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Combat・ with・The・unknown  作者: 唯ノ蒼月
第3章 拡大する戦線

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第32話 獣人の国偵察任務

ゲネシス南西基地の会議室。

そこで俺、セシリア、キューちゃん、そしてクーデリア達バナール隊の全員が集まっていた。


演台にはクランクさんが立っている。

これから行われる任務の説明が行われるのだ。


「上層部よりバナール隊の獣人の国への偵察任務が発せられた。」


俺はクランクさんの話を聞きながら手元に配られた資料を見る。


獣人の国、その要の地への偵察。

参加する者は俺を含めたバナール隊のみ。

つまりフィーユ達リュミエール隊や他の魔法使い達も居ない状況下での偵察任務となる。

しかも要の地と言うことはかなり奥地まで進軍しなければいけないわけだ。

かなり危険な任務だ、正直に言うと行きたくないしクーデリア達も行かせたくはない。


しかも今回セシリアも頑なに留守番を拒否。試作2型に一緒に乗るという話だ。


また何故偵察するかと言うとアンコニュの戦力が手薄ならば一度進軍を停止し防御に徹しその間に主力部隊で奪われた離島の奪還を行いたいんだとか。



「任務開始日は明日の朝だ、それまで十分に休め」


「「「「「「了解」」」」」」


今日はまだ朝である、つまり丸一日休む事になるね。

休むのも良いけど取り敢えず試作2型の点検しよ。


「エルはこれからどうしますか?」


「俺はちょっと試作機の点検してくるよ」


「なら私達もそうしましょうか」


そう言ってクーデリアがジェームズ達に言えば皆が頷き付いてくる事となった。

ちなみにセシリアは元から付いて来る気だったしキューちゃんに至っては頭の上に居るから言わずもがな。


格納庫へと向かいそれぞれ自分の機体に向かうかと思ったら何故か俺の下に集まる。


「どしたの?」


「いえ、折角ですしエルに色々とアドバイスとか頂こうかと」


そうクーデリアが言った。

ジェームズもソフィーもヴィクトリアもテレサも皆そのつもりのようだ。


「アドバイスなぁ……アドバイス出来るようなものが無いんだけど……」


クーデリア達はもう皆一人前だからね、俺が教えられるような事はもう無いと思うんだけど。


取り敢えず自分の試作機を終わらせてから皆のを見て回ろう。


試作機の原動機を始動させ各機器に問題が無いかを確認。原動機の音にも異常は無い。

次に装備品の確認。


今回は対空中戦を想定し誘導ミサイルを装備しよう。これなら最低でも黒い双翼を4体は倒せるだろうから。

後は魔力貯蔵タンク、これは外せないね。


次にクーデリア達。

クーデリアから順に各機器等に異常が無いかを確認し装備について互いに意見を出し合う。


結果として誘導ミサイルをクーデリアとジェームズが装備し、対多数戦も想定してソフィー、ヴィクトリア、テレサに誘導式魔力爆裂弾を装備させた。


無論全機魔力貯蔵タンクは装備させた。


そして有事に備えて短銃や短剣、数日分の食料や薬等を乗せて準備を終える。


願わくは誰一人として落とされない事だ……。



準備を終えた後は皆で自由時間を過ごす事になったんだけれど……。


「いつ見ても可愛い部屋だよね」


「エル兄様の部屋というよりセシリア様の部屋って感じ」


「ベットからはエル兄さんの匂いがします!」


「「本当だ!!!」」


「……大変だなエル……」


何故か皆で俺の部屋に遊びにきた。

そしてソフィー、ヴィクトリア、テレサの3人が俺のベットに寝転がってる。


ジェームズはそれを見て苦笑いしてるよ。

ちなみに俺はソファーに座るセシリアの膝の上に座らされ後ろから抱き着かれてる。

そしてその隣にクーデリアが座ってる。


さて、明日は俺を先頭に1、2、3機と三角形の編成を形成して飛ぶことにしている。

俺が前に出て索敵をしながら進むと言う形だ。


「あー……どうしよう」


「どうかしましたかエル?」


ふと思い付いた事、しかし勝手には出来ないので悩んだ所声に出てしまった様で後ろからセシリアが聞いてくる。

聞いてくるのは良いんだけど吐息が耳に当たってくすぐったいです。


「いやさ、明日の早朝に出てアンコニュの反応を見るのもありかなって」


「……?どういう事ですか?」


「早朝の暗い時間帯に飛行してアンコニュが気付くのかどうか、また気付いた場合は他のアンコニュに連絡をするのかしないのか」


「相手が気付くかどうかか……確かにそれで反応があればアンコニュの生態が少し分かるかも知れないな」


顎に手を当てたジェームズ。


俺達が敵を見つけた場合は通信機等を通じて仲間に知らせる。果たしてそういった事をアンコニュが行うのかどうかが分かるのではないかと思ったんだ。

ちなみに早朝の暗い時間帯を選んだのは夜の闇夜に紛れて進む俺達を見つけられる程高度な監視網的なものがあるかどうかを調べる為でもある。


「一度で全てが分かる訳では無いけど、それでも仮設は立てれるだろうしその仮設に応じて対応も考えれるようになる。よりアンコニュに対して詳しくなれば対策も練れるでしょ?」


「一理ありますね」


隣で頷くクーデリア。


「それに暗闇の中でも俺達は補助システムで互いの位置はある程度分かるし」


「私はやってみても良いと思う」


「私も〜」


ヴィクトリアとソフィーは賛成のようだ。


「私も良いと思いますよ」


「俺もだ」


テレサとジェームズも賛成。


「ではクランクさんに聞いてみましょうか、クーデリア」


「分かりました」


セシリアも賛成の様でこの話をクランクさんに聞くことにした。通信機でクーデリアがクランクさんにこの事を話す。

結果は了承。


作戦開始時間を前倒しにし明日、まだ日も昇らぬ内の暗闇に乗じて獣人の国へと向かう事となった。


その為今日は早めの就寝となる。


なったのは良いんだけど何故全員この部屋で寝るのですか……?

いつも通りセシリアに抱き着かれ、その後ろからヴィクトリアが抱き着いて来たことでセシリアとヴィクトリアに挟まれてしまった。

そのヴィクトリアの後ろでクーデリアが眠る、ベットはギリギリだよ。

セシリアと一緒に寝るようになってベット大きくして良かったね?


お陰でキューちゃんが不機嫌にソファを陣取って眠っている。


ソフィーとテレサは2人で抱き合いながらもう一つのソファで眠ってる。仲睦まじいね。

夜でも寝苦しい位暑い季節だが魔導具のお陰で涼しく眠れる。


ちなみにジェームズは自室で寝てます。




翌日。

セシリアの胸の中で目を覚ます。

ヴィクトリアの両手が腹部を押さえ、セシリアの両手が包み込むように俺の後頭部に添えられている。両足もセシリアとヴィクトリアに絡まれてて動けそうにありません。


だれか……誰でも良いので助けてください……。



そして俺が解放されたのはそれから数十分経過しセシリア達が起きてからだった。


皆寝ぼけてるのか服脱ぎたしてビックリした、取り敢えず俺は部屋を出た。

可笑しいな……俺の部屋なのに……。


着替え終えた俺達は廊下を進み、ジェームズと合流して格納庫へと向かう。

俺達は自身の機体に乗り込み原動機を起動する。


〘待ち侘びましたよエル〙


「なんでいんの?!」


知らぬ間にココが試作機のシステムに反映されててビックリなんだけど!?


〘何言ってるんですか、私とマスターの仲じゃないですか〙


「いやまだ会って日が浅いんですけど」


と言うか昨日の時点で試作機に居なかったよね?どうなってんの本当に。


そんなこんなでクランクさんの指示の下皆で空へと上がり編成を組む。


Crank《全機無事に上がったな、これより方位315へ向かえ》


「バナール1了解」


そうして俺達はまだ日も昇らぬ暗い時間に目的地を目指す。


索敵はセシリアがやってくれているがその索敵を越えてくる敵が居ないとも限らない為俺も自分の目で周囲を気にしながら進む。


とは言うけど今だ日の登らない暗闇の時間帯、目での確認は確実では無いけどね。


それから数十分程で俺達は獣人の国へと入った。

地上を見ればちらほらと明かりが見える。


恐らく此処が獣人の国での最前線なのだろう。


「となると此処から先は完全に未知ということか」


Kudelia(クーデリア)《そうですね、気を付けましょう》


それから更に進むこと数分。

ちらほらと四つ羽根のアンコニュを見かけたり、反応があったりするが今回はあくまで要の地の偵察任務なので戦闘を避けて進む。


アンコニュを避けてなのでルートを変更したりしながら飛び続けようやく要の地へと到着。


james(ジェームズ)《暗くて下の様子が見えないがエル、どうする?》


「……魔力残量に余裕もある、明るくなりつつあるからこのままもう少しだけ待つか」


banalTeam(バナール隊)《了解》


そうして要の地の上空で旋回して待つ。日が昇り下の様子が確認できるようなったので下を見る。


「寂れた街……アンコニュの姿が無いな」


恐らくゲネシスで言う所の聖都の様な場所なのだろう。大きな街は所々家が崩れていたりしていたが多くが原形を留めていた。


そして不思議な事にこの街にアンコニュの姿が見えなかった。


「少し周辺も見て回ろう」


banalTeam《了解》


そうして要の地の周辺を見て回る、地上空中どちらも少しだが姿は確認出来た。

にしても予想以上にアンコニュの姿が少ない。


「大体分かったし、燃料も少なくなってきたし戻ろっか」


Sofie(ソフィー)「はーい」


Victoria(ヴィクトリア)「分かった」


機首を反転させ来た道を戻る俺達。


行きと違い帰りは日が昇って明るくて地上が見えたお陰で防御陣地等も確認出来た。


「防御陣地に集まってるのか」


その防御陣地に多くのアンコニュが集まってるのが見て取れた。要の地よりも防御陣地の方を重要視してるのだろうか。


そんな風に地上の様子も見ながら魔法大国へと辿り着く。

道中俺達の存在に気付いたのだろう四つ羽根の集団が追ってきたが試作機と一式の最大速度には敵わずそのまま引き離して離脱した。

少量ならまだしも大軍ともなると魔力残量も不安なので相手にしない事にしたんだ。


fille《おかえりエルー!待ってたよ〜!》


そして魔法大国で待機していたフィーユ達リュミエール隊が出迎えてくれた。

どうやらクランクさんとベオから話を聞いていたらしく何時でも駆けつけられるよう魔法大国の国境で待機しててくれたらしい。


俺達はフィーユ達と合流し、そのまま一緒にゲネシスの基地へと帰還した

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