この髪までも愛せるか
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
男性は薄ら全ての女性が好きで、女性は薄ら全ての男性が嫌い。
この言葉には、皮肉でもなんでもなくて、本当に同意してしまうんです。
男性は薄ら全ての女性が好きで、女性は薄ら全ての男性が嫌い。成程道理で、男性はハーレムものが売れて、女性は溺愛が流行る訳だ。好きな物が多いという事はそれだけで良い事だ。
そんな事をボヤいた事がある。すると彼は目くじらを立てて、私の物言いを詰った。
お前の口から吐き出されたものは、女性の方が上等だと示している。
本当に? 本当に君はそう思うのか? 本当に?
頭部という滝崖から、髪という名の水が落ちている。其れは地面に波紋を作り、渦を作り出す。まるで人体が自然の一部になった様に。それは髪という名の滝。人という、信仰によって伸ばされた、一つのもの。でもきっと、この方にとっては持て余すものであろう。
「何かあったのかい?」
滝の流れを指で変えて、弄び、そうしてまた揺らすという遊びをしていた。すると何かを察された様に、前の方からお声が聞こえた。
「男性は薄ら全ての女性が好きで、女性は薄ら全ての男性が嫌い。という定説を申し上げたのですよ。したらば友人の怒りを買ってしまいましてね。『男性軽視か?』と反発されたのですよ。そんなつもりは毛頭なく、好きな物が多ければ越したことはない。というつもりだったのですが」
別に詰るつもりで言った訳じゃない。雄という性別は如何にどれ程種を撒いて繁栄させるかに関わってくる。一方、雌という性別はより優れた生き物を如何にして残すかに関わってくる。だから男性がより多くの女性を求めるのも、女性がより優れた弾性を求めるのは本能的なものだ。
そして何より……全てを嫌ったよりも、全てを好いた方がこの世界は絶対に良いと思う。少なくとも、余計な懸念はしなくて良い。そのつもりで言ったのだが。
「そうだねぇ。別に君は男性という生き物を軽んじている訳では無い。ただ言い方が皮肉っぽかったかな」
「梅香の君は、どう思われます?」
悪戯を咎める様に上の方から手が落ちる。丁度弄んでいた指に当たると、まさぐる様に私を捕まえようとした。けれども声色は凪いでおり、ただ穏やかに返答なさる。
「うん? 君の意見に概ね同意かな? 特に神は薄らでも人を好きでいた方が良い。人という生き物の醜悪性を知った上でも、愛せるぐらい」
梅香の君の御言葉はそこで終わる。でもきっと続くのは まぁ、無理だけどね。 という意味だと思う。
「この髪の長さをも許せる様になったのならば、其れは本当に喜ばしい事だ」
そうしてまたお会いしたとき、梅香の君の髪は肩のラインでバッサリと切り落とされていた。丁度、剃刀で切り落とした様に。
そんなざんばら髪が失われる時は、果たして訪れるのだろうか。
以下何でも許せる方向け。
個人の意見飛び交います。私の発言が許せる方のみ宜しくお願いします。
結構際どい話なんですよ。
これは偏見なので、気を悪く致しましたら、深深とお詫び申し上げます。
男性向けの年齢制限のある本って、ハーレム系多いじゃないですか。不特定多数の女性と番うという意味で。
逆に女性向けはどうなのかと言う話なので、お答え致しますと、あんまりないんですよ。
割と一体一。精々二対一かな。それぐらい。
そうした意味でも薄ら全てが好きと、薄ら全てが嫌い。という言葉がご理解頂けるのではないかと。
私としては、薄らでも万物は好きな方が良いんです。
其れは別に性別に限った話ではありません。
嫌いなものって、距離を置いたり詰ったりするのが、無意識でも出てしまうので。
やっぱり好きな方が得だと思いますよ。
そこで神様である梅香の君に同意を求めるんです。
『絶対薄らでも好きな方が良いですね〜?』
って。
(梅香の君が味方だと思って同意求める時点でずる賢いし、強かな女です)
勿論、これに梅香の君は同意します。
人間同士のいざこざに振り回され、神様になった方なので、基本的に人間は薄ら嫌い。
でも神様って人の願いを聞いたり、叶えたりで奔走しまくるので、好きな方が精神的に絶対に良い。
という話。
生粋の神様ならばガン無視も視野に入りそうですが、梅香の君は元々人間なので、嫌々ながらもちょっと同情してしまいそう。
私の世界では神様は信仰を得ると髪が伸びるんです。
ですので、短くする方はそれなりに理由があります。
(長いの上等!! が私の神様モデルあるある)
でも其れを切り落としている時点で、やっぱりまだ人間のことを薄ら嫌いなんだろうなぁ。という終わりです。
いつか梅香の君が長い髪を長いまま保たせれば、薄ら人間の事が好きなんだろうね。
という終わり。