魔法社会─便利な社会に至る道
マナ、それは魔法をしようするにあたり必要なエネルギーである。現在の初等教育で最初に教えるようことはマナの基礎知識である。マナがどのようなものか、またどのように使われるかという基礎を一年かけてみっちり教える。車も冷蔵庫、洗濯機など便利なものを扱うにはまなが必要となる。
このような社会の変貌に大きく寄与したのがマルコフである。
大昔の頃、まだ人間がマナ等持っておらず、迫り来る魔獣を倒すことで生計をたてていた頃、ある少年がいた。はしゃぐのが好きで、好奇心構成の変わり者であった。なににでも首を突っ込む性分であるために、あるときは喧嘩に巻き込まれて大怪我を、またあるときは巨大な魔獣に終われて大怪我を、と。しかしながら彼は神様にでも愛されているかのように運がよく、怪我の治りも早く、怪我をしたかいもあってか少年が仲裁をした喧嘩はおさまり、魔獣からは珍しい素材をとってきたり、としていた。
彼は物好きで余った素材や道具で遊んでいた。思わず爆発するのはご愛敬、時には飛んでいった彼の友人を夜な夜な探し回ることもあった。その友人はといえばみつけたときはのんきにハンモックでくつろいでいた。
このような爆発を引き起こしたり、人間を飛ばしたり奇妙な現象が起こるのは魔獣からとったコアが何かしているんじゃないかと思われるようになってきた。少年は好奇心をめらめらと燃やし、このコアの謎に迫った。この時期になるとさすがに村の連中も少年が危険人物であると認識していたため、謹慎を言い渡していた。しかし、謹慎のかいもむなしく、彼は健在の魔法の基礎をそれとはしらずに完成させてしまった。
できたものは火やみずや風、土を自由に出せるというものであった。色々な人にもたせてみると、勢いよく噴出する人もいれば全く噴出しない人もいた。それからよく出せるものは上のくらいにつき、出せないものは下の位につくという暗黙の決まりができた。とはいってもそこまで厳しい戒律ではなく、上のものは優先してその玉を使えるだけのことである。その魔法で問題を解決するなんでも屋へとなり尊敬が集まり、農作物や獲物が優先してその使用者に集まるというだけである。
何年かたったある日、バーンと大きな音が森中に響き渡った。村人が戸惑っていると一気呵成に鉄の軍団が村をかこっていたのである。村人たちはもともと孤島にすんでいるために外敵、とくに人間への対策はほとんどされてなかったのである。驚いた玉を持っていた女性はその玉から火を吹き出した。鉄の騎士のふたりがあつそうにしている。それをみた鉄の騎士はその玉に目をつけた。そしてある程度使い方を修得した後、村を焼き払い去っていった。
この鉄の騎士の団長こそ起源にして頂点であり、名高い始祖マルコフである。
彼はその後その石を研究し、人間をエネルギーとして扱う世界へとかえていった。この世では人間より道具の価値がたかいのである。