表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/425

なんだかんだでキャンプは準備も含めて楽しいな

 さて、中華料理レストランでの食べ放題にボウリングとカラオケを楽しんでから、西湖湖畔でのキャンプを提案したのには色々意味はある。


 この時期の海はクラゲも出て、波も高くなるので遊泳禁止になってるところが多いけど、湖ならこの時期でも水遊びが可能なこと。


 前の旅行では旅館で会席とかばっかり食べていて、自分たちで料理をするということもしてなかったから最後にそういったこともしたいこと。


 西湖にいるクニマスを発見して俺たちの名前を広め、西湖の湖畔の旅館やキャンプ場を保養所も兼ねて買い上げることなどもある。


 仕事も少し混じっているけど基本的には遊びがメインだ。


 実際には貸し別荘的なコテージのあるキャンプ場に行くんでテントキャンプを楽しむ人間は少ないだろうけど。


 で、まあ、折角だからとキャンプ用品を売ってる店でテントとか寝袋とかその他諸々を買ってみたが……。


「うーん、キャンプって結構高くつくもんだな」


 この頃は激安テントみたいなものはないのでキャンプ用品は全体的に結構高いし、LEDランタンみたいな便利なものもないから色々と高く付くんで素直にコテージかバンガローを借りたほうが安く付きそうなんだが、まあこれはゆるいキャンプの4コマ漫画とそのアニメでも言っていたか。


 ちなみに別荘に関して言えば日本では明治時代に、日本に移住した欧米人が始めたものらしい。


 欧米人にとって日本の蒸し暑い夏はとても耐え難く、暑さをしのげる冷涼で快適な場所を求めて別荘地を作るわけだが、その時は神奈川の藤沢、湘南、箱根、御殿場、日光など旧街道沿いが多かったようだ。


 後にそれに軽井沢が加わり、鉄道網が整備さていくと日本の政治家・財閥・華族等の一部の大金持ちも湘南の鎌倉・江の島・葉山・大磯などや軽井沢などに別荘を設け、個人の余暇のほか、接待や隠居所などとして使用した。


 だが、そういったものの大半は東京の都市近郊交通網の発達に伴い、戦後までには大半が住宅地化し別荘地ではなくなっている。


 たとえば伊東の南海館の近くの東郷平八郎元帥の別荘も別荘地って感じではないし、明治期に掘られて湧き出した温泉街も同じで、都市の中に飲み込まれることで温泉地としては消えていくことになった。


 実際に谷津遊園駅の北側の台地や船橋市の花輪あたりもかっては高級別荘地でもあり温泉地でもあったのだが今では見る影もない。


 大正時代から戦前にかけては大手資本が箱根や軽井沢などに広大な山林や原野を取得して、別荘地として開発を行い、レジャー用の贅沢品の一種として別荘が一般に販売されるようになった。


 もっともこの頃は別荘というよりバンガローのようなものが多かったようだが。


 戦後の一時期は復興優先でそれどころではなかったが、その後のベトナム戦争の特需などもあって60年代以降は、それまでも別荘地であった軽井沢・箱根をはじめ、蓼科・河口湖・山中湖・那須・清里・房総半島・伊豆半島・伊豆諸島などに別荘地が開発されていって、伊豆高原には別荘やペンション、貸し別荘がすでにかなり建ち並んでいる 。


 ペンション経営というのもこの頃はロマンのある夢だったんだが、バブル崩壊で多くは経営危機に落ちいって大変な目に合うことになるし、2010年頃には温泉付き別荘や温泉地のスキー場近くのリゾートマンションは、固定資産税の他にも、住民税、水道料金、温泉代、管理費用などで毎月2万ほどかかっているので『1円でもタダでもいいから早く手放したい』ということにもなったりするが、それでも売れなかったりもする状態だった。


 学校に集合するとみんな集まっていた。


「部長、今回もいちばん最後っすよ」


 明智さんがそう言うと朝倉さんも冗談めかして言う。


「女を待たせるなんて最低です」


「あう、ごめんごめん。

 で、今回もEBSでいろいろ買っていくか。

 あそこなら食材もめちゃくちゃ安いし、クーラーボックスに入れれば傷まないだろうし」


「ええ、そうですわね。

 河口湖周辺のホームセンターやスーパーがあるところでも買えますけど、できれば安く済ましたいですわ」


 そういえば、とふと気になって俺は聞いてみた。


 お金持ちのお嬢様と言えば別荘の一つや二つくらい持っていそうな気がするんだよな。


「そう言えば会長の家で別荘とか持ってないの?」


「いえ、別荘など持っていても殆ど使わないのにいろいろ維持費がかかるので馬鹿らしいですわ。

 それにホテルに泊まったほうがずっと快適ですもの」


「ああ、そうだな。

 まったくもっておっしゃる通りで」


 うーん、こういう場合はお金持ちのお嬢様が持ってる別荘に行って、おおーすげー広いとか驚くことが多い気がするんだが、さすがの会長や理事長には無駄遣いという概念はなかった。


 今回も水着、着替えなど旅行に必要そうな荷物はリュックに詰め込んで、キャンプ用のテントなども含めると結構でかい荷物になっているが、花火とかは河口湖周辺で買っていけばいいだろう。


「さてEBSについたぞ、食材調達のためにみんな降りろよ」


 先生がそう言い、それに従って皆が車から降りた。


「取り合えずは今日の昼と夜の分ぐらいで良いかな?」


 俺がそう言うと会長が頷いた。


「ええ、クーラーボックスがあっても、明日以降の分の食材が傷むのが怖いですし、明日の分はまた明日、河口湖周辺にでも買いに行ったほうが良いでしょう」


 で、EBSは結構品揃えも豊富で卸価格だからめちゃ安い。


 牛肉とかは半額シール無しでこの値段?! とか思ってしまうくらい安い。


 しかも卸だからか種類も豊富だしビニールパックにはいっている物もあるから助かる。


「大体のものならここで揃いそうね」


「BBQに必要なものはキャンプ場である程度一式借りたり買えたりできそうですわね。

 ただ食材や調味料、お皿やコップにフォークなどのカトラリーはこちらで用意しないとだめなようです」


「まあ、そうだよな。

 学校の行事とかだと専門の業者があるんだろうけど」


「でも自分たちで食べるものは、自分たちの好みで選んだほうがいいっすよ」


 明智さんがそう言うと最上さんがうなずく。


「好きなものが食べられるとは限らなそうだしねー」


 そして朝倉さんがひょいとアルミホイルに手を伸ばしていった。


「アルミホイルも買っておいたほうがいいです。

 いろいろホイル焼きにできると便利です。

 ラップもあればいろいろ便利です」


「たしかに」


 牛肉・豚肉・鶏肉の主要な部位のステーキや切り身にソーセージ、ベーコン、ハンバーグなどの肉に加えて、たまねぎ、長ネギ、人参、かぼちゃ、じゃがいも、ピーマン、トウモロコシといったバーベキューではおなじみの野菜に加えてプチトマト、キャベツ、ナス、アスパラ、オクラ、もやし、しいたけ、しめじなどの野菜やキノコ、鮭にホタテ、はまぐり、エビ、イカなどの魚介類に締めの焼きそばにマシュマロ、チョコレート、クラッカー、リンゴ、サツマイモ、カマンベールチーズなども含めた食材や飲み物、塩・コショウ、焼肉のタレ、レモン汁、塩ダレ、わさび、ポン酢、醤油、オリーブオイル、カレーのルウや米なども買って、手持ち花火などをカートに載せた買い物かごへ入れていきレジで精算して、必要なものはクーラーボックスへ入れてマイクロバスへ積み込む。


 その他の薪や炭に着火材なんかは向こうで買うことになるだろうし、バーベキューグリルやトングや鉄くし、飯盒などは借りないといけないな。


「なんでマシュマロを買ったんです?」


 朝倉さんがそう聞いてきたので俺は答えた。


「ああ、焼きマシュマロはうまいらしいから」


 そうすると明智さんが感心したように言った。


「へえ、そうなんっすか。

 さすが部長! 変なことには詳しいっす」


「なんか変なことしか詳しくないような言いがかりはやめてほしいな」


「でも本当に変なことは知ってるのに流行とかは疎いよね」


 千葉さんにそう言われるとぐうの音も出ない。


 高速道路に乗れば、盆も過ぎているからか結構道路はすいている。


「高速道路ってなんかいつも渋滞しているイメージだけど案外とすいているんだな」


「でなければバスで行こうと言わんさ」


「それは、そうですよね」


「じゃあ、現地につくまでトランプでもしましょう」


「じゃあこっちはUNOにするっす」


 みんなでわいわいトランプやUNOに興じていたら中央自動車道をおりたらしい。


「さて河口湖駅前のスーパーとホームセンターが隣接している場所に着いたから必要なものは買っておけよ」


「そうですね、買っていきましょう」


 EBSでは買えなかったものをここで補充し、キャンプの準備は万端。


「やっぱこういうのも楽しいな」


 で、キャンプ場に到着したら昼飯の用意のため、俺は薪などを買って運び、鍋や飯盒などを借り、早速作ったのはカレーライスだ。


 俺は薪に火をつけたりなどをし、女性陣が野菜を切ったり、米をといだりしてる。


 浅井さん・芦名さん・佐竹さん達も料理は自分たちで作っていたらしいので包丁を扱ったりするのは得意なようで良かった。


 料理もやったことがないと言われると流石に楽しめないだろうしな。


「飯盒でご飯を炊くのもこういうキャンプの楽しみだよな」


 斉藤さんが苦笑しながら言う。


「失敗すると目も当てられないけどね」


 まあ結局ご飯は結構焦げたが、まあこれはこれで美味しかった。


「こういうのは自分たちで作ったって感じがしていいっすよね」


 浅井さんは笑顔で食べているし朝倉さんも頷いている。


「たしかにそうです」


「お、美味しいです」


 浅井さんたちも満足そうだし会長もそんなに不満はなさそうだ。


「そう悪くはありませんわね」


 やっぱりキャンプと言ったら自分たちで作るカレーだよな。


 夕方のバーベキューに向けていろいろ下ごしらえをしたら、西湖で色々遊ぶぞ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ