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ナーロッパ大陸周遊紀  作者: 破死竜
2/2

村娘との遭遇in池

女神さまに連れられて、ボクが連れていかれた世界は、西洋ファンタジーっぽい場所だった。

ボク「っぽい、ってなんですか?」

女神「都合の良いところだけを抜き出しました」

ボク「えー」

なお、女神さまの姿もボクにしか見えないらしい。なぜかと聞いたら、「神との特別な交信ができるからこそ、貴男はこの世界で救世主となれるのです」という答えが返ってきた。

ボク「ねえ、それ、因果関係が逆じゃないですか?」

女神「15歳のガキが、口答えするんじゃねえよ・・・・・・」

ボク「女神様?!」

女神「あ、えーと、違うんです。そういう、特別な存在を、私が、わざわざ選んで、この世界に呼び寄せた、そういうことにしておいてください」

しておくって・・・・・・。

でも、とにかく、”そういうものだ”と受け入れるしかないことだけはよくわかった。

女神「まだ納得せんのかガキぃ・・・・・・」

ボク「わかりました、わかりましたってば! 眉間に皺を寄せないで!」

これだもんなぁ。


ボク「それで、ここはどこなんでしょう?」

女神「大陸の端のとある村の端にある森です」

ボク「およそ、情報量が存在しない?」

女神「まあ、それは、住人から教えてもらう方が自然でしょう」

ボク「そうかもしれませんが・・・・・・」

女神「それに、その方が私の手間が省けますし」

ボク「本音、それか!」

そんな会話をしていると、ボクの耳に水音が聞こえてきました。

ボク「なんでしょう、あれ」

女神様「イベントです」

ボク「ぶっちゃけましたね」


歩いて行くと、美少女が池で体を洗っていました。

ボク(えっと、これは、見つからない内に避けた方が良いのでは)

女神(それじゃ、話が進まねえだろ、この童貞が)

ボク(さっきから、口が悪いですよ、このオバ・・・・・・、女神様!)

女神さまは、問答無用で、ボクの背を押します。靴の下でポキリと枯れ枝が折れる音がしました。

ボク(そうそう都合よく、森の中で枯れた枝がありますか?)

女神(えー、まあ、そういうこともあるんでしょう、多分)

この女神、自然科学の知識は少ないぞ?!

美少女「きゃあああ!!!」

音に振り返った少女は

女神(”美少女”)

ボク(語彙がオジサン臭いんですが、女神様)

美少女は、悲鳴を挙げました。

ボク「す、すいません」

美少女「村はずれで体を洗っていたら、突然よそ者が―!」

なんかセリフが説明的だぞ。

ボク(女神様、でも、身体を洗う場所なら、村人が普通に使うだろうから、老若男女問わず裸は見慣れているし見られ慣れてもいるのでは)

女神(えーと・・・・・・。そう、この村では普通です。ただし、よそ者に見られることは例外だったのです)

そんな、都合の良い!

とにかく、ボクは背を向けました。

ボク「もう、見てない。見てないですよ」

女神(けっ、ヘタレが)

ボク(もう普通に喋ることの方が珍しいのでは?!)

そうこうしているうちに、び、美少女(嫌だなぁ、この単語)は、服を着てこちらに向かってきました。顔とかもうなんか真っ赤です。

女神(可愛いのう、グエヘヘヘ)

ボク(これ、もうただのオッサンだ!)

美少女「よそ者に裸を見られたら、結婚しないとならない定めなのです」

ボク「ベタベタだー!!」

女神(なに、嬉しく無いんですか?)

ボク(いやいや、そんな定め、よそ者がいること前提じゃないですか、おかしいですよ)

女神フッ

得意そうに笑う女神様。いや、もう様は付けなくていいや、女神。

ボク(なんですか、その表情は?)

女神(原始、共同体の中で、血が濃くなり過ぎないように、同じ村の者たちは婚姻してはならない、という定めは珍しいものではありませんでした)

こうして、聞きかじった知識の中で、都合の良い設定だけを自分勝手に世界に付け加える能力が発動したのでした。


・・・・・・ねえ、これ、女神の能力じゃないですか?

女神「そうですが、何か?」

ボク「開き直ったー?!」

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