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第1章の2 神国概要「神の概念について」

 2013年5月14日。後半部分の文章を追加しました。

 設定練るのも楽しいですが、第4部の本文も早く書きたいです。

 「神国」シリーズは神々の物語である。物語の主人公は当然ながら神々である。

 物語世界の「神」とは幾つかの意味がある。

 物語世界の神々とは、基本的には人間と同様の知的生物である。

 能力や肉体の構造、精神構造等は勿論、人間と比べて様々に異なっている。

 「神国」シリーズの「神」とは、生物学的な種としての意味と、社会生活上の戸籍の様な意味の二つの意味を持っている。


 生物学的な意味の「神」とは、「人間」達とは異種の知的生物である。

 外見上は人間と全く変わりの無い神も居るが、それは同形進化とか収斂進化とでも言う様なもので、遺伝子的には全く異なった存在である。

 また、神々同士の間でも、その姿形や種族等には多くの違いがある。

 神々もまたお互いに能力や肉体、精神の構造は様々に異なっている。

 だが、その遺伝子構造については全く同じである。

 これは、同じ遺伝子でもその使われ発現する箇所が違った為に起こった現象である。


 遺伝子の中には全く使われていない箇所がある。遺伝情報の内、どの箇所を発現させるかによって作られる物質等は異なってしまう。「神国」の超古代のヌマンティアの神々は「遺伝子開拓」と言って遺伝子の使われていない箇所からも自分達に有益な物質を作り出すように遺伝子操作を行なう技術を持っていた。


 神々の遺伝子といってもその主体は人間達の様なDNAではない。

 「その種や個体の構造を決定する設計図」という程度の意味であり、主体となるものは物質である事もあり、光や電子の波動の様な物であったり、精神エネルギーであったりもする。



 もう一つの社会生活上の意味としての「神」とは、「神格」と言われる事もある。

 「毒の神」「隠密神」「水の神」「宝石の神」等の、個神名の前に冠される称号がある。

 これは、神々や人間達の間で、その神がどの様な存在として認められているのかを表すものである。

 「毒の神チェーザレ」の、チェーザレは世界でたった一神しかいない個神の名前を表しているが、「毒の神」の神格を持つ者は他にも存在している。

 ただ、神格の中には茶道や華道の何代目誰々という様に一神だけしかその称号を名乗る事が出来ない

ものもある。

 また、「歳星武神」「螢星武神」と言う様に、神格の中に更に固有の称号を持つ者も居る。


 神格の名称独占と言う意味では、その神自身の能力や種族、素質が必ずしも神格の内容に反映されていない場合もある。

 例えば「農耕神」の誰々が必ずしも農業に秀でていない場合もありうるのである。


 「神国」の日常生活上では、こうした概念が漠然と混同されて使用されている。

 「幻神」「水神」「風神」等は種族名でもあり、社会生活上の神格でもある。



 「神国」の世界では、二種類の異なった、神々と人間達と言う知的生物が同じ地上世界に共存しているが、共存に至るまでには様々な衝突や摩擦等の歴史があったと思われる。

 神々には様々な能力(いわゆるテレパシーとか念力、気象操作や現象操作、他の世界では魔法や魔術と呼ばれるもの等々)があるが、人間にはそうした能力は殆ど無い。

 そうした能力差によって、神々が世界の支配者であり人間がそれに支配されるという関係性は古い時代から確立していたものである。

 この為に「神国」世界では、神々が築いた国家はあっても人間の築いた国家は歴史上殆ど存在していない。

 尤も、独り成りの神々に対する他の神々や人間からの差別の様に、必ずしも神々と人間の間の関係は固定しているものではない。


 しかし、神国神殿本部の権威が確立され、一定水準の文化や技術を確立して後は、神々と人間達との関係は支配する、支配されるという図式から、寛容と共存の精神に基づいたものへと移行している。

 神々も人間も、そうした精神構造へと進化する事によって異なる二種の知的生物の共存関係が完成したのである。


 神々と人間達の物語の舞台として出てくる場所は、海や宇宙を含む地上世界。冥界、虚空の闇と言った

異次元空間、の二つである。

 これらの場所全てに存在しているのは言うまでも無く物語の主人公である神々である。

 地上世界に住んでいる神々の多くは人間に近い形をしている。

 一つの頭に二つの手、二つの足、胴体、といったいわゆるヒューマノイドとか人間型と言われる形である。

 ただ、こうした神々も細部については、目が三つあるとか指が三本だったり六本だったりとか、翼がある、角がある・・・等々、様々な違いがある。

 或いは、基本的な体型が人間型というだけで、外見の特徴として大部分が動物であったり植物であったりする場合も珍しくは無い。


 神々の住居については、多くの神々は神国神殿本部(本殿とも呼ばれる超高層建築の巨大な建物である)に住んでいるが、都市や村落、山や海等に建てられた神殿に住む者や、探偵神・忍麻の様に人間の住む街に下宿している者も居る。


 地上の内の海の領域については、海洋神・カンを中心に海洋の神々や精霊達がまとめられている。海に面した地域や島等では、鰥はその土地の人間達からの信仰も受けている。


 死者の国・冥界については冥界主神ヴァンザキロルが統治している。

 死者の魂は冥界へと逝き、冥王ヴァンザキロルの管理に委ねられるとされている。

 人間だけでなく、寿命の尽きた大部分の神々の魂もまた冥界へと逝くとされている。

 冥界への次元の穴は地上世界に幾つか存在しており、それをくぐると生身の命ある体のまま冥界へと移動が出来るが、通常は厳重に封印され管理されている。


 また、冥界へと至らない魂、いわゆる幽霊の様な存在を支配する神として死者の神・天紅=クレアが居る。

 他にも、冥界の近くの地上世界との境界には呪術神・闇呪神女の様な闇や暗黒に属する神々が住んでいる。



地上世界や冥界から遥かに離れた異次元の世界として「虚空の闇」がある。

 地上世界の上下感覚を基にすれば、虚空は地下深くという風に地上の神々や人間の五感では捉えられる。

 神々や人間等の怨念や憎悪等の様な負の精神エネルギーは、排出された後に寄り集まり、やがて一つの流れになって虚空の中へと流れ込んでいく。

 それらのエネルギーは虚空の果てへと流れ込む内に、やがて浄化され拡散していく。

 この様なエネルギーの流れや秩序を司る神として虚空神・フィアンがいる。

 彼女はまた、虚空の闇の途中の階層で発生した神や魔物の監視も行なっている。

 虚空の中のエネルギーから発生し、地上にやって来たのは機械神レウ・ファーである。

 他にも、かつては地上に居た神で、現在は虚空の深淵に放逐された神として、レウ・ケファン等のヌマンティアに属していた神々が存在している。


 これらの様な冥王や海洋神等の様に、具体的な権力や支配を伴った管理を人間や他の神々、動植物、天体や空間そのものに行なっている神々も存在している。



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