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Combat・ with・The・unknown  作者: 唯ノ蒼月
第2章 解放への幕開け

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第26話 エルツ国進出

エルツ領の偵察任務より数日。

戦勝パレードの為聖都に赴いていたセシリア達も無事に帰還した。


俺は格納庫の木箱の上でセシリアより貰った新たなマニュアルを読んでいた。


【試作人型戦闘機】

先のエルフの国奪還にて多大な被害を出した防御陣地攻略戦において、地上部隊の敵防御陣地を空中戦力無しでも突破する事を念頭に計画された物。


六試人型戦闘機計画の一環にしてその人型の原型機だそうだ。

武装はまだ開発途中だが、ロケット砲や150mm滑腔砲を装備する予定だそうだね。

またそれに伴い新たに格納庫を増設、それも人型戦闘機の為に大型の。


「空中戦力無しでの防御陣地の突破。分からんでも無いけど人型より今の一式とかの戦闘機タイプの量産のが良いと思うんだけどな」


仮に防御陣地を突破出来る性能が合ったとしても対空能力が無きゃ一方的に空からやられるだけだろうし、そうなると結局は魔法使い達も対空要員で攻略戦に参戦しなきゃいけないわけだし。

それとも今のままだと対地上もこなす魔法使い達の消耗が激しいから彼女達が空の相手に集中出来るように、地上部隊だけで防御陣地を突破する能力を得る様に上層部が気を回したと?


「それこそあり得ない」


となると防御陣地の突破は表向きで本来の目的は別にあったりして。

中々胡散臭い計画な気がしてならないね、これ。


パタリとマニュアルを閉じる、マニュアルには六試人型戦闘機計画と書かれている。


「六試という名前なのかそれとも試作機が6機あるのか……」


セシリアから俺に回されたのはあくまでデータ取得用の原型機の動かし方と機体のコンセプト、つまりどういった使い方を考えているかといった事しか書かれてないから分からん。

そりゃテストパイロットにいちいち作戦の全容を教えんか。


木箱から降りて試作機2型を見る。

両翼に装備された試作誘導ミサイル、胴体下には魔力貯蔵タンクを付けてある。

またコックピットは再び後部座席を増設した。

2人分(・・・)の食糧及び緊急用の食糧と武器等も積んだ。


今回俺はこれから始まるエルツ領の鉱山奪還作戦に参加する事になったから試作機にもそれ用の装備を搭載した。


またクーデリア達の一式には俺の試作誘導ミサイルではなく量産されたちゃんとしたミサイルが装備されている、誘導タイプはまだ試験が不十分なので無誘導だけど。


「エル〜準備出来ましたか?」


「出来てるよ〜」


返事をしつつ振り向く。

そこには何時もの緑を基調としたエルフの戦闘服とは違い俺と同じ飛行する為のフライトスーツに身を包んだセシリアの姿があった。


そう、俺はセシリアと一緒に試作機でエルツ領へと行くことになった。

無論キューちゃんはいつも通り俺の首元から顔を出している。

エルフの部隊は引き続きカナリアさんが率いる。

エルフの国の奪還作戦の時より参戦するエルフの人達の数は少ないけどね。

セシリアは王族、しかも次期女王様だから参加しなくても良いんだけど頑なに参加すると言って聞かなかったらしい。しかも何故か俺の後部座席に乗って俺の補佐をすると言って。

正直助かるけどね。


「作戦は確か一番近場のアルトゥン鉱山の奪還、それに伴い陸空でエルツ領へと進出する。だったよね」


「そうです、アルトゥン鉱山を奪還し、鉱山から鉱石を採取する。目的は言うまでもなく六試人型戦闘機計画の為でしょうね」


「あの胡散臭い計画か〜」


胡散臭いと言う俺にセシリアは苦笑いしている。


さて、ここでもう一度セシリアに本当に来るか確認する、と言うことはしない。覚悟を決めたのだからそれについて何度もしつこく言うのも本人に悪いからね。


「それじゃクーデリア達も待ってる事だし行こっか」


「ええ、そうしましょう」


試作機に一緒に乗り込む。

セシリアが座席に座ったのを確認したら原動機を起動する。


Crank《クランクよりバナール4へ、離陸を許可する》


Sofie(ソフィー)《バナール4、行きまーす!》


Crank《バナール4の離陸を確認、バナール5離陸スタンバイ……クランクよりバナール5へ、離陸を許可する》


Victoria(ヴィクトリア)《バナール5、行きます》


外では既にソフイー達が空へと飛び立っていた。


「出遅れましたね」


「あれ早くない?」


出発まで時間はまだあったと思ったけど。


Beo《戦勝パレードに行っている間飛べなかったから早く飛びたかったようだ》


「あ、そういう事」


俺が飛ぶまでの間に飛んで空で待ってるつもりだったのね。

俺が滑走路に進入すると同時にステラが上空へと飛び立った。


Crank《バナール1離陸スタンバイ……クランクよりバナール1へ、離陸を許可する》


「バナール1、了解」


滑走路から飛び立ち上空で待つクーデリア達と合流して旋回。エルツ領へと機首を向ける。


Beo《軽く状況を説明しておこう。既に連合軍によるエルツ領への進軍は始まっておりバナール隊はエルツ領にてリュミエール隊らと合流してもらう。その後バナール隊には地上の防御陣地の破壊をしてもらう。制空権はリュミエール隊らが確保するが状況に応じてバナール隊にも制空権の確保を手伝ってもらう》


今日に至るまで何度も行った偵察飛行でエルツ領の何箇所かに防御陣地がある事が分かった。

故に俺達は装備したミサイルでその防御陣地を破壊して地上部隊の突破口を開く。


今回は俺の他にクーデリア達全員がミサイルを装備している為余裕もある。


ただ簡単には制空権を取らせてくれないだろう。

作戦空域に到着後は制空権を確保するのに集中した方が良いかもしれないね。


Beo《状況に応じてだな、余裕がありそうならそのまま防御陣地の破壊をすればいい》


「そうしようか」


Kudelia(クーデリア)《了解しました》


こうして会話してる間にエルフの北東部基地、王城を越え、西部の森林地帯へと入った。


「セシリア、チョコ食べる?」


「ええ、頂きます」


チョコを3つ取り出し1つをセシリアへと渡し、自分の分を口に放り込んで最後の1個をキューちゃんへとあげる。


「むぐっ……そう言えばクーデリア達は最新の補助システムには慣れた?」


Kudelia《コックピットの前面に表記されるようになった補助システムですか?慣れましたよ〜》


Teresa(テレサ)《便利ですよねこれ、目標の位置とか分かりやすくて》


james(ジェームズ)《残弾数も前面に表記されるから一目ですぐ分かるから良いよな!》


以前エルフの国の要の地にて防御陣地を攻撃する際に用いた補助システム。今はこの補助システムは俺以外にもクーデリア達全員に付けられた。

この補助システムは皆にも好評の様だ。


Beo《楽しく雑談している所悪いがそろそろ作戦空域に到着する、気を引き締めろ》


「「《《《《《了解》》》》》」」


森林地帯を越え、平原に作られた味方の防御陣地を越える。

向こうの空に空中で戦ってる集団が見えてきた。


Crank《バナール隊、交戦を許可する》


「バナール1、交戦」


Kudelia 《バナール2、交戦》


james 《バナール3、交戦!》


Sofie 《バナール4、交戦ー!》


Victoria 《バナール5、交戦》


Teresa 《バナール6交戦っ!》


リュミエール隊と交戦中のアンコニュを皆で機銃掃射し蹴散らす。


Allied(連合) forces()《助かった!援軍は月女神エンブレムの部隊、バナール隊だ!》


fille(フィーユ)《待ってたよエル〜!》


アンコニュと戦いつつフィーユの位置を把握した。


「やっぱり数が多いですね」


「これはまずは空に集中した方が良さそうだね〜」


Emily(エミリー)《んえ?!セシリア!?なんで試作機に?!》


「後部座席でエルの補佐してるんです」


Sarine(サリーネ)《羨ましいなぁ》


エミリーとサリーネ、あとステラやカナリアさんを発見。


「地上部隊へ。防御陣地への攻撃は空の敵をある程度片付けて安全を確保した後行う。それまで防御陣地への進軍は控えて」


Allied(連合) forces()《了解した!》


「フィーユ!エミリー!空の敵を掃討するよ!」


fille《了解!リュミエール隊行くよ!》


Emily《了解!》


Lumière(リュミエール)Team()《了解!》


フィーユの号令にリュミエール隊も動き出した。

クーデリア達、リュミエール隊が協力して空のアンコニュを倒し制空権を確保していく。


「アンコニュの増援を確認、方位270です」


「了解、バナール隊方位270ヘッドオン」


俺の指示に従いクーデリア達が俺の後方に陣取り共に機首を方位270へと向けて飛ぶ。


アンコニュの姿が見えた、引き金を引いて機首を掃射しながら通り抜ける。

そのまま旋回し再び機銃掃射をして通り抜ける。


fille 《援護するよ!》


Emily 《分かってるよ!》


フィーユ達が援護に来てくれた。

このまま制空権を取れそうだね。


「セシリア、増援は?」


「反応なしです」


「よし、フィーユ!援護して!」


fille 《分かった!任せて!》


「バナール隊、これより地上の敵防御陣地を攻撃するよ」


banalTeam(バナール隊)《了解!》


fille《僕達はバナール隊の援護に移るよ!》


LumièreTeam 《了解!》


俺達はフィーユ達の援護の下、急降下して地上の防御陣地へとミサイルを発射する。

一発ずつ、計6発のミサイルは吸い込まれる様にそれぞれの目的として狙った防御陣地へと進み着弾し大爆発を起こした。


「もう一度!」


banalTeam 《了解!》


同じ要領で残りの防御陣地も潰して回る。

放たれるミサイルが次々と防御陣地に着弾て爆発する。


Allied(連合) forces()《助かった!もう大丈夫だ!》


Allied(連合) forces()《こちらも大丈夫だ!ありがとう月女神のエンブレムとバナール隊!》


連合軍の兵士から喜びの声が通信機越しに聞こえる。これで彼らは問題無く進めるはずだ。


Stella(ステラ)《ふふ、エルの部隊もすっかり有名になったわね》


Sarine 《ね〜嬉しい限りだよ》


通信機越しに聞こえる2人のその声は実に嬉しそうで本当に嬉しいんだと分かる。


「このままリュミエール隊と協力して制空権を維持、地上部隊の進軍を援護するよ」


banalTeam 《了解!》


俺達はフィーユ達と協力し地上部隊の援護を始める。

地上部隊は防御陣地を破壊した事で難なく前線を上げている。


そうして俺達は数日掛けてアルトゥン鉱山へと向かい。

更に数日掛けてその近くに奪還の為の前線基地を建設した。

前線基地の建設中は俺達はフィーユ達と共に制空権を確保する事で地上部隊が空から一方的にやられる事が無いようにしていた。

無論そこにも神の結晶苗木を植えた。


そしていよいよ、アルトゥン鉱山の奪還戦が始まる。

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