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インフリンジ・ロー   作者: 好天
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1弾目 プロローグ

4月24日、日本が滅亡した。

正確には滅亡…ではないが、少なくとも人々はまともに生きていけなかった。

たった一人の人間の一言で、この世界は崩れ落ちたのだ。


「4月24日午前0時、この時刻より、日本国憲法を廃止します。」






あの一言が放たれた日から早1週間。

日本は混沌としていた。あの日人々は自分の欲のままに暴れ出した。まず、お金という存在の意味がなくなり、人々の間で物の奪い合いが始まった。また、法律もなくなったため、人を「殺す」ということも起き始めた。

ほんと散々だった。日本中で争いが起こっているというわけではない。起こっているのは過密地域がほとんどで、過疎地域はあまり変化はなかった。だが安全というわけではない。

私たちは過密地域にいながらも、生きていた。


「なんだってこんな世界になっちまったんだろうな」

今言ったのは私たちの「仲間」のコウキだ。こいつはいつもヘラヘラしていて腹が立ってしょうがない。

「それ何回目?もう聞き飽きたんですけど。ほらさっさと歩いて。」

コウキに文句を言ったのがもう一人の「仲間」のヒカリ。この子とは同じ女性なので多少気があう。

「うるせぇよ」 「うるさいじゃないわよあんた本当に歩くの遅いんだから。」

また口喧嘩がはじまった。ウザい。

そんな私が頼れるのは一人だけ、この背が高くて無口なやつ。名前は確かライトだったかな。こいつは生まれつき何かの病気で、言葉を発することができないそうだ。なので、こいつとの会話は紙とペンが必要になり、少しめんどくさいのだが私に優しくしてくれる。

「あんたもこんなチームの仲間になっちゃって散々よね。」

私はライトに話しかけた。ライトは小さくだが少し頷いてくれた。


ちなみに、私の名前はテルハ。

なんとも微妙な名前だ。


そして今私たちが何をしているかというと、人々の《粛清》である。 警察が居なくなって街の治安どころか街ですらなくなっているこの街を、警察の代わり…とは言えないが少々乱暴な人々を乱暴に鎮めてまわっている。


「おい、ガキとその親がいい大人数名に襲われてるぞ。相手拳銃もってやがるぜ。こりゃ笑えるな」

「またあの手の輩かな。めんどくさいったらありゃしない。」

コウキとヒカリの二人は特殊な拳銃を取り出した。もちろん、銃刀法違反とかいうのもなくなったのでなんでもアリだ。

「オマエ右半分撃て。左は俺がやる。」

「何その上から目線。チョー腹たつんだけど。」

当たり前のことだが、拳銃は弾を発射したときの反動は半端ではない。ただの青年が片手で撃てば肩が吹き飛ぶだろう両手でもだめだろう。しかし彼らは何のためらいもなく数人の輩を撃ち抜いた。脳天貫いてやがる。


「しっかしこの拳銃って便利だよなぁ。音は出ねぇし反動もすくねぇし。人を殺りたい放題だ。」


私たちは半分改造人間なのだ。日本が普通だったころから私たちは変にされていた。

何をされたか簡単に言うと身体能力を増やされたわけでなく、戦闘技術を脳に埋め込められたのだ。


「日本の技術って凄いよね。まさか光を撃ち出せるなんて。」


この拳銃も特殊で、我らが国日本の最高技術を使って作られた特別な拳銃だ。

この拳銃は光を撃ち出すことができる。

一部の光には熱がある。それを一点に凝縮させれば熱を帯びる、らしいが本当に高熱を帯びてしまった。この熱で人体や多少の物質を貫通することができる。すごい。


こうして親子を一応救った私たちは物陰に身を隠す。


「しかしなんで隠れて撃たねえといけねえんだよ。」

「あいつらが仲間呼んで大勢に囲まれたら終わりよ!こんな活動が見つかって潰しにくる輩もいないわけないから変に目立てないの。」

コウキはチッと舌打ちをする。腹立つ。


「お前らさっきからうるさいのよ!!!!!!!」


なんか叫んでしまった私。

コウキとヒカリは私を睨む。そうですよね。反省してます。


まわりにいた人がこちらを見る。

(チッ…気づかれたか…?)


気づかれたものの襲いかかってくる人はいなかった。人々はやせ細っていたのだ。


「「お前が一番うるさいよ!!」」

二人から小声で怒鳴られる。

ほんと反省してます。


なんかライトが頭よしよししてくる。恥ずかしいしウザい。やめてくれ。


さっきから特に何もしていないライトだが、実はこいつはの四人の中で運動神経と射撃能力がピカイチだ。

しかし当の本人はいつもぼーっとしているので本当にいざという時にしか動かない。

役立たずめ。


かといって私も運動神経、射撃能力ともに四人の中でワースト1位なので人のことは言えないが。


こうした活動をしながら私たちは、街の中枢へ向かっていく。





インターネットは何故か普及している。スマホは特別なアプリで連絡などがとれる。便利な世の中だ。おかげで一部の人々が謎の組織を立ち上げているという情報が手に入った。幸いにもここから近いので、私たちはその組織のアジトがあるとされるとある街の中枢に向かっている。



「ちょっとここらで休憩しない?私もう疲れたんだけど。」

ヒカリが駄々をこねりだした。

「はあ?まだ今日全然歩いてねえけど。」

「コウキがしゃべると喧嘩がはじまるからしゃべらないで。」


私が無理やり抑制する。


[僕も休憩したい。]


紙にそう書いたのはライトだ。相変わらず手間がかかる。


「じゃあ私も休憩したーい。」

ついに私も便乗しちゃった。



こんなグダグダなチームなのだが、このメンバーは自分たちで選んだわけではない。私たちを活動させているもっと上の機関がある。


ブルルルルっとスマホが震えた。メールかな。


差出人 上

宛先 リュミエールno.2


唐突ですまないが、○○県 ○○村へ向かってくれないか。そこで無駄に殺人を行う謎の組織が動き出したらしい。そちらのGPS機能を使って車を送った。それで向かってくれ。





このメールはメンバー全員に送られていた。

そして皆が同じことを思った。


「車あんのかよ!!!!!」


「私たちのさっきまでの努力はなんだったのよ!」

「あのクソジジイが」

「…」

「はあ…」


かくして私たちはとある村へ向かうことになったのだった。

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