勇者御一行とギア
誤字脱字などありましたら教えて下さい。
いつも通り、勇者御一行がダンジョン村に来た。
例の各階に知らせるシステムで、みんなすぐに準備が出来た。
「みんな、どうしたの?」
ギアは、不思議そうにみんなの様子を見てる。
急にスケルトン達も武器を持って定位置についてるから、そりゃおかしいよな。
「これから勇者たちが来るんだ。お前は家の中に隠れてろ。目くらましの術で見えないようにするから大丈夫だ」
ギアの目が輝いた。
「え!勇者様が来るの!?!すごい!僕、会いたい!」
あーそうなるよなー。
なんて言えばいいか悩んでいると、ジョエルが助け舟を出した。
「ここはダンジョンだから、勇者は戦いに来るのよ。邪魔しちゃいけないわ」
ギアは、納得するのと同時に残念そうに頷く。
「まあ、また半年後には来るだろうから、何度でも見れるぞ」
ぱあっと顔を輝かせて、俺を見る。
「ほんと?!やったー!楽しみだな!!」
喜ぶギアを、みんな複雑な顔で見ている。
「ほら、そろそろ家に入って。出てきちゃだめだぞ」
「わかった!!僕、男だから約束は守る!」
意気揚々と家に入るギア。
ジョーイが目くらましをかけてくれたから、これで大丈夫だ。
「いたぞ!魔物だ!みんな、油断するな」
いつものやつです。
勇者御一行様は、勇者、戦士、僧侶、聖女の4人だ。いつもね。
村人たちは、いつものようにバタバタと倒れていく。
魔素も減ってるし、ギア以外に労力は使いたくない。
俺も、勇者の一太刀を軽く避けながら、上手い具合に倒れた。
「やめて!!」
倒れた俺の耳に、有り得ない声が響いた。
え、ギア?
「ひどいよ!みんなのことを傷付けないで!みんな優しい人達なんだよ!」
ギアが泣きながら、目くらましのかかった家から飛び出して来た。
ちゃんと説明しとくんだった。
7才の夢を壊せなかった俺の失態だ。
「子供?!人間か!?」
勇者達も、驚いている。
しかもギアの天使のような姿に、しばし見とれてる。
僧侶がはっとして、叫び出した。
「これはまやかしだ!人間がダンジョンにいるはずがない!」
戦士も同調した。
「そうだ!人間に化ける魔物もいると聞く!だまされるな!」
勇者も、落ち着きを取り戻した。
「そうだな、それにこの容姿。人間離れし過ぎている。どうせ化けるなら、もっと普通の人間になれば良かったものを。残念だったな」
聖女は、興味無さそうに髪をいじっている。
3人は、じりじりとギアに近付く。
ギアは、恐怖で話すことも出来ず、動けないようだ。
そして3人が、ギアに向かって攻撃を放とうとした瞬間。
四方八方から、みんなの全力の攻撃が飛んできた。
聖女以外の3人は、塵と化した。
やっちまった感。
そして、名前間違えなどもあれば、教えて下さい。
すみません。