表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黙示日記  作者: 犬日目
2/3

2




 某日


 今日、会社の男に『ダイエットをしているうちに骨だけになってしまい退職した女』の話を聞いた。


私はおもてに出さなかったが、密かに欲情した。


がりがりに痩せた女が大好物! 大興奮! 大幸福! まっしぐら!


と言う気持ちになった。


女は退職後の住所をとある駅のロッカーに指定していたらしいと言う。狂っていたのか。


私は、人格のない妻に『今日は遅くなります』とラインし、(妻には前頭葉がないので、いつでも既読がつくばかりで返信はない)


夜、その駅を訪ねみたのである。


夜の駅、緑がかった照明なんかにいろどられた駅、それはノスタルジアだ。


私は冒険気分でロッカーを探し当てた。


コインロッカーである。以上でも以下でもない。


ひとつひとつチンマリした鉄扉を開いていくと、やがて、髪を伸ばしっぱなしで3メートルぐらいはあろうという、そうして骨皮筋右衛門な、フリークス的色気を発散する女が収まっているのにあたる。


年の頃は三十代前半とみて良かろう。


身を折り畳んでいるので、全身は見えないが赤い花柄のワンピースを纏っている様だ。


私は雀躍を隠しもせず、折り鶴を膨らませ広げた。


女もそれを薬師如来様のごとく受け入れたのである。


緑色した、優しい、ヒリヒリした、良い夜でござあした。


これって浮気なの?


ロッカーの女とロッカーの中で寝ても。


先生、バナナはオヤツに入りますか。


なんつったりして。笑。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ