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いつもの朝

のんびり書いていきます。よろしくお願いします。





『ダンジョンがクリアされました。』

『ダンジョン制覇者を除き、ダンジョン内を探索中の方はダンジョン外へ排出されます。』



いきなり頭の中に響いた声に、一瞬、びくっと震えた。

周りには何も無いし、当然人の姿は無い。



「やっぱり、触っちゃダメなやつか!?」



そういう僕の右手は、真っ直ぐに球体に添えられている。

ダンジョン外へ排出って声が聞こえたけど、一向に僕には変化がない。



「僕がこの玉に触れたら、あの声が響いたんだけど。ってことはダンジョン制覇者というのは僕のことか?」



僕も、最近流行りの異世界物は読んでるから、何となく想像はできたけどな。

僕が何でこんな状況になっているかと言うと…








「はぁ~、会社に行きたくねぇなぁ。」



僕は布団の中で、この安息の地から出ようか、はたまた何とか出ずに済む方法はないか考えながら、悪あがきをしていた。

分かる? この布団から出たくない気持ち。



「体調不良とか言って休めないか? 無理だよなぁ。休んだら同僚に何言われるか分からないし。」



僕は今年から入社し、半年を過ぎた23歳の自称イケメンである。

いや、顔は悪くないと思うけど中肉中背で特徴が無いとも言う。

僕の会社は、いわゆるブラックに片足突っ込んだような所で、時間外勤務も労働基準監督所に真っ向からケンカ売ってるような会社だ。

よく、過労死ライン月80時間とか100時間以上の時間外勤務とかニュースで聞くけど、そんなのザラじゃねぇ?と僕は思う。

実際に僕は余裕で超えてるしな。



「しょうがない。諦めて会社に行くとしますかね。」



何で一人暮らしってのは独り言が多くなるのかね。

そんなこと無い? 因みに僕が住んでいるのは都内のワンルームで飾り気は一切ない。

僕は家具はあまり置きたくない派だ。

残念ながら彼女はいません。

自分を鼓舞するように、布団を跳ね除けて準備をする。

幸い今日は土曜日だし、早く帰ることができるだろうと、この時は思っていた。

一張羅のスーツに袖を通し、うがいをしてから野菜ジュースで朝食を済まし、顔を洗ってトイレに行く。

お決まりのルーティーンなので準備は15分有れば終わる。

ちゃんとご飯を食べたほうが良いのは分かってるけど、若い男の一人暮らしってこんなものよ。

良くて朝食に、玉子かけご飯か買ってきた物を食べるくらいか?

準備ができたので、もう一度洗面台の鏡で身だしなみをチェックしてから靴を履く。

手荷物は財布や鍵束などが入ったバッグと、ポケットのスマートフォンくらいだ。



玄関のドアを開け、外に出ようとしたところ…






見知らぬ、正方形の大理石のような壁の空間に僕はいた。



「いや、どこだよ!? 何だこれ!?」



後ろを見ても、つい今しがた出てきたドアは無く、同じような空間があるのみ。

寝ぼけて、いつの間にか変なところに迷い込んだか?

辺りを見回した後、前を見てみると、空間の中央に淡い光を放つ球体が台座に鎮座していた。



「あからさまに怪しい。でも他に何も無いし。これって触ったらダメなやつか?」



ヤバいかな? と思いながらも、触ってみたいという誘惑に抗えず、僕は謎の球体に手を伸ばした。






最初は短いです。これからは多少多めに書けたらと思います。

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