2章-3 (青の初めて付き合った人)
青山幸村が そんな 高校時代の
1年時に 初めて付き合うことが できた。
その人は そう ご近所の
山井もみじで あった。
もともと 仲が 良かったので
友達には なっていたので あったから
その仲が 恋愛になるのも 不思議では
なかった。
そのとき 山井もみじは 二十歳の
社会人に なっていたが 青山幸村との
仲は 出会ったときから ずっと
仲良くしていたのだった。
青山幸村と 山井もみじが そんな
仲だったから 山井もみじの ほうが
大人だったことも あったので
山井もみじの ほうから 青山幸村に
告白したのだった。
そうそれは まだ 真冬の 1月のはじめに
青山幸村が 高校1年生のときに
山井もみじが 青山幸村を ショッピングに
誘って そして 一緒に
ウィンドショッピングを
することに なったのだった。
その ウィンドショッピングの
最中に 山井もみじが 突然
青山幸村に向かって こう言った。
「ユッキー わたしのこと 好きでしょ?
それだったら わたしも うれしい。
わたし ユッキーのことが 好きなの。
良かったら 付き合って くれないかな」
と 言ったのだった。
ユッキーこと 青山幸村は 突然のことで びっくりした。
そして そう言われたから
本当に 嬉しかったから 思わず
「うん」
と ひとこと 言ったのだった。
そうして 仲の良かった 友達でしか
なかった 山井もみじと 青山幸村は
このときから 恋人同士に なったのだった。
付き合いはじめは まあ あまり
恋人みたいには 見えないような
感じでは あったが 付き合いはじめて
1ヶ月くらいになると 町中を
手をつないで 歩けるくらいに
進展していた。
それで 2月の14日の バレンタインデー
には 山井もみじが 手作りの
チョコレートと 店で買ったと言う
クッキーを 青山幸村に 手渡したのだった。
青山幸村は 嬉しそうに 受け取って
こう言った。
「もみじさん ありがとう。
嬉しいよ とっても。
バレンタインに はじめて
チョコや クッキーを もらって
本当に嬉しいです。
だから ありがとう」
と 心の底から お礼を 言ったのだった。
そんなことも あったが 青山幸村は
生まれてはじめて 付き合ったのだったから
何を どうしたらいいのか わからないことが
多すぎた部分もあり もともとの
性格も あいまって 付き合って
2ヶ月目くらいは 山井もみじが
うまく リードしていた。
だが だんだんと 山井もみじに
負担が かかりすぎて来ていた。
青山幸村は そんなことなんて
少しもわからずに その恋愛に
夢中に なりすぎていた。
だから 山井もみじは もうダメかも
知れないと 3ヶ月目の 3月の下旬に
思いはじめていた。
そして 破局は 突然 おとずれた。
それは 4月の上旬に ささいなことで
口論に なったのだった。
3月の下旬あたりから 山井もみじが
青山幸村の 優柔不断な所とか あまりにも
山井もみじに 頼りすぎていたので
そういう 所とかしか 見えなくなっていた。
そして 4月のはじめの時の 口論で
山井もみじは もう 無理だわと
思ったので 別れる決心を 固めたのだった。
そんなことが あったので 4月の
上旬のある時 山井もみじは 青山幸村を
近所の公園に 誘って こう切り出した。
「わたしの決心を聞いて ユッキー」
と 言ったので 青山幸村は
「どうしたの? もみじさん」
と 聞き返した。
そして 山井もみじは 言い始めた。
「ユッキーには 悪いと思ったんだけど……」
「だけど もうおしまいよ 別れましょ。
ユッキーと わたしとじゃ 幸せになれる
自信がないの。
お願いよ 別れましょ」
と 言われた 青山幸村は とっても
ビックリして あわてて
「ちょっと待ってよ もみじさん。
何で何が そうさせたんだ?
イヤだ 別れたくない」
「本当に 別れたくないだ もみじさん」
山井もみじは多分 青山幸村が
こう言ってくるだろうと 思っていたので
やっぱりと 心の中で 思ったのだった。
そして 山井もみじは
「やっぱり無理よ 別れましょ」
と きっぱりと 言いはなった。
青山幸村は かなりパニックになって
「イヤだ 別れたくない」
と 繰り返し 山井もみじに お願い
していたが いくら そう言っても
無理だと だんだん思い始めて 本気で
泣き出して そしてこう言った。
「自分の何が いけなかったんだー」
と 悲鳴にも似た言葉を 言ったのが
最後だった。
山井もみじは あきれ果ててしまって
その場から 走り去って しまったのだった。
青山幸村の 初めて付き合った
山井もみじとは それっきりになってしまった。
そういう 破局のパターンを 青山幸村は
体験したのだった。