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Combat・ with・The・unknown  作者: 唯ノ蒼月
第7章タイトル 東部戦線

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第65話 海遊び

フィーニス帝国の離島における最終決戦にて神血教会の主力を潰したことで大陸内での人類同士の戦争は終戦を迎えた。


また神血教会の主力が打倒されたことでイコル聖王国に居た神血派はフィーニスの神血派と共に他大陸へと逃げていった。


神血教会が他大陸へと逃げた事でフィーニス帝国とその軍隊は事実上解体となり、シャルルさんとカトリーナを頂点に新たな国と軍が組織された。


と言っても国の名前は帝国が消えただけでフィーニスのまま、軍も降伏した元フィーニス帝国軍人を採用している。

勿論神血教会の様な危険思想を持っている者がいないか念入りに調べて採用している。


さて、終戦を迎え俺達は皆でゲネシスの海に遊びに来た。


大陸内での戦争が終結したもののまだ大陸西部ではアンコニュの脅威があるが、ここまで働き詰めだった事もあり少しだけ休暇を取ることになり、丁度良いし皆で約束していた海へと遊びに来た次第だ。


「キャー!」


「やったわね〜!」


透き通る綺麗な海で、照りつく夏の日差しに晒されながらも水着に身を包んだリュミエール隊のお姉さん達が水を掛け合ってはしゃいでいる。

皆すごく綺麗な上に布面積の少ない水着着てるから目のやり場に困る。


海への参加者はバナール隊、プリュフォール隊、リュミエール隊の他にセシリア達エルフや、シャルルさんとカトリーナ、妹達にコレットちゃんと多くの人達が参加している。


「お疲れ様でした、エルさん」


椅子に座る俺の横にユースティアが飲み物を持ってやって来た。

ユースティアは麦わら帽子に露出を抑えた水着を着ているので良かった。


「俺なんて大したことしてないよ、ユースティア達の方こそお疲れ様」


俺はユースティアから差し出された飲み物を受け取りつつ労った。


ユースティアの所属するプリュフォール隊は様々な作戦で危険な制圧を担当してきたんだから。

いくら俺達が制空権を制圧したとしても何らかの原因で制空権を奪われたら地上にいるユースティア達が真っ先にその脅威に晒される訳だし俺達と違って素早く逃げることも叶わないのだから。


「何言ってるんですか、私達もそうですが、1番の功労者はエルさんだと思いますよ?」


「私?」


「はい、単機によるフィーニスのディヴィニティ級を用いた侵攻阻止、セシリア様への救援、ゲネシス奪還の際の大規模作戦、グレイフォートレス攻略にフィーニスとの最終決戦。まだまだありますがどれもエルさんが居たからこそです、エルさんが頑張ったから私は勿論、ステラさんやサリーネさん、セシリア様だって頑張ってこれたんです」


「う、うん」


余りの熱量に少しびっくりしてしまった。


「ですから自信を持って、胸を張って下さいね」


「ふふっ」と上品に微笑むユースティアの顔は物の数秒で突如として俺の目の前に何かが覆われた事で視界が真っ暗となり見えなくなった。

感触や感じる暖かさから恐らく人の手だと思われる。


「エルは私のです」


「取ったりしませんよ!?」


セシリアの声がすぐ後ろから聞こえたことから俺の目はセシリアの両手で塞がれているようだ。


「セシリア?エルミアちゃんと遊んでたんじゃ?」


セシリアは確か家族で遊びに来ていてローザさんとエルミアちゃんの3人で遊んでいた気がしたけど。


そんな風に言うと手が退けられ視界が戻り、それと同時にセシリアが前に移動する。


ユースティアと同じく麦わら帽子を着用しワンピースタイプの白い水着を着用したセシリアの姿が見えたがその様子は頬を膨らませ何やら不機嫌の様だ、可愛い。


「エルがいつまで経っても来ないのでどうしたのかと思って来たんです、そしたらユースティアと楽しげに話してたんです」


どうやら何時までも来ない俺を呼びに来たらユースティアと話していたのがセシリア的には気に食わなかった様です。


「ごめん、今から行くよ」


「まったく……姫様を余り待たせるものではありませんよ?」


そう言いつつ微笑んだセシリアの手を取り一緒に浜辺を歩き皆の下へと向かう。

先程まで話していたユースティアはいつの間にやら皆の下に居た。


「やっと来た〜!」


「皆待ちくたびれてるわよ?」


笑顔で近寄って来るサリーネとステラ。

この2人はセシリアとは違い黒いビキニタイプの水着を着用していた。


「え?待ってたの?」


「待ってたよ〜皆エルと遊びたいからね!」


「おっと……」


後ろからフィーユが抱き着いてきて転びそうになるがなんとか堪える。

フィーユ……お願いだから水着で密着しないで……。


「ほら行くよ〜!」


「さぁ行きますよエル」


そうして俺はフィーユとセシリアに手を引っ張られて海へと連れていかれた。


ちなみに俺はそこまで泳ぐのは上手くないと伝えたらセシリアやフィーユ達が代わる代わる泳ぎを教えてくれた。

溺れない様に優しく手を掴んで、わざわざ安心させる為にお腹にも手を添えて。

そこまでしなくても全く泳げない訳じゃないから大丈夫だよ……?


泳ぎが終われば今度はセシリア、キューちゃん、レスティナ、アルティナ、コレットちゃん、エルミアちゃん達と一緒に砂浜で城を作る。


「「あっ」」


城の下に穴を掘っていると反対側から掘っていたエルミアちゃんの手と触れた。


「やった〜!開通しました!」


開通した事が余程嬉しかったのかエルミアちゃんは大喜び。可愛いね。

けどそろそろ開通した時に触れて、そのまま握った私の手を離してもらってもいいでしょうか?


「おーいエル」


砂の城を作り終えた俺にジェームズが話し掛けてきた。


「これやろうぜ」


そう言うジェームズの手には結構大きめのボールがある。

ジェームズは弧を描いてボールを俺に投げ渡してきた。


「ああ……やるか!」


俺はそれに応えた。


ルールは簡単。

まずは2チームに別れ、ゴールとなる場所に線を引く。

線を引いても分からなくなりそうなのでゴールの両隣に旗を立てておこう。


後はボールを保持して相手のゴールまで走り、ゴールまで走りきれればそのチームの得点だ。


審判はクランクさんとセラさん。


俺の方にはセシリアやエルミアちゃん、クーデリアにフィーユがいる。


相手にはステラやサリーネ、エミリー達がいる。


俺はセシリアにボールを投げ渡す。


セシリアのボールを奪おうとサリーネが駆け、それに気付いたセシリアがエルミアちゃんへと投げ渡す。

エルミアちゃんはゴールを目指して駆け出し、それを妨害する様にカトリーナが前に立ちはだかる。直ぐにフィーユへとボールを投げるも素早いエミリーに取られてしまった。


「エミリー!」


「はい!……あっ」


試しに名前呼んだら物の見事に俺に投げ渡してくれた。


「皆エル君が取ったわよ!」


「あれ?これ合法的にエル君に抱き着くチャンスじゃ?」


「「「「「「「……良しっ!」」」」」」」


そう言うや否やリュミエール隊のお姉さん達が一斉に此方に駆け出してきた。

いや待って欲しい、参加してない人達も混じってるんだけど。


「そうやって皆で駆け出してくると後ろが疎かに━━」


「後ろが隙だらけですよエル!」


「どうしてぇ?!」


俺は味方である筈のセシリアに背後から飛び付かれその場に倒れる。


「今よ!」


それをチャンスと見たステラがボールを奪い━━いや待って何で俺の手を掴むの!?

それからサリーネや味方である筈のフィーユやクーデリアが俺に群がってくる。


ボールは、ボールはどうした?!


そのまま皆に撫で回されたりと揉みくちゃにされた俺はセラさんに回収されてセレーネさんの膝を枕にして小休憩。

2人ともビキニタイプだから目のやり場に困る。

特にセレーネさんとかすぐ上に胸が見えるから。


すぐ近く、と言うか隣に座って手を握るセシリア、その傍にはカナリアさんとエルミアちゃんにローザさん。

レスティナやアルティナも居るね。


丁度良いや、この日傘の下に出来た日陰にキューちゃんの休息用の寝床を作るか。


ちゃんと砂が熱くないかを確認し、キューちゃんが丸まって寝れる大きさで寝床を作り始める。

エルミアちゃんやレスティナ達も手伝ってくれたから寝床は直ぐに出来た。


後はキューちゃんに確認してもらう。


「キュー」


問題ない、と鳴いたキューちゃんはそのまま寝床で横になった。

俺ももう少しだけ横になろう。


当たり前の様に差し出された膝枕はセレーネさんからセシリアに変わった。



その後も何度か皆でボール遊びを繰り返した、これが存外楽しい。


間違って審判であるクランクさんに投げ渡したら皆でクランクさん追い掛け回したり。





少し疲れた俺は皆が浜辺で楽しそうに遊ぶのを見守りながら椅子に腰掛け、持ってきていたバッグからある一つの物を取り出す。


【古びた通信機】


ベオが送ってくれた手より少し長細く、薄い板状の通信機。

それは試作機の外でも話が出来るようにとベオがわざわざ送ってくれたもの。


「……」カチッ


《ザザッ……ザッ……ザ━━》


何度も通信機を付けても流れて来るのは雑音だけ、決してベオが応えてくれることは無い。


もうベオは居ない。

その事実を冷酷に伝えて来る。


もしベオが生きていたら、此処に居たら……。

……いやベオのあの体型だと来ないかも知れない。


『何故暑い中わざわざ外で遊ぶのだ』


言うかな、言わないかな。


そんなたらればを、ずっと考えてしまう。


「エル……」


「セシリア?」


皆から離れて俺の傍に来ていたセシリアはそっと抱きしめてきた。


「傍に、居ますから」


「うん……大丈夫……俺にはセシリアが、皆が居るから……」


心配させない様に俺もセシリアを抱きしめ返した。


こうして海での遊びを終えて俺達は基地へと帰還した。

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