『トータル・ウォー・将軍2』:ゲーム
『信長の野望 創造』(以下創造)が正直ガッカリゲーだったので、新たな戦略シミュレーションを求めてネットの情報を漁っていると、この名前に出くわした。ニコニコのゆっくり実況でどんなゲームかさっと確認して、さらにネット上の評価も見てみる……なかなか上々のようだ。なので翌日、ソフマップに買いに行った。買ったときに促販でX箱360とPS4のデモ映像が流れてあった。さすがに次世代機だけあってすげえ映像だな、さらに開発進んだらどんだけリアルになるんだ、としばらく呆然と見とれていた。これがこのゲームを買って一番よかったシーンである。特にタイタンフォールはネットでも見ていたが、実際にテレビの画面で見るとより迫力があってよかった。さすがマイクロソフト、初っ端からキラーソフトを開発してくるとはやりよる。しかし私自身はFPSが大の苦手のため、恐らくは実況動画で済ませるだろう。それに買うとしたら多分PS4になるだろうし。PS4ではキルゾーン・シャドーフォールの映像が流れていた。なんだかPS4はSF系の世界観を舞台にしたFPSが多いように感じる。なんか他にももう一本そんなFPSがあった記憶がある。FPSじゃなくてTPSでなにか面白いのが欲しいのだが……
まあ、この話はいいや。そんでこのビチグソ将軍買うためにレジへ持っていったら、店員に「ネット認証が必要なので中古不可となりますがよろしいですか?」と尋ねられた。何か嫌な予感がしたが、今さらなんだし、とりあえず買うだけ買ってから判断しようと5000円をドブに捨てて、ワクワクしながら家に帰った。
地獄はそこから始まった。通称インストール地獄である。まず将軍2本体をインストールする前に「スチーム」という鬱陶しいことこの上ないネット認証システムをインストールしないといけないことが判明。スチームはネットでゲームを販売するシステムのようで、ネット認証などにも使えるそうだ。外人がきっとドヤ顔で考えたであろう、クソうざいシステムだ。このスチームの何がいけないって、まず登録するときに当然必要事項を記入するわけだが、いくらキーボードを叩いても文字が入力されない。サーバーが海外にあって、回線がラグっているのだろうか。キーボードを叩いてから30秒後くらいにようやく反応。この状態でなんとか必要事項を入力し、登録を完了する。このスチームというシステム、海外ではかなり使われているらしく、実際にインストールしてみると何やら便利そうなシステムではある。さすが外人、やることが斬新だ。だが海外なので基本的に洋ゲーばかり置いてるし、そこまで洋ゲーに興味ないし、そもそもほとんど英語ばかりだしどうでもよくなってきたので、さっさと将軍2インストールしなきゃ、と思って将軍2のディスクを取り出してインストール。
数時間後、迅速にインストールは済んだ。開発者の顔面にディスクを叩きつけてやりたいと思いながらもニコニコで実況動画なんか適当に流し見しながら適当に待っていた。ようやくインストールが終わり、これからプレイできると思ったのも束の間、自動で最新パッチをダウンロードするという親切設計のようで、5ギガのパッチを自動でダウンロードし始めた。こっちはどうやらこのまま放っておくと3日くらいかかりそうだ。さすがに3日もニコニコしながら実況動画を眺めているわけにはいかないので、ケーブルを取り出した。PS3用に買ったネットケーブルだ。普段のPCは無線接続なのだが、急きょケーブルでパソコンにつなぐことで、なんと3日かかるパッチのダウンロードが3時間で迅速で行えるようになった。
ケーブルで開発者の首を絞めてやりたい衝動を抑えながら実況動画を見て待っていると、どうやらようやくダウンロードも終わったらしい。
そう、ついに戦国時代が始まったのだ。画面を起動する。起動するのにも1分くらいかかる。このパソコン、最近買い換えたばかりだからけっこう早いはずなんだけどな……つーかパッチあててこれって……そんなことを考えながら待っていると、ようやくオープニングムービーが。このムービーは素晴らしかった。惜しいところはこのムービーのような場面も要素もゲーム内のどこにも見当たらなかったことくらいだ。まあ、ムービーはあくまでただの映像、問題はゲームの中身だ。そう気を取り直してまずはチュートリアルを始めてみる。
とりあえず目についたのは文字の小ささだ。日本語版を買ったのだが、こんなマイナーゲーは吹き替えられてない。ゲーム内のナレーション音声は全部英語だ。翻訳は左上にムチャ小さい文字でびっしり詰まって表示されるため、まるで常時視力検査を強いられているように感じた。これはダメだ、と思いオプションで画面の大きさを変更してみると、画面の大きさを変更するだけで1分くらいのロード時間がかかってしまう。他に会戦が始まるロード、何をするにもロードだらけだ。忙しい現代人がイチイチこのクソ長いロード時間を待っていられると外人は思っているのだろうか。だが何よりガッカリきたのは、画面を大きくしても相変わらず文字が小さく見づらいということだった。もはや心は折れかけていた。戦う前からすでに敗北は決まっていたのかもしれない。さらに操作性も気持ち悪い操作性だった。悪い操作性ではないのだが、直感的な操作を拒む、戦国の本能に逆らった操作性だった。さらに内政では必要な情報が見にくい。『創造』でもそうだったが、将軍2の方がいろんな情報があるために余計に見づらく感じた。まさか「創造って意外によくできたゲームだったんだぁ」なんて思う日が来るとは思わなかった。やはり腐っても30年間続いてきたシリーズだけある。
会戦は将軍2の方がよく出来ているように思われる。だが、それほどすごい驚くような出来でもない。『創造』もちょっと頑張れば十分追いつけただろう。将軍2の会戦はよく言えば深みがある。悪く言えば煩雑で分かりづらい。部隊が大規模になればなるほど、部隊管理がめんどくさくなる。何か花札か浮世絵みたいなカードっぽいタブで部隊管理を行うのだが、兵科ごとに微妙に絵柄が違うだけでその微妙な違いを頼りに目的の部隊を探すしかない。しかも最初は3,4部隊くらいだからいいものの、ちょっとゲームが進んで10部隊くらい持つようになると同じ兵科だけで何部隊も率いることになる。こうなるともはや大混乱だ。どこの部隊がどこにいて、そいつらはどれくらいの損害を受けているのか。兵種も足軽だけで槍とか薙刀とか剣とかいろんな種類があるのだが、正直いろいろありすぎて違いも大して分からないしもう途中からどうでもよくなってくる。一応ワンクリックで辞典のようなものを開くことができ、そこを見れば特徴や基礎ステータスなど必要な情報が分かるのだが、はっきりいって膨大すぎて覚えきれるわけがない。ぶっちゃけ足軽、騎馬、鉄砲だけで十分だ。その点信長シリーズは武将の顔によってどの部隊か識別することが可能となっている。こちらの方がよほど分かりやすい。
そんな複雑な兵科が敵味方入り乱れて戦っている様子を何もすることができず呆然と見ていると、衛星ミサイルでも撃ちこんで全部吹っ飛ばせたらいいのに、と思えてきてなんかだんだんどうでもよくなってきた。内政も奥が深いのか浅いのか。税率とか治安とか細かいステータスが多い。民の不満をなるべく抑えながら、税率をどれだけあげられるかがポイントになりそうだ。さらに技術開発もなかなか凝っている。凝ってるけど、技術開発してもイマイチ達成感がない。視覚的に見える要素がほとんど何もないからだと思われる。やはり箱庭系内政はそれだけでも良かったと思う。
武将は『信長』ほど重要な役割もないし、グラフィックも汎用アイコンでしかない。また合戦で武将の死ぬ率も高く、ほとんど使い捨て感覚でこれまた愛着が湧かない。列伝もないため、歴史に対する没入感もない。やはり『信長』は腐っても30年続いたシリーズなのだと実感できた。
外交だが、いろんな細かい条件を設定できるあたりが非常に良かった。外交のために武将を派遣したりと無駄な操作もなく、ボタン一つでいきなり交渉を始められるのもよかった。ただし向うの武将が「すぴーく ケアフリィ」と思いっきり英語で話しかけてきて妙な空気になることもある。また向うがこちらの交渉内容を拒否するときのジェスチャーがすごいバッサリ感があって武士らしい潔さを感じさせた。
まあ、もうお分かりかと思うが、このゲームをやった私の感想は「創造以上のクソゲー」であり、それならばもはやこのゲームに求めるものはもはや何もなくなった。おそらくインストールにかかった時間未満のプレイ時間で、将軍2はパソコンからアンインストールされることになった。ちなみにアンインストールは10分くらいで終わった。これくらい迅速にインストール出来たらもうちょっと評価が上がったかもしれない。合掌。




