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『世界鬼』の何がそんなにおもろいのか:(ウェブ漫画)

 裏サンデーというウェブ漫画サイトがある。これが今面白い。ウェブ漫画サイトといっても、大半はやる気のないサイトばかりだが、このサイトは本気だ。

 まず、すべての漫画が、全ページ無料で読める。さらに広告もない(とはいえさすがに単行本の宣伝は過剰にあったが)。

 色々面白い漫画があるが、その中で私が一番お気に入りの『世界鬼』について語りたいと思う、というか語らせろ。

 この作品が支持を受けている理由は、ゲームの『デッドスペース』とだいたい同じだと思われる。と言っても、作品内容に類似があるわけではない。“面白さの理由”が似ているということだ。

 どういうことかと言うと、どちらも「様々な既存の作品を取り入れながらもそれをうまく味付けしている」のだ。

 世界鬼は「鏡の国のアリス症候群」という奇病患者が、世界鬼チェシャ鬼によって異世界(ワンダーランドと呼ばれている)へ召喚されて、そこで超能力を駆使して他の世界鬼と戦う、という荒筋だ。

 一つ一つの設定はだけ見ればどこかで見たこと、聞いたことあるようなものばかりだろう。私は『ガンツ』や、作品の雰囲気に『ぼくらの』の影響を感じた。作中には漫画編集者も登場し、メタ的な解説も加えてくれている。超能力も「具現化能力」(大雑把に言うと、頭に思い描いたものを具現化できる、という感じ)で、この超能力を持ってきたところは予想外だったが、設定自体はそれほど珍しくないだろう。

 だが、それらに加えてこの『世界鬼』独特の設定がもう一つ加わることによって、「ツギハギキメラ作品」を超えたオリジナルの世界観を作り出すことに成功した。その設定は物語の根幹にも関わってくる(というか関わってきそう)なのでここではバラさない。実際に読んで確かめて欲しい。

 もう一つの見所といえば、やはり世界鬼の独特なデザイン。どれもこれもサイケデリックで、なのに愛嬌がある。

 最後にもうひとつ見所を挙げると、主人公あづまを中心とした人間関係だろうか。あづま自身の行く末、さらにあづまを取り巻くニセの家族。

 まだ『世界鬼』は完結してないし、欠点もあるが、それを十分補って余りある魅力を持っている。

 まだ読んでいない人は、全話無料なのでぜひ読んでもらいたいと思う。


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