スマホを思い出すなぁ〜
目の前にあるこの山脈はヴァルニー山脈というらしい。
「この山の中に中立都市ニュートラリアはあるのです」
「でも、どうやってこの山の中に入るんだ?」
「それは魔力による認証を使うんですよ」
そう言うと、アリーシャは山に向かって手をかざす
どうやら自分の魔力を認証しているらしい。
なんか日本で使っていたスマホの顔認証システムを思い出すな。
なんて思っていると、俺たちは光に包まれて
気づくと街の中にいた。
中立都市ニュートラリア、見た感じは
ドラゴニアと変わらないようだが、多くの種族がいる。
ヒューマンもいればドワーフやエルフの姿も見える。
多民族国家っていうのは本当らしい。
俺が周りを見ていると
前から5人の人間が向かってくる。
「ドラゴニア代表、アリーシャ様お待ちしておりました。」
「こちらこそ今回の和平交渉の件、感謝しています。」
「ルミナリス代表はもう到着しているのかしら?」
「いえ、まだのようです。」
「会議は明日の12時からですので当日に来るものかと思われます。」
どうやらニュートラリアの偉い人らしい。
「分かりました。」
「ナオルさん、私はこれから明日の和平交渉の手続きに行くので」
「えっ、俺1人で街にいても平気なのかな?」
交渉相手のエルフたちに襲われないかすごく心配なんだけど
エルフの優勢をぶっ壊したのは
俺なわけだが、、、
「大丈夫ですよ!」
「ニュートラリアで交渉国の代表が揉め事を起こすと無条件降伏をすることになるので」
「そこまで頭の悪い代表はいませんから」
なんだか笑いながら
相手をディスっているようだった。
「なら、安心か」
俺はアリーシャを見送った後
ニュートラリアを見物して回ることにした。