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Combat・ with・The・unknown  作者: 唯ノ蒼月
第9章 枯れ果てた聖樹

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第74話 聖樹の麓、第1市街

第2市街で眠りに就いた翌朝。

俺達は準備を整え第1市街へと続く橋を目指して進む。

第2市街の入り口で見張りをしていたお姉さん達も浜辺の基地から増員が来たから合流済み。


橋の場所は昨日の時点で把握済みだし、第2市街も既に奪還済みだからただ行くだけ。


聖樹を正面に見て左に向かうから何も知らないと聖樹に一直線で向かってただろうね。

石造りの階段を登り橋に到着。

これから向かう第1市街とここ第2市街を結ぶ橋であり下には小さな川が流れている。


「居るね」


その橋の真ん中付近に遠目からでも複数のアンコニュが居ることが分かる。


「俺とジェームズでライフルを使って誘い込みつつ弱らせて、近付いて来たのをソフィー達に倒してもらおうかな」


「任せて、エル兄様」


ヴィクトリアは両手でメイスを抱えて自信満々に頷いた。

今の所作は可愛いのにこれで戦闘になるとカッコいいんだよね。


「本当は爆弾とか使って一気に倒したい所だけど橋だからね……」


「爆発で壊れる……下手をすると崩壊の危険性がありますからね、使わない方が良いでしょう」


セシリアの言う通り。

少し壊れるだけならまだ良いとしても崩壊して川に落ちたり渡れなくなったりするのは避けたいからね。


まぁ結晶苗木があるから魔法は使えるし、仮に橋が落ちても面倒ではあるけど魔法で浮遊して進む事は可能な筈。

但し浮遊対策の魔法が無いことが前提だけど。

街の中だから無いとは思うけど万が一があるし、それでフィーユ達を危険な目に合わせたくない無い。

そういう事で俺はライフルを構える。

ジェームズも構え、そしてほぼ同時に放たれる轟音と弾丸。

聞こえた轟音に反応し此方を向いたアンコニュの2体の膝に着弾。

直ぐに排莢し次弾を装填し構える。

膝を撃たれ移動速度の落ちた2体を追い抜いてくるアンコニュに狙いを付けて発砲。

それを繰り返す。


「エル、ジェームズ、下がって下さい」


「「了解」」


「ソフィー達、前へ」


アンコニュの接近に伴い、出されたカトリーナの指示に従い下がる俺とジェームズと入れ替わる様に前へ出たソフィー達。


「「はぁぁぁぁぁ!!!」」


ソフィーとヴィクトリアが迫るアンコニュに対して同時に膝へメイスを振り抜きアンコニュはその場に転倒。

流石、息ぴったりだ。

ステラとサリーネも慣れてきて外殻の隙間を狙って直ぐに倒してる。


「さて、こうなると手が出しづらい。と言うかかえって邪魔になるし後ろでじっとしてようか」


「その方が良さそうだな」


アンコニュと行われる接近戦、下手に撃つとステラ達にも当たりかねないので此処は手を出さずに後方に下がり前衛に任せよう。

数も滅茶苦茶多いって訳ではないからステラ達だけでも問題は無いはずだ。


俺達は後方に少し下がりステラ達を見守る。

傍にはセシリアやキューちゃん、リュミエール隊のお姉さんが数人居るから此方にアンコニュが流れてきても問題なく処理される。

俺達の更に後方にはシャルルや母さん達など非戦闘員も居る、母さん達に安心して貰うためにもアンコニュを後ろに通してはならない。


そうやってアンコニュを倒しながらゆっくりと進み第1市街へと入った。


第1市街に入った俺達は第2市街に入った時のように橋の入り口に木柵などで簡易的な防御陣地を構築した。

構築した陣地に非戦闘員である母さん達とその護衛、弾薬箱等を置いていき、身軽となって第1市街の奪還を始める。


やり方は第2市街の時と同じ様にゆっくりと聖樹と第1市街とを結ぶ橋へ向かって行う。


ステラ「第2市街の時より数が多いかしら……?」


「俺もそんな気はする」


増えていると言っても大量に増えている訳ではなく微量、だから気の所為なのかもしれない。

アンコニュを倒した数なんて数えてないから増えているかどうかなんて事も分からないけど。


道を歩くアンコニュに対しライフルの引き金を引き弾丸を放つ。

撃たれその場に膝を付いたアンコニュ、更に建物の影から音を聞きつけアンコニュが現れる。

その現れた奴にも狙いを付けて引き金を引く。


撃つ、排莢、装填を弾が無くなるまで繰り返す。

最後の一発を撃ち即座に排莢する、それと同時に弾薬の詰められた小箱が目の前に差し出された。


「はいエル兄さん」


「ありがとうテレサ」


俺の弾薬数を把握していたのだろう、無くなるとすぐに弾薬を手渡してくれた。

弾薬を受け取り直ぐに込め、ボルトを動かし装填して狙いを定めて放つ。


「OK !エルは下がってて!」


「分かった!」


弾を撃ち切ったタイミングでサリーネが肩を叩きつつ前へ出ながらそう言ったので俺はそれに従いテレサと共に後方に下がる。

動きの鈍ったアンコニュの相手はサリーネ達に任せ、俺とクーデリア達は周囲の警戒に当たる。


「エル!右から新手です!」


後方で指揮を執るカトリーナから新手が現れたと知らせが入る。

俺は即座に迎え撃つため動き出す。


「分かった!クーデリアとテレサ、セシリアは付いてきて!ジェームズとソフィー、ヴィクトリアは此処で待機し更に新手が現れたら迎え撃て!」


「「「了解!」」」


クーデリア達を連れて右側へと向かう。

正面にて戦うサリーネ達の側面を突く形で進むアンコニュを確認し即座にライフルを構え発砲。


音に気付いた何体かは此方に向かって来るが残りは以前変わらずゆっくりとした動作でサリーネ達の方へ向かう。


「セシリアとクーデリアは近付いて来る奴の足止めまたは始末を、テレサは引き続き弾薬の補給お願い」


「「「分かりました」」」


「グルァ」ボッ


そう言うや否やキューちゃんが此方に近付いて来るアンコニュに火球を放った。

火球に当たり1体が倒れ伏し、その付近に居た数体が爆風に巻き込まれ吹き飛ばされた。


「キュー」


「ありがとう、セシリアとクーデリアは周囲の警戒で、近付いて来るのはキューちゃんが火球で蹴散らすってさ」


「本当に何故キューちゃんの言葉が分かるのは不思議ですね……」


セシリアはそう言うけど普通に分かるけどな……。

俺からするとなんで皆が分からないのかが不思議。


そうしてなんとかサリーネ達への増援を防ぎ、サリーネ達の方もアンコニュを無事に倒し終えた。


「お疲れ、サリーネ」


「エルもお疲れ〜ギューして」


「は〜い」


「えへへ……♡」


頑張ったサリーネの要求に応えその身体を優しく抱きしめればサリーネも俺の背中に手を回して抱きしめてきた。

サリーネの大きく柔らかい胸が当たる。


「すぅ……ありがとう!」


満足したようでサリーネは離れた。

最後に匂いを嗅いだのは……まぁ良いか。


サリーネの抱擁が終わり落ち着いた所でよーく第1市街を見回して見ると聖樹の方へと続く城壁が見えた。


「あれが聖樹へと登るための通路かな?」


「恐らくそうでしょうね、第2市街で見た地図と同じくずっと聖樹の方へと向かっていますし」


俺の言葉にセシリアも頷いた。

なら奪還後あの城壁を目指せば良いってことだね。


ちなみに第1市街は川に挟まれているようで陸からの入口は第2市街からしか無いっぽい。


小休憩を挟んだ後、奪還を再開。


建物内も慎重に確認して奪還を進めていく。


中には上の階から床を突き抜けての奇襲を仕掛けてくるアンコニュや床が傷んでいて踏んだ瞬間に抜けたりなどハプニングは合ったけど無事に第1市街の奪還に成功した。


時間的に夜になるし、物資も欲しいから浜辺の基地に連絡を入れ物資の補給、可能なら人員も送って貰う事にした。


と言うことで今夜は第1市街で寝泊まりするから第2市街の時と同じ様に適当な建物を使って休みます。勿論この建物の入り口の外にも防壁と屋根を設けて数人で見張りをしてもらいその間に他の人は眠ります。


ちなみに俺はキューちゃんにセシリアとステラ、フィーユにセレーネさんと一緒に見張りに付きました。


妹達は母さんと一緒にゆっくりと眠っています。


見張りの時間はざっと1時間くらいでしょうか、そのくらい経った後に次の見張りであるクーデリア、テレサ、エミリー、サリーネと交代し私達は眠ります。


今夜は私とセレーネさんが同じ布団のようです、セシリアと一緒の日が多いですがセシリア以外にもこうしてセレーネさん、他にもステラやサリーネ達とも眠る事があります。


「お休みなさい、エル」


「お休みなさい、セレーネさん」


互いにお休みの挨拶をした後、私はセレーネさんに抱きしめられその大きな胸に顔を埋めて眠る事になりました。



夜が明け、補給物資と人員が昼に到着したのでそのまま聖樹へと向かう。

第1市街から聖樹への石橋を渡る。

幸い此処にアンコニュは居らず、そのまま聖樹の下まで到着、聖樹に沿って登れる白い石階段があるので登る。


そして俺達は聖樹に作られた街、その下層へと辿り着いた。

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