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シャドウ・オブ・モルドール:ゲーム(PS3&PS4)

 PS4、買っちゃいました☆ ということで、まず一本目はこのシャドウ・オブ・モルドールである。まあ、実際にはこの前にドラゴンエイジ:インクイジョンの方を先に買ったのだが、インクイジョンはシャドウ・オブ・モルドール発売してからはいったん後方へ待機させた。こちらも面白いので、是非おすすめだが、とりあえずはシャドウ・オブ・モルドールである。このレビューは複雑になってしまった。とは言え、まずはPS3版から話を進めて行きたい。さらにレビュー最後にはおなじみの妄想話もあるので、サブタイトルを見て必要な情報だけ各自抜き取って欲しい。必要な情報なんてこのレビューにあるかどうか微妙だが。


・PS3版レビュー

 間違いなくクソゲーという、黄金のクソでできたハンコを力強く押せる一品。まずテクスチャの貼り遅れ。人物、背景問わず酷い貼り遅れで、地面がおかしいことになっているのもしばしば。さらに音飛び、音ズレ。ウルクを倒した後にいきなりウルクのうめき声が聞こえてくるなど、ホラーである。BGMもこれが酷すぎてBGMになってない。さらにフリーズ。マップを開いて通常画面に戻るときに異様に長いロードが挟まることがあり、フリーズなのかロードが長すぎるのか判然としないが、とにかく何か画面を切り替えるたびに長い停止時間が発生。ものすごくストレス貯まる。ただし、ここまではゲームの進行は辛うじてできた。

 極めつけはメインミッションで起こったフリーズ。NPCキャラが完全に固まって動かなくなり、ミッションが進まなくなってしまった。またやり直せばいけるのかもしれないが、可能性でしかないし、これ以上ストレス貯まるゲームをやりたくないのでここで断念。

 PS3版だけ3月10日発売ということだが、この理由が分かる気がした。ちなみに私が買ったのは北米版なので、別にフラゲじゃないんだからね!

というわけだが、ここまで酷いと延期して修正したところで良くなるかどうかも激しく疑問である。PS4版で見たところによると、後半には緑豊かなステージが登場。草などが多く、明らかに処理能力に負担がかかると思われる。現状の酷さを考えると、きちんと修正できるのか疑問符が付く。これから買うという人は、無難にPS4版を買った方がいいだろう。


 ・PS4版レビュー

 ようやくゲーム内容のレビュー。

本作を語る上で欠かせないのは、ネメシスシステムと呼ばれる独特のゲームシステムだろう。その前に、まずはアクションから。

 アクションはバットマンシリーズとほぼ同じものを想像してもらえれば、それでほとんど合っている。タイミングよくボタンを押して反撃。コンボを稼いで豪快な技を繰り出す。

 一部レビューで「無双に似てる」と言われることがあるが、状況次第ではウルクが鬼のようにワラワラ湧いてきて、無双状態になることもある。無双と違うのは、一歩でも間違えたら連続で攻撃を喰らって簡単に死んでしまうということで、特に大軍相手には常に立ち廻りを考えないとすぐに殺されてしまう。よく「三十六計逃げるに如かず」というが、それを肌身に感じることのできるゲームとなっております。ちなみに、こういう大軍相手にどこまで粘れるか、ゲームとは関係なく自分の気が済むまでオークの群れを狩り続けることができるため、私のストレス解消剤として最高のゲームとなっている。殺戮の果てに怯えて逃げ出すオーク。何も残らない中、呆然と立ち尽くす主人公のタリオンさん。モルドールの荒野にこれほど似合う光景があるだろうか。

 意外とウルクは固く、最初は大軍相手には到底立ち回れない。しかしスキルツリーでドンドン強化できるし、武器にはルーンを付けることで特殊効果も出せる。これらを組み合わせることで最適な立ち回りを模索できれば、座頭市のようにザクザク敵を大地の肥料に変えていけるので、爽快感は無双より抜群。さらにZ指定からもお分かりの通り、残虐ながらもそれがカタルシスとして昇華されている、つまりプレイヤーの操作に応じて残虐な処刑アクションをスムーズに行うことも相まって、没入感もあった。戦闘面の面白さはバットマンシリーズで積み重ねてきたものが根底にあるため、しっかりしており、始めてやるなら目新しさもあるだろうしお勧めである。また、主人公に憑りついた幽鬼が一緒に戦うという設定になっており、幽鬼のアクションも斬新で凄まじい。

 さて、幽鬼が出てきたので、ここでようやくネメシスシステムに入れる。要するに、オープンワールドにウルクの小隊長や軍団長がいるんだけど、そいつらは決して一枚岩ではなく、内部で権力争いをしている。そこにプレイヤーが乱入して、小隊長を先の幽鬼の力で洗脳したり、また洗脳した小隊長に権力抗争を起こさせてパワー(という表示だけど、これは権力って意味だろう)を上昇させたり、軍団長に出世させたりすることができる、というもの。また、ウルク自身も出世すると鎧などがランダムで豪華になっていくので、何となく嬉しい。あの微妙な嬉しさはこのゲーム独特のものである。

 もちろん、出世するのは敵も同様。特に秀逸だと思ったのは、一般のウルクでも主人公を倒すことで出世して小隊長になるところ。こうしてランダムで中ボスが再生産されていくため、いくらでも遊ぶことができる。また、当然ながら倒されたプレイヤーからすれば、自分を倒して出世されると悔しい。それこそまさにこのゲーム独特のネメシスなのだ。元々小隊長だったウルクは、主人公を倒すことでさらにパワーを得る。そのことで他の小隊長を圧倒しだして、急速に勢力を伸ばす様も見たことがある。こういう、プレイするたびにどんな展開が起きるのか分からないところも魅力の一つだ。

 かつて、オープンワールドはゲームの救世主と言われていた。しかし、実際にふたを開けてみると、結局はメインミッションを順番に進めていくだけだったりする。もちろん、その中で幾ばくかの分岐やサブミッションなどはあったかもしれないが、結局のとことオープンワールドでは「広い箱庭」以上のモノは出てこなかった。

 そこにこのネメシスシステムである。常に流動的でランダムな展開、内乱に介入できるという遊びと快感。もちろん、無視してもいい。「ウルクなんて皆殺しだ!」それも一つの選択である。

 これだけ言うと、何やらとてつもなく凄いゲームに見えてくるが、まだまだこのネメシスシステムは荒削りで、プレイの幅も少ないことは残念だったと付け加えておかねばなるまい。そもそも、軍団一個を潰せるくらいプレイヤーが強くなってしまうと、「ウルクなんて洗脳して何の意味あんの?」状態になってしまう。何より、ランダムでいくら中ボスが生成されるといっても、やることの選択肢が少ないため、結局すぐに飽きてしまう。ネメシスシステムの骨組みはいいのだが、なにぶん肉付きがよろしくないのが残念だ。

 また、オープンワールドだが微妙に狭い箱庭空間になっており、すぐに全地域を制覇できてしまう、というオープンワールドとしての欠点もある。やはりオープンというのは「どこまでフィールドあるんだよ?!」というくらい広いのが理想ではある。まだまだ行ってない場所が見つかる……一体俺は何時間このゲームに費やすんだ……そういういい意味での絶望感を与えてくれることが望ましい。まあ、広いだけで何もない空間なら宇宙空間と同じなので、その点では狭くても中身の詰まっている本作はまだマシだとは思うが。

 続編が出るのかは知らないが、出るならこの「ネメシスシステム」を次回作でどれだけ発展させられるか、それがシリーズ飛躍のターニングポイントとなることは間違いない。また、オープンワールドというジャンルそのものの発展性を示すことにもなるだろう。是非とも成功させて欲しい。本作は、PS3との縦マルチということもあってか、まだまだPS4の性能が十分に生かせてない。これから開発を進めていって、次世代機専用の、次世代機ならではのゲームにまで昇華させていってくれることを切に願うばかりだ。

 ちなみに、アクションに関しても少し欠点というか、理不尽に思ったことを。

 反撃はバットマンよろしく△ボタンが表示されたときにタイミングよく押すだけなのだが、中には反撃できない攻撃をしてくる敵がいる。そういう場合は×ボタンが表示されるのだが、なぜか回避だけは×ボタンを押しても回避しない。というか、それ専用の回避モーションが用意されていない。普通に×+スティックでローリング回避を行わなければならない。やはり普通に押しただけで華麗に回避なりしてくれるのが理想だろう。専用のモーションを用意するのがメンドくさいのは分かるし、開発費がかかるのも分かるが、なんか釈然としない。このせいで盾持ちウルクがあまりに鬱陶しすぎる。

 あと、小隊長には色んな特性や弱点がある。それはいいのだが、「○○無効」などが多くてちょっとゲンナリする。ステルス無効程度ならいいが、遠隔攻撃無効、連続攻撃無効、戦闘フィニッシュ無効、乗り越え無効、正面からのパンチ無効、など無効だらけでは、何のための攻撃手段かわけが分からない。カラゴルなどの猛獣にも耐性のあるやつがいるのだが、この耐性が耐性というよりほぼ無効化のような気が……楽しい戦闘の手段を狭めるのが難しくすることなのか、そこら辺は正直疑問に思えた。

 また、小隊長の中にはある一定の条件で怒りによってスーパーウルク人に覚醒する。それはいいのだが、負けず嫌いだけはウンザリした。体力が少なくなると自動的に発動、それ以降は驚異的な強さを発揮して見事にやられましたとさ。まあ、愚痴だよ。あと、体力を一定以下に減らすと掴めるようになるのだが、スーパー状態のウルクはいくら体力を減らしても掴めるようにはならないなど、これも何か釈然としなかった。つまり、負けず嫌いのウルクと普通に戦うと、HP減らす→負けず嫌い発動でHPマックス&強くなる→また減らしても掴めない=洗脳できないとなる。やっぱり釈然としない。

 バトルに関してはこういった細か不満はあるものの、全体としては大満足だった。多分ずっとオーク狩りしてると思う。ただ、オーク以外の敵がほとんどいないため、その辺りのバリエーションを今後どうやって増やしていくかが焦点となるだろう。これも含めて続編に期待したい。

 あと残念だったのは、ラストバトルのあっけなさ。あれだけ軍団を集めて最終決戦! で盛り上がったのに、ラストのボスはQTEを二、三回成功させると終わり。スタッフロールが流れたときに呆然としたのを覚えている。やはり、最終決戦は盛り上がらないとダメだ。その前の前哨戦(と思っていたが、実はこれが最終決戦だったとはね……)では、今までに洗脳した軍団を率いて敵軍団と戦うのだが、この延長線上で最終決戦は盛り上がると思っていただけに残念だった。


 ・そして縦マルチ戦略の是非へ

 このゲームは縦マルチで出された。PS3でも発売されているわけだが、正直このレビューを見てもらえば分かる通り、PS3版はゲームとして最低限の動作すらしていない欠陥商品である。こんなものを無理矢理売る戦略には大いに疑問を感じる。それがこのゲームだけの現象ならワーナーのせい、ということも出来るが、他の縦マルチゲームでも同じような惨状となっている。

 ハッキリ言って、これはソニーが悪いと思う。縦マルチなどという小手先の対応でリスクを回避させる、それもソフト会社にリスク回避を押し付ける戦略は、ハードメーカーの怠慢でしかない。だったら最初からPS3と互換性あるPS4発売しとけや……それが一番次世代機普及に役立つだろう。仮にPS3互換性のあるハードを作ると値段が高くなったり本体自体が大きくなるのかもしれないが、それなら互換性のないPS4も一緒に発売して消費者に選択させれば良いわけで、現状の戦略は何か間違えているような気がする。

 PS4は単純なCPU処理能力だけでもPS3の10倍と聞く。実際にどれくらいの性能があるのか、機械音痴の私には詳しいことは分からない。ただ一つだけ言えるのは、大人と子供くらい性能差があるハードで縦マルチをしようとすると、調整が難航するであろう、ということだ。これでは、ソフトメーカーはほとんど二本のソフトを作っているようなものではないか。このような不利益をソフトメーカー、ひいてはユーザーに押し付けるような戦略は、今後は絶対にやめて頂きたい。

 あと、ハードに対する不満としてはPSネットプラスが有料になったことだろうか。やはり普通のオンライン要素は無料で出来ないとおかしい。サーバーのメンテナンスなど、色々金のかかることは承知だが、やはり有料は痛い。有料で買ったとしても、期間を過ぎれば「じゃあもういいか」ということになりやすい。これではますます「発売日周辺を過ぎたらすぐ過疎る」という傾向に拍車がかかってしまう。結局のところ、魅力的なサービスを打ち出せないハード経営に問題の本質はあるのに、そこは改めずにとにかくユーザーに負担、不便を強いる仕様にするのは決してゲーム業界の将来的にも良くないだろう。しかも最近ではサーバーの不具合でネットに接続できなくなる事件が起きた。無料ならそれほど批判されなくても、有料なら大問題である。金を払っているサービスが一方的に中断されれば、誰でも怒るに決まってる。金を取る以上はこういう不具合をなるべく起こさないような堅実な運営と、素早く迅速で、かつ妥当な対応を取らねばならないが、それへの対策も出来ているのだろうか。次世代機への移行をスムーズに進めるための努力、というのが不足しているような気がする。

 それをこのまま放置して、後手の対応に回るのか、それともユーザーの声に耳を傾けて魅力あるゲーム環境を提供できるのか。それはハード一つの問題ではなく、ゲーム業界全体としても重大な問題だと思う。


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