親友
久しぶりの更新で
前までどうやって書いてたか思い出せない・・・笑
大好きな先輩と帰れるということでルンルンだった私だが
ふとあることに気づきお祭り騒ぎだった心を静める。
そういえば帰りは雪とも約束してるんだった・・・。
雪にはまだ私の好きな人のこと話してないし
いきなり先輩と帰るから雪とは帰れないとは言えないし。
どうしよう。
これは真剣に困った。
どうしたものかと私が頭を抱えていると、隣から声がした。
「どうした、柊。なんかあったのか?」
そちらに顔を向けると、とても心配そうな表情の光輝。
私ってそんなに分かりやすいだろうか。
『へ?どうして?』
「だって・・・いやその・・・顔色悪いから」
保健室行くか?と聞いてくれた光輝に丁寧に断りつつ
私はまたあのことで悩んでいた。
おかげで午後の授業はさっぱりだが。
そして私が出した結論。
それはーーー
『雪!あのね!私好きな人がいるの!』
私の目の前にいる親友はしばらくじっと私を見つめたあと、軽くため息を吐いた。
「やーっと言ってくれたね。」
『え?』
「私が気づいてないとでも思った?親友だもん。とっくに気づいてた!」
呆れたように、でもどことなく雪は嬉しそうに笑った。
『とっくに?』
「うん」
『ずっと?』
「うん」
あまりにも呆気なく終わったせいかあまり実感がわかない。
私は好きな人を初めて自分以外に知ってもらったのだ。。
安心のため息を一つはき、私は本題に入った。
『それでね、雪。今日の帰りのことなんだけど・・・』
先輩と帰ることを伝えたら、雪はにっこりと笑って快く承諾してくれた。
ってなわけで今隣で一緒に歩いているのは親友の雪ではなく先輩なわけで、
先輩の提案で今は自転車には乗らず手で押してる状態だ。
「懐かしいな」
小学生が歩いていくのを見ながら先輩がぽつりと呟いた。
今私たちが歩いている道は小学生のときの通学路だ。
私もつい最近まで歩いていた道。
そんな道も、もう先輩にとったなら「懐かしい」になっちゃうんだ。
また感じる先輩との距離。
大人になったら気にならなくなるだろうけど、中1と中2って今の私たちじゃ大きな差に感じてしまうのだ。
「覚えてるかな、美優ちゃんは。ボクたち1回委員会で一緒になったんだけど、」
『え』
驚いた。だって一緒になったのってすごく前のことなのに、先輩覚えててくれたんだ。
思わず顔がニヤけてしまうのを無理やり押さえ込んで私は返事をした。
『はい、覚えてます』
キッと自転車と一緒に先輩が立ち止まった。
少し後ろとなった先輩のほうへ振り返った私は息を飲んだ。
それはあんまりにも先輩が真剣な表情で私を見ていたから。
ドクドクと心臓が脈を打つ。
「ボクは・・・」
先輩が口を開きかけたとき、その声は響いた。
「柊!!!」