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第22話 モニカ覚醒!?





モニカと共に日本の僕の部屋まで転移してきた。

長居するつもりはないし、この部屋も会社ができたら転居する予定だ。

そう考えると、少し名残惜しい気がする。


そう言えば、今更だが僕には両親と妹がいる。

こんな状況になっていることや会社のこと、婚約したことなど一切連絡していないな。

両親はともかく、妹はいろいろな意味でうるさいからな。

まあ、問題は先送りにしよう。

今はモニカのことだ。


「また場所が変わったっす! ここがニホンっすか!? あの大きな建物はなんすか? 人がいっぱいいるっす!」



モニカは部屋の中や窓から外を見て興奮している。

興味津々なのは分かるが、声がでかい。

僕はまた、モニカに触れて転移する。



「ああ!? また場所が変わったっす!」


「お帰り。カケル。」


「ただいまリデル。変わりないか? と言ってもすぐ戻ってきたが。」


「変わりない。モニカはどう?」


モニカはまだ騒いでいるが、モニカを見てみる。

見た目は変わりないが。


イブ。どうだ?モニカに変化はあるか?


『はい。モニカもマスターほどでは有りませんが、身体能力と魔力が向上しています。これなら剣の技術はともかく、接近戦もある程度はできるようになっているはずです。』


うまく行ったみたいだな。


「リデル。モニカの身体能力と魔力が向上したようだ。模擬戦で確認してもらえるか?」


「分かった。」


「分かったっす! 今ならリデル様にも勝てそうっす!」




結論から言えば、モニカの身体能力と魔力は向上していた。

リデルに、こてんぱんにやられていたが。


「うぅ、何で勝てないんすかね? すごく動けるようになっていたのに。」



「簡単。私のほうが強い。」


リデル。もっとモニカに分かりやすく説明してくれよ。

確かにリデルの方が強いのは間違いない。

だけど、モニカもかなり動けるようになっていることも間違いない。

今なら、動きだけなら他の近衛騎士にも引けをとらないと思う。


「モニカ。お前はだいぶ強くっているぞ。その身体能力なら、そうそう負けないはずだ。さらに訓練することで、今の身体能力を自分で把握し、強くなるだろう。回復魔法は僕が教えてやる。」


落ち込んでいるモニカに向かって僕が声をかける。


「そうっすよね!? 自分はかなり強くなっているっすよね? 分かったっす!ご指導お願いするっす! 師匠!」



どうやら僕は、モニカの師匠になったようだ。

回復魔法(極)なら僕も使えるし、イブのサポートがあればモニカに教えることは可能だろう。


モニカも魔力が上がっているので、回復魔法の訓練をする。

イブのサポートがある僕とは異なり、モニカ一人では最初は難しいかもしれないが、回数こなせば、ある程度は様になるだろう。


訓練をしながらだったので、思いのほか時間がかかった。

それでもイングスタル帝国まであと少し、あとは歩いてもそれほどかからない場所まで来た。



「ここまで来れば、あと少しだ。今日はイングスタル帝国の帝都の宿にでも泊まろう。明日、皇帝に面会を頼むことにしよう。」



「分かった。」


「了解っす!」


リデルとモニカも異論はないようだ。



帝都に入ると、グレンダ王国と同じような町並みだが人族の姿しか無い。

活気が無いとまでは言わないが、人族至上主義と言っていたし他の種族はあまりいないのか?

差別とかあるなら、他の種族は住みにくいのかもしれないな。




翌日、身支度を整えて城に向かったところ、立派な門構えの前には門番が並んで立っていた。


僕達が門に近づくと、



「止まれぃ! そこの怪しい者よ! 何用か!」


いきなり威圧的に恫喝された。

僕は今、『黄金の騎士』の格好をしているんだが、やはり目立つ。

門番が誰何してくるのも理解できるが、いくら怪しくても相手の素性が分からないのに、この対応はいかがなものかと思うが。


「私達は、イングスタル帝国の皇帝から要請を受けてグレンダ王国から参った使者である。ここにグレンダ王からの親書もある。」


リデルにしては饒舌に話しかける。

その堂々とした態度にも、門番は横柄な態度は変わらなかった。


「ふんっ! 聞いておらんな! 即刻、立ち去るが良い!」


おいおい。この門番大丈夫か?

皇帝やグレンダ王の名前を出しているのに門番が判断して良い話じゃないだろ?


仮に話が通っていないとしても、一応確認するのが筋じゃないか?


「何っすか! わざわざ皇帝からの要請を受けて来たのにその態度は! グレンダ王国の制服も知らないんすか!」



「煩いわ、小娘! あまり不敬な態度をとると牢にいれるぞ!」


駄目だな。

この門番には本当に連絡が来ていないのかもしれないが、このまま話をしていても事態が好転するとは思えない。

いい加減僕も腹が立ってきたしな。


「もう良いだろう。この門番では埒が明かない。」


僕がそう言うと、門番達が色めき立つ。


「何だと、貴様!」



例えこの門番達が、仕事でこのような態度をしたのだとしても、この門番達にも問題があると思うんだが。



「何を騒いでいる。門前で騒ぐものではない。」



そう言って現れたのは、門番よりは立派な鎧を着用した男。

その表情からは面倒くさそうな雰囲気がうかがえる。


この男も駄目だな。

こう言っちゃ悪いかもしれないが、イングスタル帝国には碌なやつがいないなと思ってしまう。


「隊長!不審な者が騒いでいるだけです! 何でも皇帝に招かれてきたとか! すぐに立ち去らせますので!」



「ふん?本当だろうな? 確認するのでついて参れ。おかしなことをすれば、ただではすまんぞ?」



横柄な門番の次は横柄な隊長か。

こうなったら、とことんいってみるか。

皇帝の要請を断るにしても、こちらに非が無いことははっきりさせておきたい。


「行くぞ、2人共。もう少し我慢してやれ。今のこの状況なら皇帝の要請は断るつもりだ。」


少なくとも礼が欲しいとは思わないな。

ここまで我慢したんだ。

グレンダ王の善意に対し、このような扱いをするような者達に気を使う必要など無いな。






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