第22話【会議】
オシッコから帰って来たナルドはテントに入るなり、モスに聞いた。
「船長、どーします?まさかサルバドールが裏切るとは思わなかったですね」
「そのことだが、まだ、サルバドールの仕業だと決め付けるのは早い様には思っている」
「はあ、しかし、先程、我々に倉庫へ来いと言ったのは確かにサルバドールの声でしたよ」
「うむ。それは分かっている。分かっているが、先程、我々がカメラを見た時、モニターのスイッチは切られ、画面には砂嵐が映し出されていたな」「はい。それがどうかされましたか?」「我々が話している間に通信の向こう側でサルバドールがマクドに危害を加え、気絶させたり、眠らせたにせよ、では、何故、撮影カメラのスイッチを切る必要があった?今更、我々に顔を隠してなんの意味があるというのだ?」「……確かに……という事は!?サルバドールは誰かに脅され、我々を呼び出したということも……」
「その可能性は十分にあるな」
「だったら、何か証拠が残っているのでは?」
「そうだ。だから今調べて貰っている」
「調べて貰っている?」
モスとナルドのやり取りを聞き、待ってましたと言わんばかりの顔付きでリアがモスに告げた。
「船長!やはり、先程の通信記録からサルバドール以外に別の猿の声が検出されました。内容までは確認出来ませんでしたが、声を確認出来たのは全部で5匹でした」
「5匹、、、か。どうにかならん数ではないな」
「船長、いつの間にそんな分析を?」
「オマエがオシッコタイムに行っている時だ。その時に頼んでおいた。時代遅れも良いとこだな。それからもう1つ。ロッテ!そっちはどうだ?」
「コッチも完璧っす!倉庫の図面は完璧に分かりました。この惑星の物件サーバーはけっこーショボかったのでハッキングするのは楽勝でした!図面は完全にコピー出来たっす!うーーーっす!」
「船長、何か作戦があるのですか?」
「勿論あるが、まずは、それを説明する前に奴等と交渉しなければならない事がある」
「交渉?」「ああ、全てはその交渉次第だ」
その時、トランシスレーダーの着信音が流れた。
「丁度、向こうから掛かって来たみたいだな。私の読みが正しければ、ここからはサルバドール以外の猿と話す事になるだろう」
そう言うとモスはトランシスレーダーの通話ボタンを押した。
「もしもし」『もしもし』
「ん?その声は、キミはサルバドール君ではないね?」
『ああ。サルバドールは今休んでいる。ここからは私が話す』
それを聞いて、モスとナルドは顔を見合わせた。それと同時にモスの口元が一瞬だけニヤケタのをロッテは何気に確認していた。




