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転生先はロリの国でした ~チート能力を添えてロリコン目指して翻弄す~  作者: 桐戸李泉
一章 ようこそ真正ローリ帝国編
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第07話 お風呂

「うぉぉ、すげぇ……」


 目の前に広がるは巨大な浴場。

 浴場には様々なものを模った石像が飾られていた。

 獅子の彫刻の口から溢れ出る乳白色のお湯に手を当てる。少し熱め、凝り固まった身体には丁度いい温度だ。

 とりあえず近くに置いてった桶にお湯を入れ、かけ湯をする。


「では早速……」


 期待に胸を膨らませ、お湯に少しずつ身体を入れていく。足先からじんわりと感じる熱さが身体の奥に染み込んでいく。


「くぅぅぅ」


 肩まで浸かると自然と声が出てしまった。凝り固まった身体が急激にほぐれていくのを感じる。


「ふぅぅ、まさか温泉に入れるとは」


 昨日の今時点では予想だにしない現状だ。これだけの施設が整っていると考えると、部屋の方にも期待が高まる。


「ヒツギの方はどうなんだろな……」


 彼女も彼女でこの国の暮らしを満喫できているだろうか。ロリに優しい国だ。決してひどい目には合わされてはいないと思うが。


「安心して下さい。彼女はきちんとした環境に囲まれていますから。それに会おうと思えばすぐに会えますよ」


「そうか、それなら安心……って、え、ノドカ?」

 

 振り返ると湯気の奥に人影が見える。それが少しずつこちらに近づいて来ていた。


「待て待て待て待て」


「情けないですよ、和樹さん。将来ロリコンを目指す方がこんな状況で慌てるなんて」


「いや、だってそれ……極刑が、極刑的なのが」


「心配しないで下さい。この程度で極刑にはなりませんから。それにこの国で生きていくならこれくらいのことには慣れていてもらわないと」


 湯気の中からタオルを巻いた姿のノドカが現れる。


「そうは言われてもすぐに慣れるもんじゃないだろ、普通犯罪なんだし」


「それを犯罪にしたのは性欲を持て余した方たちのせいです。ここにはそんな方たちは存在しませんよ。いや、存在してはいけないんです。勿論、和樹さんはそんな方ではないですよね?」


「それは当たり前だろ」


「自信持って即答できることは素晴らしいです」


「そこを即答できなかったら俺はここにいないよ」


「確かにその通りですね。この国に入る事は出来ませんね」


「いや、それ以前の話だよ」


 俺がその信念すらなければ、あの自称女神に目を付けられることもなかっただろうし、そもそもあの時命に代えてもあの子を救おうとは思えなかっただろう。

 その信念だけは決して曲げてはいけない。


「それ以前……ですか?」


「あぁ、……こっちの話だよ。ここに来るまで色々あったんだよ」


「何か事情があるみたいですね」


「まぁそれなりに」


「話したくないようでしたら無理に聞いたりはしませんよ。和樹さんがどんな出自であろうとも私にとってはどうでもいいことですから」


「怪しいとかは思わないのか?」


「怪しまれたいのですか?」


「そういう訳じゃないけどさ。でも実際怪しくはあるだろ?」


「いえ、別に私は和樹さんを疑ったりはしませんよ。私はあなたを見た時確信しましたから」


「確信?」


「はい。あの時……」


「ノドカ様、どちらに居られますかー?」


 廊下の方からノドカの声を遮るようにヨージの声が聞こえる。


「私はここにいますよー」


「! お風呂の方ですねー」


「お邪魔が入ってしまいましたね」


 ノドカは微苦笑を浮かべる。


「ノドカ様!」


 勢いよく扉が開き、ヨージが入って来る。


「おや、小鳥遊さん。ノドカ様と一緒にお風呂とは早速良い経験をされていますね」


「いや、これは、その……」


「ヨージ、茶々を入れいている場合ではないですよ。何かあったのですか?」 


「それがLBIが北門に出現したとの報告が入りました」


「またですか。皇帝崩御の知らせが彼らの耳に入ったというのは真実味を帯びてきましたね」


「おそらくは。至急ノドカ様を現場にお連れするようにと」


「分かりました。すぐに向かいます」


「すみません小鳥遊さん。ノドカ様をお借りしますね」


「それは全然大丈夫ですけど」


 そんなことが霞むくらいに気になる単語が幾つも聞こえた。

 LBIって何?

 てか、皇帝死んでるの?


「うーん、和樹さんが随分と困惑している様子ですね……」


「ノドカ様、心配なのはわかります今は」


「そうですね。和樹さんも一緒に行きましょう」


「「……えっ?」」


 俺とヨージの声が重なる。


「今何とおっしゃられましたか?」


「和樹さんも連れていくと言ったのです。この国の現状を知ってもらうには一番良い機会だと思いますから」


「いや、しかし危険なのでは……」


「前線に行けというわけではないですから。それに和樹さんに何かあるということは近くにいる私も危険な目にあっているということですよ。まさかこの国でそんな事が起こるはずがありませんよね」


「は、はい。その通りです」


「という事で和樹さん、早速北門に向かいましょう」


「えっ?」

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