いつまでも
世の中は不平等だ。
いつの時代だってそう。
政治家は言うだろう「平等な世の中を目指します。清き一票を。」
学校の先生は「みんなで仲良く平等で明るい未来をみんなが作っていくんです。がんばりましょう。」
いったい、何人の人々がこれらの言葉を真に受けているのであろう。
自分は、フリーターをやっている。というより無職に近い。
朝8時に起きてウトウトしながら情報番組を見る。朝飯は食べない主義だ。胃がおかしくなる。
9時になると、パソコンのオンラインゲームを開き一生懸命な自分になる。ゾンビを撃ち殺すゲームでとてもスッキリする。
12時はテレビを見ながら食事をする。
あとは、テキトーにやっていって、23時には眠りにつく。
これがおれの一日。
仕事はやらない。てか、やりたくない。
世間的には俺みたいなやつをニートと言うらしいが、かまいやしない。
生活費は父親の遺産を食い荒らしている。普通のサラリーマンだったけど、けっこうの額をおれにのこしてくれた。
節約しながら生きていけばあと10年はもつだろう。
おれは、世の中は不平等だとおもっている。
おれは前科もちだ。しかも殺人。殺した相手は名前も知らないおばあちゃん。
飲酒運転だった。本当に今でも罪の重さを感じている。本当だ。
だから、どこの企業も雇ってくれない。一応、大学にはでたが3流のクソ大学だ。
どこの企業もではないが、雇ってくれそうなのは3Tの会社だ。
3Tとは、つらい、低収入、楽しくない、これが3Tだ。そんなとこでは死んでも働きたくない。
わがままと思う人もいるかもしれないが、これが自分なのだ。
よくおえらいさんがたは「世の中は不平等だ。私が変えて見せる」
耳触りはとてもいい。こうゆうひとを兄貴と呼ぶのかとも思う。
しかし、兄貴は3000万以上の貯金があり、年収は1000万。前に一度「負け組どもがたくさんだ」
という問題発言をしてスキャンダルになったが、今となると、忘れ去られた寓話になってしまった。
その人は今でもいろんな発言をして金儲けをやっている。
結局世の中は不平等だ。
これが結論。
ありがたい話に、俺を特集したドキュメンタリー番組が作られることになった。
タイトルはこうだ「ニートを最新科学で検証!負け組と呼ばれている男たち」
「男たち?」
「俺一人だけではないのか」
自分はまだきずいていなかった。この事が自分の人生を大きく変化させることになるとは。
続く