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バイオハザード6

レビューというよりもはや愚痴。でもそれが正直な感想……

 「バイオ6がゾンビゲーム」なのではなく、「バイオ6そのものがゾンビ」。

 以上が私のバイオ6の感想である。終わり。

 にしてもいいのだが、かなり言いたいことがあるので、ここで書き散らすことをお許しいただきたい(元々そういうコーナーだし)。


 7月25日――私はこの商品をアマゾンで予約した。

 10月2日――バイオ6発売二日前。高鳴る期待を抑えながら仕事をこなす。

 10月3日――バイオ6発売前夜祭。なぜ今日が4日でないのか。キング・クリムゾンを使いてえ。

 10月4日――ようやく仕事終了。帰り道のさなかに膨らむ期待値。家に帰って来ると、早速届いた小包を開ける。念願のバイオ6! 今日は疲れてるけど徹夜あるで、これ! キタ━(゜∀゜)━!

 それから3時間後――そこにはバイオ5マーセナリーズをプレイする元気な社畜の姿が!

 10月5日――近所のゲームショップにて――あの、これ売りたいんですけど。

  ↑イマココ!!


 一つだけ嘘をついた。『元気な社畜の姿』という箇所だが、「虚ろな目をしたゾンビみたいな社畜の姿」に脳内で書き換えといてくれたまえ。

 私の決して幸福とはいえない人生だが、ゲームとは本来、そういう不毛な砂漠のオアシスであるべきなのに、そこにクソを垂らすようなことをバイオ6はやってのけた。そして私の財布から6300円程を強奪していった(5200円くらい返してもらったけど)。


 一体、この『バイオ6』というゲームの何がアカンかったのか? それはもう、カメラワークである。カメラのAIはダウン症なのかと思うくらいにブラブラ揺れまくり、肝心の場所は映さない。さらに主人公の後ろ姿が画面を大きく占領しているため、狙いが非常につけにくい。TPSである以上、ある程度は主人公の後ろ姿が画面を占領するのはゲームシステム上仕方がないが、これはそういうレベルではない。あとは走るとカメラが下がって追いかけるため、余計周囲の状況がよくわからなくなる。体術を使った後も、メチャクチャなカメラワークになる。

 5のカメラワークも、ベストとは言えなかったが水準以上ではある。少なくとも、プレイに支障をきたすほどではない。6は支障をきたす。アマゾンレビューでも「酔う」という感想が多い。私は酔わなかったが、ただプレイしていて目が疲れた。暗い場所が多かったのも原因かもしれない。大抵の場所はそれなりの明るさがあるが、暗いところはとことん暗く、敵を識別するのがしんどい。そのうえ、ゾンビの中にはヘルメットや装甲を身に付けたものもいて、特定の部位を狙うことを要求される。だったら見えやすいようにしとけや。

 あと、その敵のデザインもゲームデザインも酷い。いや、まあ敵の見た目はグロテスクでカッコイイよ。でもね、それがゲーム上の戦略要素として昇華されてない。バイオ5では敵ごとに弱点や特徴があった。ケファロとかデュバリアとか、寄生体は閃光弾で倒せる。スキが大きいが、一撃必殺の攻撃を持つ敵。リーパーのように、弱点を狙うことを要求される敵。様々な敵が、ゲーム上の戦略要素として成立していた、と今になって思う。それが6にはない。ただグロテスクで素早く動いたりとか、攻撃力が高いとか、そんな感じ。

 そしてグラフィック。PS2レベル。PVでもちょっと荒いなあ、と思っていたが、まあそんな感じだった。しかしまあ、そこはある程度覚悟していたさ(それでも想像以上の酷さではあったが)。

問題はゴア表現の自主規制。5までは頭パーンがあった。初期バイオでも頭をショットガンで撃ったりすると頭パーンてなったし、5では体術で頭連続爆発テロ状態だった。現実的に考えて、ゾンビ(やマジニも含む。以下同じ)の頭がいくら脆くなっていても、銃で撃ってそこまできれいに吹っ飛ぶ訳はないし、体術では到底無理だ。だが、ゲームというのは視聴覚にしか訴えかけるものがない。だから現実では有り得ない、派手なやられ方を見せることは非常に重要な演出であることは言うまでもない。これは他の映像作品にもあてはまるだろう。

 6では頭パーンがなくなっていた。踏みつけ体術でゾンビの頭を踏んでも、ゾンビの頭を壁や手すりにぶつけても、明らかに何か潰れたようなグシャッという音がするのに、頭は怪我ひとつなくキレイキレイしている。でもこれ、死んでるんだぜ? そのくせ主人公は死体にイチイチつまづくという余計なリアリティー。デバックプレイでも鬱陶しいと思わんかったんか?

 グロけりゃいい、というものでもないが、ゴア表現はゾンビものの醍醐味であることは確か。これは先のレビューでも紹介した『学園黙示録』と同じような過ちだ。

 バイオ6はあそこまで酷くないが、結局アクションを見せたいのか、ホラーを見せたいのか、よく分からないまま作ってしまった感がある。多分、あまりやりすぎるとZ指定での発売になってしまうからだろう。それに最近はこういった創作物の表現を規制しようという動きもある。カプコンのバイオハザードシリーズは一般的にもそれなりに有名だし、ほかのゲームもけっこうキワどいモノが多い。そういう団体から常日頃、圧力を受けているとも考えられる。

 だが、たとえZ指定になっても、ていうかむしろZ指定で割り切って、やれることやれよ! と思う。『ウォーキング・デッド』みたいにそこらへんにミンチになった死体ゴロゴロ転がせや。そこらじゅうにゾンビが徘徊しとんのにゾンビの噛み跡すらない死体とかなめとんか? バイオ2でも内蔵露出したゾンビいたぞ。

 そういう団体の圧力に屈し、かつゲームを利潤を得るための道具とのみしてきたからこうなったのではないのか? 確かにカプコンは株式会社だし、会社である以上利益を得るのは当然だ。ただ、それはユーザーという客に対する信用と引き換えてまで得るものなのか? 

 先のカメラワークの話に戻るが、これはほかのTPSを比べても酷い。『マスエフェクト』や『アンチャーテッド』はそれなりによく出来ていた。そして「バイオを参考にした」最恐の『デッドスペース(以下DS)』もだ。これらの作品はカメラはもちろん、演出、映像、全てにおいてどれだけよく考えて計算しつくされ、丁寧に作られていたことか。バイオ6に比べたら『セインツ・ロウ』ですらまともなTPSに思えてくる。

 さっき「バイオを参考にした」と言ったが、逆にバイオ6はデッドスペースに影響を受けていると思われる節がある。私はプレイしてないが、「エージェントハント」と呼ばれる新たなゲームがそうだ。これはプレイヤーが人間陣営と、ゾンビなどのクリーチャー陣営に分かれて対戦するというものなのだが……完全に「DS2」のパクリだ。いや、パクリだからダメだとかいうつもりはない。ただ、やるからには本家を超えるなり独特のアレンジなりをしなければならない。まあ、これはプレイしてないのでこれ以上何か言うのはやめよう。ただ、ゲームとして最低限の「とっつきやすさ」もないバイオ6に、あまり期待はできないと思うが……

 他にもDSから影響を受けたであろう演出も垣間見られるが、どれも本家以下。まずこのバイオ6、グラフィックが圧倒的に汚いため、映画的演出も滑っている感が。

 映画的演出で思い出したが、レオン編で地下鉄を移動するシーンがあるのだが、そこでも地下鉄に轢かれたグチャグチャのゾンビがいたりしないのだろうか? そして酷いのがパートナーが「レオン、後ろ!」というから後ろを見たら暴走した地下鉄がすぐそこまで来ていてよける暇もなく轢殺。地下鉄暴走してたら、線路から伝わる振動でわかると思うのだが? それをデュアルショックで表現したりとか、思いつかなかったのか? そうすれば、分かりやすい、さりげない方法で「地下鉄」を表現できると思うのだが。

 あとは体力ゼロになったときに、ねそべりながら銃を撃って群がるゾンビを食い止める、という演出も、「レフト4デッド」のパクリとも言える。

 そもそも、QTE自体パクリだろう。GOWゴッド・オブ・ウォーのような見事で、プレイヤーの意思に委ねられたQTEならまだしも、ムービー中に容赦なく割り込んでくるQTEの群れ。ゾンビの群れより恐ろしいぞ。

 アマゾンのレビューではこのバイオ6の惨状を「カレーを頼んだらしなびたそうめんが出てきた」とか「お好み焼きにバナナを突っ込むような行為」とか「アメリカ映画とインド映画くらい違う」など、様々に表現している(なぜか食べ物が多い)。むしろゲームよりアマゾンのレビューの方が面白かった。

 そうそう、バイオと言えばマーセナリーズだが、今作も一応マーセがついているので、一縷の望みにかけてプレイしてみたが、結果は同じだった。操作のしづらさで全てが台無し。スキルを覚えていったところで、土台からダメなのだからどうしようもない。

 スキルシステムも評判が悪い。確かに、色んな銃を改造する方が、例えば同じハンドガンでもどれを強化して持っていくか、という選択があった。武器の豊富さも一つのウリであった。しかしバイオ6は、一種類の武器に一種類の銃しかないようだ。まあ、これは「聞いた話」だが。そのスキルに「カメラワークをなおす」とかいうスキルがあればよかったのにね。

 あと、ゾンビとのドンパチはもういいです……ドンパチしたいなら他のTPSで十分なんで。ゾンビはあくまで生物的な能力だけで戦って欲しい。

 あとは体力ゲージなどのインターフェイスか。ゴチャゴチャしすぎでは……? チームごとに見た目に微妙な差があるのもけっこうだが、それよりもっと根本的な使いやすさを追求してはいかがだろうか。このインターフェイスも標準といった感じで、特に画期的ではなかった。

 ボリュームも、濃度が高ければ全く問題ないが、スカスカな内容をQTEとかで薄めるのはやめてくれ。バイオ6は水増ししたコンクリート(シャブコン)で作られたバベルの塔だ。

 ボリュームを増やすためにグラを犠牲にしたと思っていたが、肝心の「ボリューム」がこれでは言語道断。

 このゲームで一番恐ろしいのは、「これから和ゲーはクソゲーしか出ないのではないか」という嫌な予感を感じることだろう。これをやるなら「レッド・デッド・リデンプション・アンデッド・ナイトメア」をやった方が面白い(しかもこっちは全クリした)。外人がお遊びで作ったゾンビパロディゲームに負けるとは、なんと情けないことか……

 シリーズの方向性と引き際を見誤り、死にぞこなった(アンデッド)。

 これを機に、カプコンが心を入れ替えて(ついでに制作スタッフも入れ替えて)本気でゲーム作りに取り組んでいってもらいたいと、切に希望する。


 ※どうでもいい妄想

 もういっそ現在のキャラやストーリーを捨てて、映画版バイオのように近未来に舞台を移してはどうだろうか。DSのパクリかもしれないが、こういう基本的なアイデア(ゾンビをSFにもってくる、ていうところ)のパクリは別にいいと思う。そこからカプコン独自のゾンビゲーを作りだせば、何の問題もない。

 自分が思うに、Tウィルス(プラーガ、Cウィルス含む)は結局のところ人間が人類を超えた別の存在になるためのものだと思うの。

 舞台をTウィルスが蔓延した近未来に移す。僅かな生き残り以外はゾンビだらけになってしまった世界。その中で一部の感染者は、ゾンビ化せず幸運にもTウィルスに適合し、驚異的な進化を遂げた。彼らは新人類として、死者の王として世界に君臨していた……

 という、まるで『アイ・アム・レジェンド』と『ウォーキング・デッド』を足したような感じだ。Tウィルスが変化して、動物にも感染するようになった、というのも面白そうだ。

 その新人類は肉体的にはもちろん、知能面でも大幅進化。宇宙船を作って他の惑星も支配しようとするが、一部の生き残りたちはそれを奪って逃亡する。まあ要するに、地球全体をラクーンシティに見立てて、そこから脱出する、ていうシンプルな内容。カプコン製の宇宙船なので途中で2,3機墜落するかもしれないが、最終的に主人公たちは奇跡的に逃げ延びる、ていうのでどうかな。

 通常の兵器だけでなく、新人類の作った武器なんかあったりしてさ。核ミサイルも使おうぜ。生き残りの人類たちが。核ミサイルを奪い合う戦いとかもあってもいいかもね。

 やっぱりゾンビモノはグロもそうだけど、人間の醜いところもこれでもかと描写して欲しいね。もちろん、しっかりとしたカメラワークで。


※DS2がエージェントハントの本家というようなことを書いているが、どうやら洋ゲーにはそういう「敵を操作するモード」が搭載されている作品はたくさんあるらしい。DS2にも搭載されているが、本家ではない模様。

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