84.エピローグ
『銀髪の勇者キーレ。かつて、このファントアの世界を魔王の魔の手から救い、ここに眠る』
その墓石は王族ほどの素晴らしい大理石ではなく、一般的な白い石。
ノスリンジア国の片隅に建立された墓石の前で、俺達ノスリンジア騎士団と魔弾の弓兵は集った。
エルマー王は、自分が戦争の当事者だという実感がないまま、過ごしていると聞く。
つまり、勇者キーレのリフニア国への進軍の詳細を知る者は、俺達王国騎士団と魔弾の弓兵のみ。
リフニア国陥落から、一か月。リフニア国ヘイブン宮殿から火の手が上がったとの噂は、全軍撤退の後、すぐに耳に入った。
偵察の兵だけを向かわせた。宮殿は二日ほど燃えていたらしい。
そして、勇者らしき者の姿もなかったと。
「血のように赤い髪の少年なら見たけど」
ノスリンジア近郊でそんな噂があった。人々は口々に言う。
「でも、あれは勇者じゃなかった」
そうですよね。お兄様は銀髪でした。返り血を浴びていたんですよね?
きっと元気に過ごしているんですよね。勇者じゃなくて、一人の人間として。
お兄様、照れ屋さんだから、人前に出てきたくないだけですよね? だってもう勇者じゃないから。
リディのチョーカー。俺が代わりにつけさせてもらってます。リディも元気ですよー!
「俺達はお兄様に帰ってこいなんて言ったら駄目なんです! この偽物の墓石に全軍、敬礼せよ! サクサク、処刑!」
「っは! 我々はいつも勇者様と共に! サクサク、処刑!」
最近のノスリンジア軍の敬礼は、物騒だねと噂話になりそうですよね? お兄様!
長い戦いでした。ここまでおつきあい頂いてありがとうございました!!!
終わると、寂しいものですね! はじめて書いた、異世界転生転移作品です!
冒険一週目のキーレ君と同じように、右も左も分からない状態からの執筆冒険でした。
いつも完成作品を連載投稿していたのですが、連載しながら書くというのをはじめてやりました! 書いて、ストックして、アップ! これが大変でした。読者のみなさんと同じく、作者もストーリーがどう転ぶか分かりません! キーレ君の危機は、作者の危機です!
楽しんでいただけたなら幸いです!
どうか、評価、ブックマーク、コメントをお待ちしております。
よろしくお願いいたします!!!
今までありがとうございました!!!
新作、こちらも宜しくお願い致します!
ステータスを開くだけの無能と追放された宮廷鑑定士【透視スキル】でダンジョン攻略。勇者候補鑑定?恋愛鑑定?そんなもんは知らん。スキル覚醒した俺は女湯を透視したいんだ。
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