水鏡の果て、如何なるものか
―――。
気がつくと、私は水鏡の上に立っていた。
そこは見渡す限り果てが無く、空は青く雲が漂っていた。
音も無く、風も無く、生き物の気配さえ何も無い。
私は片足を一歩前に出した。
水音が響き、水面に波紋が広がった。
私はそのことを一切気にせず水鏡を歩き続けた。
ただずっと、何も考えずにひたすら水鏡の上を歩き続けた。
―――――。
どれくらい経っただろうか。
ここには時計が無く、時間が分かる物も何も持っていない。
だから一体どれだけの時間を歩き続けていたのか何も分からない。
まあそんなものはどうでもいい。
私は時間も気にせず歩き続けた。
.....。
ここには終点はあるのだろうか。
それから私は変わらず歩き続けていた。
すると急に空が暗くなった。
さっきまで青空が広がっていたのに、辺り一面が真っ暗になった。
夜が来たのだ。
どういうことだ?
ずっと同じ青空だったのに・・・。
「“今までこんなことは無かったのに・・・。”」
それと、自分は夜空より昼の青空が好きだから正直さっきの青空の方が良かった・・・。
まあ、夜空も結構綺麗だし、特に何もここに変化は無いし問題は無いだろう。
私は再び歩き始めながら、その夜空を見ていた。
そこには沢山の星があり、満月があった。
その月は蒼かった。
――――――――。
やがて、夜が明けてきた。
またいつもの青空に戻った。
しかし何故か蒼い満月は消えずに空に浮かび続けていた。
そして何故か急に霧が出てきた。
視界は悪くなったが、構わず私は水鏡を歩き続けた。
――――――――――。
しばらくすると、霧が消え、目の前にトンネルのように連なっている鳥居が現われた。
空には相変わらず蒼い月が浮かんでいたが、さっきと違ってとても大きく見える。
だいぶ近づいているのだろうか。
私はその鳥居のトンネルをくぐっていった。
十、百、千、・・・と、千を超えた当たりから数えるのはやめたが、ずっと鳥居をくぐって、くぐって、くぐり続けた。
――――――――――――。
終わりが無いのではないかと思い始めた頃に、ようやく最後の鳥居をくぐり終わった。
その先には神社があり、その後ろには空にずっと浮かんでいた蒼い月があった。
そしてそこには―――、
狐の面をつけた一人の巫女のような人が居た。
・・・何故こんなところに神社が?あの後ろの蒼い月はなんだ?あの人はなんなんだ?
私は疑問だらけだったが、その人に話しかけようとした。
だが、出来なかった。
急に視界が歪み始めた。
なんとか話しかけようと試みたが、何故か声が出なかった。
視界が完全に真っ暗になる前にその人は私の方を振り返ったが、視界は既に使い物にならず、何も視えなかった。結局視界は完全に閉じ、真っ暗になった。
「・・・今回はここまでか」
私は「夢」から完全に覚め、現実に戻った。
そこは何もない、誰も居ない世界だった。
あとがき
抹茶うめェ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




