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第十九話 殺し合い

 決戦当日、急いで王国をでて帝国の野営地に向かうアルス一行、そして敵の軍勢が現れ皇帝は国王のいる共和国の古城へ赴く、アルス一行はそれについていく。それと同時刻王都上空には魔界の門が覆っていた……。

 前共和国都市では……。


 皇帝と共に馬を走らせ、古城が見えてきた。

 そこには既に国王の軍勢がいた。

「中まで入られているか。」

 皇帝が様子を見て判断する。

「恐らく、国王は既に城の中に……。」

 アグライトが話す。


 そのまま前に進むと王国兵士が前に出る。

「皇帝!ここは通さん!」

「おい、待て!あれ剣聖と副団長じゃないか?」

 こっちに気がついて武器を納める王国兵士。

「おい、王国兵士達よ城の中で何が起きている?」

 アグライトが一芝居打ってでた。

「いえ、私達は何も……ただ視察とだけ聞かされてまして……。」

「ところで、何故副団長は皇帝と一緒に居られるんですか?」

「いいか、お前達——国王は……」

 その時だった。


「奴らは反逆者だ!」

 王国騎士団長が姿を現す。

「団長……」

 アグライトが騎士団長を見るが。

「国王陛下の邪魔はさせん、お前らも武器を構えよ。」

「で、ですが……副団長にはお世話になりましたし……」

「すまないが、陛下の為だ。」

 騎士団長は兵士を後ろから刺して殺した。

「な、何をするんです……」

 疑問を口にする兵士にも容赦無く斬り殺した。

 二人の兵士は倒れたが、膨大な魔力と共に再び立ち上がった。

「死体を弄ぶなんて……。」

 アグライトが唇を噛む。

 そして、死体が皇帝達に襲い掛かる。


「お前達!今!ここで!戦いが始まった!こうなりたくなければ、名誉の戦死を遂げよ!」

 騎士団長の後ろに固まっている兵士はびびっている者もいれば、剣や槍、弓を持って向かい撃つ準備をしてる者もいる。

「団長あなたは……。」

「悪いが、王の命令だ。正しいか正しくないかは分からない……俺はただ、主人に忠誠を誓うただ一人の戦士に過ぎん!!」

 騎士団長の忠誠心は本物だ。騎士団長だけで無い、後ろにいた兵士が皆——鼓舞し始め、こっちに襲いかかってくる。

「ここは私が引き受けます!皆は古城へ!」

 アグライトとその兵士達が軍勢を相手にするそうだ。

「すまぬ、私の兵も何人か置いて行く!頼んだぞ!」

 このまま自分たちは皇帝と共に城へ向かった。


「いいか!皇帝を古城に入れるなよ!」

 騎士団長が兵士に指示を出す。

 兵士の数が聞いていたよりもかなり多い……抜けられるか?

 ヒルブライデが馬から飛び降り前衛の兵士を斬り皇帝の道を作る。

「いいか、アルスは皇帝に続け!道は私が切り開く!」

 ヒルブライデが大声で指示をする。

 そのまま皇帝は城内に侵入することに成功した。


「おのれ、ヒルブライデ……恩を忘れたか……。」

 騎士団長がヒルブライデを睨む。

 アグライトが騎士団長に攻撃を仕掛けるが剣で防がれる。

「よそ見しないで下さい、あなたの相手は私です。」

「お前と殺し合わなければならんとは……残念だ。」

「私もです。」


 共和国古城にて……。

 皇帝は城内の侵入に成功、馬を降り中に入っていく。

 扉を開け大広間に入る、そこには大量の兵士がいた。

「ここは自分が引き受けます。皇帝は早く地下へ。」

「すまない。」

 皇帝は兵士を連れて地下に入って行く。

 自分は剣を構え、皇帝が残してくれた兵士と共に戦いを始めた。


 古城地下スフィアーネが封印されている部屋……。

「邪魔だ!」

 皇帝は剣で部屋を守る兵士を斬る。

 中に入っていくと、そこには国王だけで封印されたスフィアーネはいなかった。

「スフィアーネはどこだ?エヴァンス!」

「悪いが、場所を移させてもらったよゲルマルク。」

「なぜ、封印した?」

 怒りを露わにして話す皇帝

「簡単さ、彼女には子を産ませ続けて王国の繁栄と利益の礎になってもらう。」

「彼女の望んだことではない!」

「そんなものは知らない。力がいけないのだよ神の力が。」

「私はお前を救いに来た、友人としてな。そして今度こそスフィアーネを救ってみせる。」

「救いだと?私が望んだ訳ではない。それに第一その足で何が出来る?また切られに来たのか?」

 剣を構える皇帝。

「お前達下がっていろ。」

 皇帝が後ろの兵士に指示を仰ぐ。

「悪いが、スフィアーネは渡さん……私の歪んだ愛を受け止めてくれるまでは……!」


 アルスは大広間で戦っていたが、下から大きな音がする、

『なんだ……?』

『中央から離れよ……。』

 呪文の類で意思を伝達できるものだ、多分これは皇帝だろう。

 周りの皇帝の兵士が中央から離れ始めたその時。

 中央の床から国王と皇帝が飛び出し中央にいた敵兵士が吹っ飛ぶ。

 空中で吹っ飛んでいる国王に対し皇帝が仕掛ける、大剣がガシャんと崩れたがよく見ると蛇腹になっていた。それを思いっきり上空に振り回し国王をズタズタにしていき、上の外壁がボロボロになっていく。

 皇帝の背中を狙って兵士が襲い掛かるが、皇帝がそれに気づき剣を敵兵に振る。すると剣が伸びていき兵士の胴体が真っ二つになった。

 その後、周りにいる敵兵を全て巨大な蛇腹剣で両断していく。蛇腹に滴る血が四方八方に散る。


 赤い雨が降っていた。


 国王がボロボロの状態になっている。

「歪んだ愛では私は倒せん。」

 皇帝がジリジリと国王に近づいていく。

「この体は使い物にならないな。」

 国王の体がしゃべった。

 国王の体から何かが突き破って出てくる。


「あーあーもう少し王様気分を味わいたかったのに。」

 悪魔だ……顔が狐のようで手と足が極端に大きい鉤爪だ、背中には黒い羽根がついている。

「エヴァンス君の欲が爆発しちゃったみたいでね、俺が乗り移っておいてやったよ。」

「一体何が……。」

 皇帝が困惑している。

「えとねー僕たち大罪悪魔たちはちょっと特殊でね。普通の悪魔と違って欲が必要なんだ、エヴァンス君は強欲。つまり僕と契約した。最初のうちは国の利益なんて二の次だったみたいだ。君達は三人、つまりはエヴァンス、ゲルマルク、スフィアーネは幼馴染でエヴァンスはスフィアーネを愛していたけど、彼女はゲルマルクのことが好きだったからねーこれが原因で欲が発生し僕が舞い降りたのさ。」

「貴様が唆したのか……。」

 怒りに震える皇帝。

「でも、力を欲したのは彼さ。僕の力で国力を上げて無理やり共和国との親交を深めた、スフィアーネはエヴァンスが何に取り憑いていたのか気づいてたみたいだけど。周りのお偉いさん方は気づかなかったなー。」

「いつから乗り移っていた……。」

 皇帝が質問する。

「そうだなー大戦開始時には精神を破壊したかな。」

「貴様!」

 皇帝が斬りかかる。

 マモンは自分の手で剣を受け止めた。

「嘘だって、そんな怒らないで。ラスティーネ王女が生まれた後にまた欲ができたんだ、彼女を守りたいってね。それがちょうどアルス君が初めて国王と謁見した時かな。」

 あの時は確かに、ラスティーネを助けたことに対してお礼を言っていたな。

「あの盗賊の襲撃は彼の欲を誘発させる起爆剤に過ぎない。ラスティーネを操るのが目的だったし、エヴァンス君をこの手で操れる手段が欲しかったんだよ。」

「許さんぞ!絶対だ!」

 皇帝が速い斬撃で剣を振るう。

「危ないって、話はまだ終わってないよ。」

 避けながら話を続けるマモン

「エヴァンス君は欲が増え続けた。この欲が増えたり大きくなると僕たち悪魔が乗っ取れる仕組みさ。その前に契約を解除しなかったのはエヴァンス君本人さ。悪いのは彼だよ?」

「黙れ黙れ黙れええええ!!」

 皇帝が斬撃を繰り返すがマモンが避け続ける。

「哀れだねぇ、最愛の人も守れず友人も守れないとは……。」

 皇帝が崩れ落ち兜の隙間から涙がこぼれ落ちた。

「戦意喪失か……バカだねぇ……。」


 自分は後ろにいる帝国兵士に今の状況を外にいるアグライトに伝えるようハンドサインを送った。

 そのまま気づかれないようにと帝国兵士が門まで下がるが。

「逃さないよ。」

 マモンは一瞬にして消えた。

 気づいた時には門近くの帝国兵の体を鉤爪で大きく抉っていた。

 マモンは門を閉め帝国兵を蹂躙し始めた。

 早過ぎて目で追えない。

「どうした、来ないのかアルス君。」

 笑いながら帝国兵を蹂躙していくマモン、次元が違う。


 自分は皇帝に声をかける。

「仇は取らないんですか?」

「ああ、そうだな。取らねば、そして救わなければ。」

 自分と皇帝は剣を構えた。

「ホント馬鹿馬鹿しい。そういうのいらないよ。」

 気に食わないのかキレながら話すマモン。


 アグライトの方では……。

 騎士団長の攻撃を防ぎ続けるアグライト、ガルガンドの型を器用に使う。

 アグライトはバーラスの型で対応している。

「どうした、アグライト?本気で来い!」

 アグライトは良心が邪魔して攻撃ができない、世話になった恩人を斬るなど彼女には難しかった。

「見ろ、お前の親しい兵士を。彼らは生きようと必死なのに貴様は手を抜きおって。」

 そのまま騎士団長は剣を真上に振り下ろしアグライトは剣で防ぐが徐々に押されていく。剣が重く自分の剣が肩に入る、重過ぎて地面が凹むほどに。

「このまま押し切って肩を落とすぞ!良いのか?」

 騎士団長がアグライトに叱咤する。

「ここでも、指導ですか?舐めないで下さい。」

 アグライトが筋組織に魔力を溜め騎士団長の剣を押し返した。

「いいぞ!その息だ!」

 嬉しそうに話す騎士団長。

 そのまま斬りかかるアグライト、騎士団長は剣で防ぐ。

「どうした?殺す気でかかって来い!自分の信じた道なら、手段は選ぶな!」

 アグライトは全身に魔力を巡らせ型をガルガンドに変えた、そのまま思いっきり剣を振った。騎士団長はそれを防ぐがあまりの強さによろめく。

 隙ができたので、そこに剣を入れた瞬間——騎士団長も全身に魔力をためて身体強化をし、入ってくる剣をアグライトも巻き込む形で切り上げた。剣は折れ、アグライトは上半身を沿って回避するが右目をやられた。

 急いで治癒魔法で右目を止血した。

「今のは危なかった……成長したな。」

「それはありがたいです。」

 再び剣を構え睨み合うが、アグライトは右目が見えず少し動揺していた。

『どうする?利目じゃないし……。』


 帝国軍野営地本部……。

「それじゃ俺は前線に出るからここは頼むぞ。」

 ドルクが弟子にここの拠点に残るよう話す。

「はい、師匠もお気をつけて。」


 ドルクが馬で、五万人の兵士に突っ込んで行く。周りには少ないが帝国兵が必死で応戦していた。

 ドルクが通る度に帝国兵士が「ドルク様が来たぞ!」「やっちゃってください!」などの声が上がる。

 ドルクが敵の中央まで行くと馬から空高く飛び剣を真下に落とす。すると衝撃が走り、周りの敵兵がよろめき始める。

 落ちた剣の側に着地し剣を抜く。

「さぁ、死合うか……。」


 ドルクから離れた帝国兵の間では……。

「お、おいあれ。」

 帝国兵士が空に指を指す。

「ど、ドラゴンか。」

 ドラゴンが二体、本野営地に向かっていった。

「野営地の本部に行ってるぞ!」


 再び野営地の本部では……。

 赤髪の青年がこっちに向かってくる二体のドラゴンを見つめていた。

「あれを倒せば良いんですね……師匠……。」


 二十話に続く……。


 世界設定:今現在の情勢


 話がかなり、ややこしくなってしまったので、詳しく情勢や敵の目的を説明します。

 今現在の勢力:二つあります。帝国及び剣聖隊と悪魔及び王国といった形です。

 国王:第四話以降の国王は悪魔に乗っ取られています。

 この物語の真の敵:悪魔サタンと仲間達になります。

 ラスティーネの扱い:ラスティーネは悪魔達にとって重要な存在です。そのため第三話で国王を乗っ取る材料にし、運が良ければ誘拐も考えました。王国歴10年の間でなんとかして傀儡かあるいは操る対象にする予定でした。しかし、それができなかったので殺すことに踏み切りました。

 国王が乗っ取られていると知ってる者:ヒルブライデ、子供のエルフ、アレク、悪魔関係者諸々です。因みに王国に使える兵士及び騎士も知りません。

 第十四話のラスティーネの謀殺と供物について:これらは今後ネタバレになるので差し支えない程度に話します。供物に関してはとある悪魔が○欲に飢えていたため必要だったからです。何で欲を満たすのかはご想像にお任せします。忙殺に関しては○欲に飢えた悪魔が使い物にならなくなったのでラスティーネを供物にする必要がなくなったからです。

 マモンの目的:ただ単に王様ごっこに勤しんでただけです。とはいえ上司はサタンなので王国の利益をあげて魔女の研究資金を調達しなければなりません。だからスフィアーネから男児を産む必要があったんです。ラスティーネは11歳で、すでに月経済みです。ですが体が持たないので、都合よく消して男児を正当後継者に迎えやすくする準備に過ぎない存在です。

 この物語の魔女の必要性:ただ単にセブラブを登場させるためだけではありません。子供のエルフやテレスなど色々キャラクターが出ています。彼女たちは魔女と密接な関わりがあります。マモンの目的にもありますが悪魔と魔女は繋がっております。彼女達が何なのかある程度は予想できますね?


 まだ、説明不足だと思いますが。分かりにくいなと思ったら物語が進むにつれてこのような場を設けます。まだまだ話は続きますのでよろしくお願いします。

 

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