表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/52

31 第2回水族館デート その2

2022.7.11 砂臥環さまからいただいたイラストを貼りました。

 午後からは、予定どおり水族館へ。

 ここは、ペンギンとイルカがメインらしい。どっちも新潟市内の水族館にもいるんだけど、ここは水槽を横からも見られるのがウリなのよ。


 「雄樹くん、見て見て、ほら! 水の中を飛んでるみたい!」


 陸上ではヨチヨチ歩きのペンギンも、水の中では素早い。弾丸のように、というか、小さな羽を翼のように広げ飛ぶように泳ぐ姿は、ペンギンのイメージを変える。

 そりゃ、テレビとかで見たことはあるけど、目の前でっていうのはやっぱり違う。むしろ、そうやって実物を見るために水族館はあるんだろうし。

 ショーじゃなく常設展示扱いだから、いつまでも見ていられるんだけど、まもなくイルカショーの時間だ。




 ショー自体は、特に変わったことするわけじゃないんだけど、ここってシロイルカがいるんだよね。一般的なハンドウイルカとはだいぶ姿が違う。


 「イルカショーって、わりとどこでも同じ感じなんだな」


 雄樹くんは、あまりお気に召さないみたい。まぁ、ゴールデンにも水族館行ったもんね。

 でもね、気付いてないでしょ。このショーのプールって、下の階にあった水槽なんだよ。


 「ちょっと面白いこと考えちゃった。

  次のイルカショーまでいようね」


 「面白いことってなにさ?」


 「内緒♪」

 挿絵(By みてみん)




 ほかの展示や土産物を見ながら時間を潰す。

 なに、この細長い虫みたいなぬいぐるみ? え、チンアナゴ? チンアナゴのぬいぐるみなんてあるんだ。

 なんてことをやってるうちに、次のショーの時間になった。あたしは、雄樹くんと一緒にイルカプールの下の水槽にやってきた。

 当然というか、ほとんどの人はイルカショーに行ってるみたいで、ここはガランとしている。


 「美弥子さん、ここ何? なんで魚入ってねえの?」


 「この水槽はね、イルカショーでイルカが泳いでるプールなんだよ」


 「イルカショーのプール?」


 「そ。もうすぐ始まるからね。見てて」


 要領を得ない雄樹くんに水槽を見てるように言うと、遠くで小さく、ショーのお姉さんの声が聞こえた。

 同時に、目の前の水槽にイルカが入ってくる。


 「あ、イルカ!」


 「ね? この水面の上は、ショーの舞台なんだよ。で、ここは舞台裏。めったに見られないショーの裏側よ!」


 ショーで高くジャンプした後、水面に飛び込んだイルカが深く潜ってからまた浮上する姿。

 水面に体を立てて立ち泳ぎしているイルカが、水面下でヒレを動かしてる姿。

 どれも普通は見られないものだ。

 こういう水槽をわざわざ作っておいて、特に宣伝もしないのって不思議だなぁ。


 「うわ、すげえ。ショーの下ってこんなんなってたんだ。

  美弥子さん、なんでわかったんだ?」


 雄樹くんも喜んでくれたみたいでなによりだね。


 「さっきここ通った時、ちらっとイルカが通るの見えたから、きっとイルカの水槽と繋がってるんだろうなぁって。

  位置的にイルカショーの下だったし」


 「位置? なんでそんなのわかんだ?」


 「パンフに案内図あるでしょ? あれの位置関係だよ」


 「美弥子さん、すげえな」




 イルカショーが終わった後、2人で帰った。

 帰りは、途中で高速を降りて、オムライスが美味しいってお店に行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ううう、水族館に行きたくなる〜(;´∀`) なんて楽しそうなんだ!いいなぁ水族館デート!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ