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24年物語(小説家になろう版)  作者: 司馬横龍
24年物語(エピソード2)
13/31

第13話。アースィム、初めての街!?

ドワーフのガロガンとエルフのエルーシャはアュブ城を目指す。


そしてアュブ城では……。


今宵はどんな物語が待ち受けているのか?

 2005年7月20日、朝。これはアースィムがリンとヒマワリ二匹と外で遊んでる所から始まる物語である。


 アュブ城の敷地内は広大なのだ。城壁までアースィムの足では10分はかかるだろう。


 だが、そんなのはお構い無しだ、アースィムはまだ6歳だからか走るのは苦にならないのである。


むしろ疲れを知らないのかも知れない。


アースィム「リン、ヒマワリ。競走だ!」


 アースィムは満面な笑顔でリンとヒマワリの見ながら走りだすのであった。


 アースィムの運動神経は、サーニャさえもしのぐかも知れない。


リン「わん!わん!」


 リンはダックスフント犬である、人間の言葉をしっかり理解してる賢い犬だ。


ヒマワリ「ワン!ワン!ワン!」


ヒマワリはチワワ犬のおてんば娘だ。


すると一人の少女が近寄ってくる、サーニャだ。


サーニャ「アースィム、遠くに行っては駄目よ!」


 サーニャは洗濯物を干しっていたのか。カゴを持ってるのであった。


アースィム「は~ぃ、お姉ちゃん~」


まったくもってやる気のない返事であった。


 アースィムは返事をした後にダッシュっで走るのである。


すると前方からジープが目視で見えたのであった。


アースィム「ジャックが帰ってきた〜お姉ちゃん〜!」


 アースィムは回れ右してサーニャの所へ向かうのである、リンとヒマワリはアースィムを追いかける。


ジープは停まり、一人の男性が運転手から降りる。


ジャック「よぉ!アースィム元気だったか?」


 ジャックは笑顔でアースィムに挨拶するのであった、ジャックは2人に近寄って挨拶をする。


ジャック「所で?買い物に行く予定だったろ?」


ジャックはサーニャと買い物の約束をしていた。


サーニャ「えぇ、お願いします」


 サーニャは微笑みながら答える。カゴを地面に置く。


ジャック「うし!アースィムも一緒に連れて行こう!」


ジャックはアースィムを同行させるつもでいる。


サーニャ「だけど……」


 サーニャは不安な表情になる「秘密」がバレるのが怖いのであった。


ジャック「サーニャお嬢ちゃん!恐れると何も出来なぜ?」


 ジャックは呆れた表情になる、一歩前に進むには、「勇気」も必要だと。ジャックは考えていた。


サーニャ「分かりました!アースィムも連れていきましょう」


サーニャはアースィムの方を見ながら。承諾する。


サーニャ「アースィム〜お姉ちゃんの所に来なさい」


 サーニャはアースィムを呼ぶのであった、アースィムは脱兎の如く。サーニャの所へ近寄る。


アースィム「なに〜?お姉ちゃん?」


 アースィムはサーニャの顔を見つめる、ヒマワリとリンと遊んでたせいか。多少息が荒い。


サーニャ「アースィム、一緒に買い物に行くわよ」


サーニャはアースィムの目線に合わせて微笑む。


アースィム「いきたい〜!!」


 アースィムは無邪気に飛び跳ねる、アースィムにとって初めての街だ。


 アースィムは一旦、城に戻りヒマワリとリンを部屋へと連れていく。


ヒマワリとリンはお留守番であった。


アースィム「それじゃ!いってくるよ!」


 アースィムはヒマワリとリンに抱きしめて離れる、アースィムはジープの所へ急ぐ。


アースィム「お待たせー!」


ジャック「うしゃ!ジープでラマッラ都市まで行こう」


 ジャックはジープの所へ移動して運転席へ乗る、サーニャとアースィムは後部座席だ。


アースィム「お姉ちゃん〜このベルトは嫌い〜」


 アースィムは困った表情でシートベルトに愚痴を言う。


サーニャ「駄目よ、シートベルトは人の命を守る為にあるのよ」


 サーニャはアースィムにシートベルトを装着させる。


ジャック「それじゃ〜出発するぞ〜!」


 ジャックはエンジンをかけて。アュブキャッスル城から出る、こうして。初めての街へ向かうのであった。


 時刻は昼になろうとしていた、ジープは街へと到着して3人を乗せたジープはパーキングエリアへと停める。


ジャック「それじゃ〜俺は用事あるから、また

後ほどな!」


 ジャックは2人を降ろしてジャックは別行動に出る。別れ際に手を振る。ジャックであった。


サーニャ「アースィム買い物するわよ!」


 サーニャは微笑みながらアースィムの手を繋いで買い物へと向かうのである。


アースィム「うん!お姉ちゃん」


 アースィムは初めての都市だ。満面な笑顔で心が踊る。


 街はラマッラ都市であった、砂漠にある都市である。


 サーニャは屋台市場へと到着していた、屋台市場は人々で混雑だ、果物。生肉。野菜。はたまた手料理を出してる店もあった。


サーニャ「んー何を買おうかしら」


サーニャは料理の素材を選ぶが迷ってしまう。


するとアースィムは何かを感じとったのか。


アースィム「ねぇ?お姉ちゃん!犬の声が聞こえる!?」


 アースィムは犬の声が聞こえたのだ。アースィムは声の方へ走っていた。


 狭い道だ、大人一人が通れる隙間だ、すると泣き声がどんどん大きくなる。


謎の犬「くぅ〜ん」


犬の声は微かに震えてる。


アースィム「ちかい!きこえる!」


 アースィムは狭い道をスイスイ進む、途中で障害物もあるが。


 アースィムは軽くジャンプして避ける、アースィムの運動神経は人間並みを超えていた。


するとアースィムが見たのは。


アースィム「あー、犬だ、かわいいー!」


 アースィムは子犬を両手で抱える、そして頭を優しく撫でるのであった。


子犬「わん!わん!」


 子犬はペロペロとアースィムのほっぺをナメる、アースィムは満面な笑顔になる。


アースィム「くすぐったいよ〜」


アースィムはもはや子犬にメロメロだ。


アースィム「名前はないの?」


アースィムは子犬に話しかける。子犬は。


子犬「くぅ〜ん」


子犬はアースィムをマジマジと見つめる。


アースィム「あれ?これって名札?」


 アースィムは子犬の首輪に目をやる、首輪の名札に名前が書いてあったのであった。


アースィム「ヴ……ヴィト?」


アースィムは名前を呼ぶのであった。


ヴィト「わん!」


ヴィトは嬉しいのか。吠える。


ヴィトはアースィムの顔をペロペロなめる。


アースィム「あっははは!くすぐったいよー」


アースィムは、なめられて微笑む。


アースィム「そうだ!ヴィトも今日から僕の家族だよ!」


アースィムは笑顔で両手で空高くヴィトを抱える。


ヴィト「わん!」


ヴィトは余程、嬉しいのか力強く吠える。


 アースィムは脱兎の如く、サーニャの所へ戻る、サーニャはアースィムを探していた。


サーニャ「アースィム!アースィム〜!」


 サーニャは顔面蒼白になる、必死で市場を駆け巡る、不安が一気に広がるのであった。


アースィム「お姉ちゃん〜!」


 アースィムは大声でサーニャを呼ぶ、アースィムは興奮してるのか、脱兎の如く、サーニャの所へ駆け寄る。


サーニャ「アースィム!何処に行ってたの?離れちゃ駄目でしょ!」


 サーニャは不安な表情から安心感へと変わる、心の底から胸を撫で下ろす。


アースィム「お姉ちゃん!犬を見つけたよ!」


アースィムは両手っで子犬を抱っこしてる。


サーニャ「アースィム?もしかして!?」


 サーニャは困った表情になる、この後の展開を知ってるからだ。


アースィム「この子も家族の一員にしたい!」


 アースィムは目を輝きさせながらサーニャを見つめる。


サーニャ「駄目よ!既にリンとヒマワリが居るでしょ!」


 サーニャは両手を腰に当てて多少怒る、するとアースィムは。


アースィム「ここに捨てていくの?」


 アースィムは半分泣きそうになる、目をうるうるさせるのであった。


サーニャ(そんな目で見ないで!お姉ちゃん、困るでしょ!)


 サーニャは半分、困った表情と微笑みが混ざった顔になる。


サーニャ「仕方がないわね!しっかりと面倒を見るのよ!」


 サーニャは多少は怒って人差し指を出すのであった。


アースィム「やったー!ヴィトも家族だー!」


アースィムはヴィトを高い高いするのであった。


ヴィト「ワン!」


 ヴィトは喜ぶ、しっかりと人間の言葉を理解してるのだ。

アースィム「ヴィトは男の子〜チ……!」


アースィムは大声っで叫ぶ。


サーニャ「シーッ!やたらに他人の前で言わないの!」


 サーニャは困惑した表情になる。人差し指を唇に当てる。


サーニャ「買い物も終わったから帰るわよ〜」


 サーニャはアースィムの手を繋ぐ、ヴィトはアースィムに片手で抱っこされてる。


アースィム「はい〜戻ったら!リンとヒマワリにヴィトを会わせたい〜」


アースィムは満面の微笑みだ。


 こうしてヴィト、リン、ヒマワリの3匹が、ご対面する事になるのであった。

次回、第14話。エルーシャとヴィトの別れ。

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