使って綿花を全て収集し、風魔法で開綿し、ゴミと種と綿に分離させる。


「おぉ!これはまぁ大量の綿花ですじゃ」


クロウのすぐそばには灰色のぎょろりした目に大きなかぎ鼻、分厚い唇が特徴的な老婆がロッキングチェアと共に出てきた。


「ばあさん、早速で悪いんだけど、頼めるか?」

「これを全てかい?」

「ああ、この綿とシルクで服を作りたいんだ、紡績を頼めるか」

「この量、流石にちと骨が折れるわい」

「じゃあもう一人」


同じく使い魔召喚でもう一人の紡績の妖精、ハベトロットを召喚した。


「うむ、2人なら大丈夫じゃ」

「任せるよ、今新しい綿を開発してて、その内手伝いも来ると思うから」

「構わぬよ、ゆっくりでええ」


クロウはゆっくりと風魔法を使って大量の綿花を2人の老婆のようなハベトロットの前に移動させた。そして風魔法を解除すると同時に、老婆2人がその綿花に触れると、魔法のように空中に浮いたまま、するすると見た事のある糸へと変わっていった。


「えっ、すご、魔法みたい」


物理的に道具も何も使わずに、するするとふわふわの綿花が自動で糸のような細さになっていく。途中でいくつかの糸がはじかれており、恐らく質の悪い部分なのかもしれない。


「ほっほっほっ、私らを召喚できるあんたが言う事じゃないわい」

「悪いねばあちゃん達、後でうちのメイドに紅茶入れてくれるように頼んでおくわ」

「ほっほっ、そいつはいい事を聞いたね」


ハベトロット達の効率に驚きつつ、クロウは再び畝を整え、新しい種を畝に植える。そして同じく品種改良を始める。



【綿の種を確認、現在の特性[繁殖・強][強靭・強][脆弱・虫][突然変異・中][脆弱・水][脆弱・酸]、取り除く特性及び追加する特性を選んでください。[脆弱・虫][脆弱・水][脆弱・酸][突然変異・中]を削除中....完了しました。[突然変異防止・強]を追加中....完了しました。【強靭に繁殖する綿】は【傑作級(マスターピース)・完全無欠の綿】に変化しました】


「あっ」


思わず【傑作級】の【綿】の種を作り上げてしまったクロウ。


-------------------------------------------------------------------------------------

名前:強靭で繁殖する完全無欠の綿(パーフェクトコットン)

アイテムランク:EX

特性:[強靭・強][繁殖・強][突然変異防止・強]

-------------------------------------------------------------------------------------


なんの弱点も問題もない、ただただ丈夫でよく収穫量がやたら多い綿の種が出来上がってしまった。


「これはあくまでクロエ達の家宝にしておこう」


一袋分のパーフェクトコットンの種を残し、引き続き改良を続ける。


【綿の種を確認、現在の特性[強靭・強][繁殖・強][突然変異防止・強]、取り除く特性及び追加する特性を選んでください。[突然変異防止・強][強靭・強][繁殖・強]を削除中....完了しました。[強靭・小][繁殖・中]を追加中....完了しました。【傑作級(マスターピース)・完全無欠の綿】は【少し丈夫でそこそこ増える普通の綿】に変化しました】


「ほっ...」


試に同じく畝に植えて栽培させると、今度は先ほどより気持ち魔法を結構長めに使用しなければ初芽が出てこなかった。そうしてまたしばらく魔法を使い続けていると、ようやく幹ができてきて、花がそこそこ咲く。恐らく普通の綿よりはそこそこ多いが、それでも常識的な範囲の量だ。そこから再び花が閉じて、ようやく綿花が開裂する。


「良い収穫量ですな、悪くない綿ですじゃ」


クロウが先ほどと同じようにスキルで収穫、風魔法で開綿し、ハベトロットの2人の前に綿を移動させる。


「本当か、ばあさん達に言われると自信がつくよ」

「ほっほっほっ」


数分で2回目の綿花を全て魔法のように紡績したハベトロット達。


「少し待っててくれ、シルクもすぐに用意する」

「焦らなくてもよいよ」

「ありがとう!ばあさん」


綿の生産が完了したので、今度はブラッキー達のいる養蚕場に向かう。


「どうだ?うおバッチリだ」


頭の中の設計図通りに養蚕場が完成していた。固有の悪魔技能である[教示EX]の助けもあってのことだと思うが、ブラッキーとノーム達の働きはクロウの予定を大きく早める事になった。


「ありがとな、ほいこれ、全員分」

「感謝します!親方!」


自らノーム一人一人に大きめの魔鉱石を渡す。そうして一人一人に挨拶した後、彼を元の世界へ帰した。


「ブラッキー、あっちの方に大きな綿の畑があって、そこに糸を作ってくれているハベトロットっていうばあさん達がいるんだ、良かったら彼女達に紅茶を入れてやってくれ」


ブラッキーは了解したと言う意味を込めて頷くと、背中からティーポットやカップを取り出し、空中で器用に魔法を駆使して紅茶を入れながら綿の実験畑の方へと飛んでいった。


「じゃあ俺はまずは蚕の餌からだな」


【マルベリーの種を確認...現在の特性[繁殖低下・小][突然変異・小][脆弱・虫][脆弱・火][繁殖・中][結実・中]、取り除く特性及び追加する特性を選んでください。[繁殖低下・小][脆弱・虫]を削除中....完了しました。[結実阻害・中][繁殖・中][繁殖指定・葉]を追加中....完了しました。【そこそこ実るマルベリーの種】は【あんまり果実ができなけどやたら葉っぱが多いマルベリー】に変化しました】


「よし、蚕の餌の葉っぱはこれでいいだろう、次は蚕か」


蚕の餌用の畝に植え、改造した桑の種を魔法で発芽、収穫する。もっさりとやたら葉っぱが生えてきたのに狙い通り果実があまり実っていない。風魔法で全て収穫し、空中で果実と葉っぱに分離させる。種は再び畝に植え、葉っぱは早速養蚕場の方へ持っていき、飼育予定地に大量に敷き詰めた。


「えーと、動物の場合は、卵か」


蚕の成虫を雌雄共に産卵予定地に放ち、[闇魔法]と[チャーム]を使用して強制的に交尾させる。すぐに成功したようで、早速雌は先ほど敷き詰めた桑の葉っぱへと飛んでいき、一生懸命に産卵を始めた。


「[龍眼][龍の育成][龍の収穫]」


【【魔蚕】の卵を確認.....現在の特性[繁殖低下・中][吸魔・中][突然変異・中][脆弱・虫][脆弱・火][寿命低下・中][吐糸品質低下・中][短命・小]、取り除く特性及び追加する特性を選んでください。[繁殖低下・中][突然変異・中][寿命低下・中][吐糸品質低下・中]を削除中....完了しました。[繁殖意欲上昇・中]、[産卵数増加・中]、[食欲旺盛・小][突然変異・小][吐糸品質上昇・中][吐糸量増加・中]を追加します....完了しました。【不自然に飼いならされた魔蚕】は【そこそこ増えてそこそこ良い量のそこそこ良い絹を吐く蚕】に変化しました】

【称号・遺伝子編集者(ゲノムエディター)を手に入れました】


遺伝子編集者(ゲノムエディター)】:数多くの動植物の特性を編集した者の称号。動植物の特性編集時のデメリットと制限を無視する


「この称号悪用したら新人類とか作れそう。しないけど...[闇魔法・生体成長促進]」


闇魔法で無理矢理生物の成長を速める。突然変異を引き起こす可能性があるが、それはそれで構わない。


「おっ、無事に生まれた」


[龍眼]で確認すると、ざっと3万体の幼虫が元気に葉っぱを食べている。だが、食欲もすごく、全く餌である桑の葉が足りていない。


「やべ、追加しなきゃ」


急いで傍の桑の畑から数世代分の桑の葉を収穫し、畝にきちんと種を植えなおしてから再び葉っぱを持って養蚕場へ戻ってくる。餌は既に食い尽くされていたが、既に一回目の脱皮を終えたようだ。見るからに一周大きくなっている。


「これ、桑畑もっと大きくしないとだな...」


先程と同じように魔法で蚕の成長を促進させる。同時に蚕が蛹になるための格子状の箱、(まぶし)も同時に作り始める。小さい箱を複数作り、それを大量に準備しておく。更に数回、餌の追加と魔法で成長を促進させていると、ついに4回目の脱皮が終了した。そろそろ蛹を作り始める頃なので、天井に吊るしておいた蔟を幼虫達に近づけ、自ら幼虫の好きなマス目へと昇らせる。その間にクロウは綿畑に行き、ブラッキーとハベトロット達を呼んできた。


「ほー!こりゃまた大きな養蚕場だわい」

「ん?知っているのか?」

「無駄に長く生きているとな、色々と紡績にかかわる事は自然と知っておる」

「本当か、じゃあ絹の紡績を任せてもいいか?」

「ああ、いいとも、数ペアの雌雄を残して後は全部煮てしまうぞ?」

「ああ、頼む」

「きっひひ、腕がなるわい」


ついでに[使い魔召喚]で小型のアラクネを数体召喚しておく。下半身が蜘蛛の彼女達だが、糸の扱いに関してはそうそう右に出る者がいないだろう。


「ブラッキー、アラクネにハベトロット達と協力して品種改良した綿糸と、今準備している絹を元に生地を作るように言ってくれ。そろそろ時間だから俺は残ったライネル領民を連れて彼らに職を与える事にする」

「ッ!」


ブラッキーは任されたと言わんばかりに頷くと、早速ハベトロットとアラクネの元へ行き、せっせと指示を出し始めた。やっぱりブラッキーは頼りになるなーと思いつつ、クロウはそろそろクロエとの約束の時間なので、どれほどの裁縫が出来る領民が残っているか、もしくはどれほどの人数を動員して【ライネルクロス】を広められるかを確認するためにも、一度街中へ戻る事にした。


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