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『小説家になろう』:小説投稿サイト

 先日になってようやく気づいたのだが、以前に書いてここに投稿した涼宮ハルヒの同人小説が消えていた。急なことだったのでかなり焦ったし、思わずスタンド解除してしまうくらいビビってしまったが、よく調べてみるとサイトの運営方針が変わって二次創作がほぼ全面禁止になったことが原因らしい。

 まあ、サイトの運営方針についてはこっちがつべこべ言う資格も何もないよ。タダで投稿「させて」もらっている身分であるし。ただ、二次創作とは言え丹精込めて書いた作品を何の予告もなしに勝手に削除されたことに関しては、許しがたいし憤りを感じる。

 最近はこのサイトのランキング上位作品が次々と出版され、商業的に進出しているのは何となく知っていたし、そうなってから著作権関連で何やら規制が厳しくなってきたことも知っていた。それでも「まだまだ大丈夫だろう。このサイトも二次創作で大きくなったんでしょ?」とかタカをくくっていたのが煮詰めたグラニュー糖より甘かった。

 お前なー! あの同人小説はなー! 20万字近くも書いたんだぞー! ゆるさーん!

 と言いたい。正月、家に引きこもって腰と尻を痛めながらようやく完結まで持っていったあの苦労は一体なんだったんだと世界の端っこでもいいから叫び散らしたい。

 このサイトの運営は「運営方針が変わって二次創作は原則禁止となりましたので、二次創作作品は削除しました。ご理解、ご協力のほどをお願いします」くらいのコピペメッセージを送ることさえ億劫だったのだろうか。多分、そうなんだろう。金にもならない二次創作を載っけてやるくらいなら、中二病異世界転生モノ駄文載せてる方がよっぽど商売になると判断したんだろうな。推測だが、二次創作とオリジナルはサーバーも別になっていたのではなかろうか。そしてサーバーごと消した。

 こんな風に、小説を大切にしないサイトが小説を扱うことに、すごく違和感がある。

 そもそも小説という単語が気に入らない。小説とは、元々儒教用語で、政治を論じた「大説」と区別するために、一般のフィクションなどを「見下して」「小説」と呼んで区別していた。それは古代中国での話だろうと考えている人が多いが、けっこう最近までその考えは日本でも根強く残っていた。それを破ったのがいわゆる明治時代の文豪たちである。その結果、作り物で論ずるに値しない「小説」は「文学」にまで高められた。今ですら「小説家になる!」というとそれほど暖かく歓迎はされないが、明治時代では南極のブリザードより冷たい世間の目にさらされる。二葉亭四迷は「小説家になる!」と言って父親に「吹っ飛ばされてしめぇ!」と言われたのが元なくらいだ。そもそも小説家という職業自体、ないようなものだった。それをようやく文学の領域まで引き上げた明治の文豪たちの功績がどれほどすごいことか。一応、世界最古の長編小説である『源氏物語』や『平家物語』など、以前にも小説と呼ばれるものはあることはある。しかし『平家物語』は歴史を伝えるために編纂された軍記物で、純粋な今の意味で言う小説とは言い難い。『源氏物語』は歴史書ではなかろうが、あれは貴族のオバハンが暇つぶしに書いたものだ。芸術性を問うというより、趣味に近い。少なくとも俺は認めんぞ、あんなカルピスの原液にグラニュー糖注ぎ込んだより甘ったるい小説は。

 とにかく、そして時は流れ平成の時代――文学にまで高められた小説は、またしても「小説」へと墜ちた。

 回り道をしたが、結局言いたいことは「せっかく苦労して書いたのに何も言わずに消すなや!」である。運営は小説を書くのにどれほどの労力が必要だとお考えか。さらに「いい小説」は労力だけでは書けない。才能が必要だ。その才能を持った人間が現世に何人いて、しかもその才能は肥料や水をやって慎重に育ててやらなければならないのか、分かってるのか? ホンマに分かってんのか?! そんなことを分からずに、表面的に人気のある作品を出版して安易に金儲けしようとしてないか? 紙の出版が落ち目の中、期待の目が向けられている電子出版、ネット小説業界だが、その実態はこんなもんだ。

 実際に数々の本を送り込んでいるが、ヒットがボツボツ出るだけで、大半の作品は紙で失敗して都落ちしている。

 そもそも、ここは小説「投稿」サイトであり、サイト自体は小説家を育てることも何もしてない。ただ単にサイト内で人気の作品を紙へ移すだけのお仕事で、上手くいくとでも思っているのだろうか。

 まあ、多分思ってはいないんだろう。ほとんど使い捨てのコマみたいなもんなんだろう。信者に適当に売れて、ときどきヒット作が出ればいい。

 そんな安易な態度に辟易したので、もうここに小説を投稿しません。代わりにこのエッセイ風味の批評駄文だけ投稿し続けますので、よろしくお願いしますね、クソ運営さん。

 おい、クソ運営。そんなくだらない異世界転生物なんて捨ててかかってこいよ!


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