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白の塔の魔術師   作者: ちゃい
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魔王様

 魔王様視点です

 子供の頃、両親のいなかった私の所へ神が現れた。ユーリという人の形をしていて、ありえないほど光っていた。

 

 ユーリは何も持たない私に、友や知恵やあらゆるものを与えて、いなくなった。


 ちょうどその頃、セルキアで内乱が起こったのだ。セルキアの動きは少し前からおかしかったが、いよいよ戦闘が始まるというので、セルキアの神殿内部にいた私の両親が帰国することになった。


 セルキアの神殿は混乱していて、外国人で帰る所のある人は、ほとんど避難のため帰国することになり、セルキア人だけが残って、この内乱を鎮める役目を負わされた。

 

 魔の国では、神殿関係者が大勢帰国することになった。それで、ドラゴンという特殊な所から派遣されて来た、特別なユーリを他人に見せる事ができないので、お別れすると説明を受けた。


 私には両親が来るのだから、ユーリといつまでも一緒にいられないとわかっていたが、悲しくて泣いてしまった。


 「しばらくは会えないけど、友情は変わらないよ。しっかりした大人になるように勉強してね」

とユーリに言われて、それっきり別れた。


 ジルベスタには、魔の国に来れないだけで、仕事は継続してくれる約束をしていったそうだ。

 その代わり、ユーリがドラゴンを通して干渉した事実を隠すように、約束させられたという。


 それでも私は、いつまでもユーリと一緒にいたかった。ユーリには大好きだと何度も伝えたけれど、ユーリにとって私は仕事の一部でしかなかった。


 毎日夕食を一緒に食べて、見たこともないお菓子を持って来てくれた、あの楽しい日々は何だったのだろう、今から思えば奇跡のような幸せだった。


 私の両親が戻り、ユーリはいなくなった。私は魔族の子供のように家族を得て、そのまま成長した。


 後に、ユーリがいたというその記憶だけを手ががりに、ユーリを探そうとジルベスタを問い詰めてみたが、全くわからなかった。

 ドラゴンと一緒にやって来て、魔の国を救って、去って行ったと言う。

 

 その時は、どうしてもユーリに会いたかったが、まず普通にドラゴンには会えない。一度ユーリの家に行った事があり、悪いエルフがいたが、エルフはどこにいるのだろう?ユーリ自体、神話のようだ。


 N国人らしいが、N国にユーリという名を何度問い合わせても、全く取りあってもらえない。どうしても、何一つ手がかりがないのだ。本当にユーリという人が存在したのだろうか?今の私には神だったとしか言えない、あらゆる記憶はまるで神話のようなのだから。


 

 

  

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