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黒と赤の二重奏(くろとあかのにじゅうそう) 第三部  作者: 青ちゃん
それでも君のことが好き
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6章-2 ( 伊藤七について)

 伊藤七は 幼いころに のどを悪くする

病気に かかったが 数年で治ったと

思われていた。

 その のどの病気は 大きな声を出したり

声をあらげたりすると 声がひどく

かすれて しばらくの間 しゃがれた声に

なるという のどの病気だった。


 その病気が一応 治ったと思われた時に

伊藤七は 前からなろうと 思っていた

歌手を 目指して色々な歌を 聞いては

歌の自己訓練を していた。


 そして 歌を歌える喜びと 歌の

伝えるパワーを よりいっそう知って

一生懸命に 何年も 頑張って

かなり 歌うのが 上手くなっていた。


 中学生のときの 3年間は 合唱部に

入っていて 中学3年生の時には

誰からも いちもく置かれる

存在になっていた。


 北高校に 進学してからは 歌の他にも

詞のことについても 興味があったので

そういう歌詞を 書いてみるということも

やってみようと 思って 希望して

軽音部に 入部したのだった。


 伊藤七は その歌の上手さを買われて

1年生にして サブボーカルを

任されることに なったので

伊藤七の 人生のなかで 絶頂だと

その時には 思ったのだった。


 だけども 高校1年生の 秋の終わりに

伊藤七の のどの病気が 再発して

あまり 無理をして のどを使いすぎると

声が ひどく かすれるように

なって来たのだった。


 そういうことに なったから 伊藤七は

みんなに隠して 耳鼻科に どのような

病気なのかを 聞きに行ってみたのだった。

 その病気は 歌を歌い続けたら

一生 のどをつぶしたような声に

なってしまう 病気だったのである。

 だけども 手術して 治療を続ければ

50%の確率で 治るとも 医者に

言われてもいた。


 伊藤七の 絶望の始まりが この時から

始まったのだった。

 でも 学校中では そんなことを

みじんも 見せずに 病気のことを

隠して 明るく振る舞って 生活していた。


 伊藤七は 医者に手術をするように

(すす)められていたが 幼い時に1回

治ったと思っていたから 耳鼻科に

通院をして 治療する方法を 選んだので

あった。


 それでも 無理をして 歌うのは

病気が 悪化するだけだから 軽音部の

部活の時には 軽音部のみんなに

あれしてとか これしてとか 言ったり

作詞の活動を 主にしていたのだった。


 そういうふうにして なるべく

部活中に 歌うのは 軽音部のみんなと

音合わせをする時とか どうしても

一人の時でも 歌を歌わないといけない

時には 発声練習から始まって 声の

調整をしてから 歌っていた。


 そういう部活の 日々を送っていた。


 そう 青山幸村に 耳鼻科に会うまでは

病気のことは 誰にも知られずに

いようと 決めていたのだったが……。






























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