第九地区:(映画)
2011年 10月03日の活動報告から転記
これはなかなかの秀作、佳作だった。自分の中では傑作に入るくらい。
よくある宇宙人とのコンタクトを扱った映画だが、エイリアンの扱い方が今までとは一風変わっていた。従来は「インデペンデンス・デイ」や「宇宙戦争」のようなエイリアン=宇宙からの侵略者か、「遊星からの物体X」「エイリアン」シリーズのような人間にとって有害な生物という見立てか、ごくまれに「ET」のような人間のお友達という扱いだった。つまり、敵か友人か、という関係。
「第九地区」は、そのどれでもない、宇宙人が難民として地球にやってきた、という新しい扱い方をしている。この時点で、どのSFでも扱ってこなかった独特の地位を得たと思っている。
その難民問題の扱いが映画の主題になっているのだが、傑作だと思ったのは主人公とエイリアンの間に、徐々に友情が芽生えていく描写。これだけで十分見てよかったと思えた。
なんか久しぶりにSF小説でも読みたくなるような、そんな映画だった。
この続編は、「宇宙人がもたらした超科学が人間の手に渡ったらどうなるのか」という理系的観点から描いたら面白そうだと思った。
いつかもう一回観たい。