びょうぶのとら
知名度の低い話ばかりなので、すぐに終わると思いますが、よろしくお願い申し上げます。
「ちょいちょい、一休。あーのさ、屏風のトラ? がさー、夜な夜なあばれるんだよねー。なんとかしてちょ」
頓知勝負は始まりません。
「マジっすか! え~、お殿様、随分とお疲れのようですね。誰か! 医者を呼べ!」
「あー、一休。違くて、そうじゃなくて」
「はぁ? ならなんなん? 意味わからん」
さすが一休さん、基本的にチヤホヤされていますから、ふてぶてしいのです。
「仮に、仮にだよ? 屏風のトラが出てきて暴れたらさー、一休はどう捕らえるかなー、なんて! ひっとりごとー」
「うるさい独り言ですが、あまいいでしょう」
さあ、一休さんはどう切り抜けるのでしょう。
「『仮に』と言うことは、トラは夜な夜な暴れないと言うことですね。お殿様、そんなことを考える暇があるのなら民の為に良い政治をお願いします」
「おっ、んー。すまん」
僧侶特有の正論攻撃にあっさり白旗のお殿様、なんとも賢い一休さんは益々有名になりましたとさ。
【一休さん! とんちゼロっすか!を】読んでいただき、誠にありがとうございます。
【読んで】いただき、作者は【幸せ】に思いますが【読者様】はご満足いただけたでしょうか。
なお【感想】等ございましたしたらお気軽に【お書き】ください。