プロローグ
※こんにちは、恵/.です。今回の「クインテット。ナイツ」は、個人的に気に入っている部類の話です。というのも、案としてはあったのに諸事情で書かれなかったもの(いわゆる没案)を縫い合わせて形にしたものであり、思い入れがあったのに登場させられなかったキャラも出てくるので、書いてるほうとしてもこの上なく楽しいのです。そのせいなのかストーリーが滅茶苦茶で支離滅裂ではありますが、どうか子供の遊びに付き合うくらいの気持ちでお読みください。
学校。それは学生のための、学びのための施設。私立、公立、国立など様々な種類があるが、今回は私立の話を。
二つの都市の中間より少し片方の都市に寄った位置にある某M県。その北部に位置するY市の私立証耶麻学園は、不良が多いことで有名だ。校内暴力は日常茶飯事。合法違法な薬物が出回り、周辺地域にも多大な被害が出ている。これを重く見た学校関係者は、各クラスに特殊な学級委員を配置した。
『クインテット・ナイツ』。これがその名称である。入学の際の内申書、入試面接の結果、担任教師の観察結果を総合して、各クラス五人の生徒を選抜する。選ばれた生徒は、三年間クラスの治安を守らなければならない。それ故に、とても多忙になる。
この話は、『クインテット・ナイツ』が導入されてから、百年ほど経ったY市の様子を描いたものである。