第1章の1 神国概要「神国の世界観」
●神国概要●
「神国の世界観」
「神国」とは、物語世界上では神州大陸にある神国神殿を差している。
神国神殿には多くの神々が住んでいる。またこの地は世界の中枢であり、神々の集う中心地である。
神国の存在している地上世界は、海上に浮かぶ六つの大陸と多くの島々から成り立っている。
この地上世界は、いわゆる地球型の惑星の表面に存在している。
世界の大まかな構造としては、太陽と、地上世界の存在する惑星と、その周囲を巡る衛星=月が三つ。
太陽の周囲を巡る他の惑星については未設定である。太陽系外の世界についても同様である。
地上世界の他には、死者の魂の逝く冥界、虚空、と言った異次元の世界が存在している。
物語の主な舞台となるのは地上世界である。
地上世界では神々と人間達という二つの異なった知的生命体が共存している。
また、文化や生活様式等については地域毎に大きく異なっている。
高層建築物が立ち並び、電車や地下鉄等の交通機関があり、電気ガス水道等の設備が整っている大都市がある一方で、全くそうしたものが無い辺境の村や集落も存在している。
しかし神々や人間達の考え方としては、どの地域が進んでいるとか遅れている、或いは優れているとか劣っていると言う様な判断は殆どしていない。
あくまで違う、異なっている、という認識のみで、違うという事実を出来るだけありのままに受け入れ、優劣の判断を下さない事が互いに良い状態で共存出来るのだというこの世界の住人達の得た智慧なのである。
神々や人間達といったこの世界の住人達は、決して小さくは無いこの地上世界を緩やかな結び付きを持った一つの大きな国の様な物として捉えている。
これは、神々が地上世界の支配者として君臨していた時代が長く、勢力争いや縄張りを巡っての小競り合いや戦争を主導したのも神々だけであり、明確な結び付きを持った国家という物が殆ど出現しなかった事にもよる。
また、神々自身の自分達への認識についても、お互いに外見も能力も大きく異なる者同士であっても、「神」という一つの同じ種族に属しているのだという意識があり、こうした考え方もまた、一種の世界国家的な考え方を神々や人間達が持つ事に影響を与えている。