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Combat・ with・The・unknown  作者: 唯ノ蒼月
第2章 解放への幕開け

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第24話 西部国境付近

エルフの国の西部奪還作戦開始から数日。

引き続きセシリア達に連れられ西部奥地の森林地帯、エルフ領の国境付近へと足を進めていた。


「数が多いな」


「キュー」


時刻は昼時。

セシリア達によって魔法で作られた簡易陣地、その穴からキューちゃんと共に顔を覗かせ前方を見れば遠くに多くのアンコニュが居るのが確認できる。


簡易陣地は魔法で穴を掘ったり土を盛ったりして身を隠す場所を作ってあり、また前方に木のツルで進入を妨げる柵を設けてある。

所々から爆発音が聞こえることから冒険者や連合軍の兵が戦闘を行っているようだね。


ちなみに場所が息を吹き返した森の中な為、空からの援護は期待できない。代わりにフィーユやクーデリア達には絶対にアンコニュを空から近付けさせないよう伝えてある。


ちなみに今何やってるかって言うと俺とキューちゃんは見張り、セシリアがその補助でステラとサリーネが後ろで火を起こして昼ご飯作ってくれてる。


「様子はどうですか?」


「特に動きは無いね〜」


今の所アンコニュ達が此方に仕掛けてくる素振り(そぶり)は見えない。


「此方から仕掛けない限りは反撃してこないのかな?」


「そうだと良いんですけどね」


まぁそんな事は無いんだろうけどね、じゃ無かったら世界は滅びかけてないよ。


「昼ご飯出来たよ〜」


「はーい」


サリーネが教えてくれたが流石にアンコニュを無視する訳にもいかない。


「エル、あ~ん」


「あ~ん」


仕方ないから俺は後で頂こう、と思っていたんだけどセシリアがスプーンでスープを口元まで運んできてくれたので顔をセシリアの方に少し向けて口を開ける。無論この時視線はアンコニュへと向けている。


「味はどうかな?エル」


「うめぇ」


口の中に入ってきたスープ、恐らく豆と肉のスープかな?滅茶苦茶美味いなこれ。


「はいあ~ん」


「あ~ん」


その後もセシリアやサリーネ、ステラから差し出されるスープを食べながら見張りを続けた。


昼食を終え見張りをサリーネと交代し俺は簡易陣地内で休んでいた。

作りは野営地の作り方と同じで穴を掘って半地下を作った後に木々で屋根を作りその上に草木を被せ偽装したもの。今回もセシリア達任せでした。

俺が居るのはこの半地下の中。

中は暗いので今回はステラの光魔法で明かりを確保している。


「この後だけれど、アンコニュを国境外まで押し出しつつこの先にある平原に防御陣地を作ろうと思うのだけどどうかしら?」


ステラが開いた地図を見る。

俺達の居る場所が森の終わり付近でその後平原が広がってる。国境の平原までアンコニュを追い出しそこに防御陣地を作るとの事。


「俺はいいと思う」


今いる森より見晴らしの良い平原に防御陣地を作った方が良いだろうからね。

後はセシリア次第。


「私もそれで良いと思いますよ」


「なら決定ね」


地図を片付けたステラはそのまま通信機に手を伸ばした、他の部隊に今後の予定を伝えるのだろう。

俺は膝上に丸まっていたキューちゃんを優しく退けて立ち上がり自分の装備の点検を始める。

ナイフ、ライフル、残弾、全て問題なし。戦ってないから当たり前だね!

セシリア達が全部片付けちゃったから俺の出番無いんだよね。


ステラ達と考えた事はシャルルさんとカトリーナさんからも許可を得られ、その後準備を終え、他の部隊への連絡も終え、そして進軍を再開した。





「邪魔!」


「どいて!」


ステラとサリーネがアンコニュを次々と屠っていく……。

セシリアは魔法で2人の援護、俺はただ傍観しているだけ。戦わせてくれないのです……。

一応ライフルを抱えてはいるんだけど殆どの敵はステラ、サリーネの2人に倒されるし、仮にステラとサリーネを突破してもセシリアが剣で切り裂く。

ちなみにそのセシリアを超えて俺に襲い掛かると頭に乗ってるキューちゃんが火を吹きます。


「キューちゃん!」


「グルァ」ボォ〜


こんな風に。

セシリアの声に反応して俺に向かってきたアンコニュは容赦なく燃やされ灰すら残らなかった。

最初は慌てたり悲鳴の様な叫び声を上げていたセシリア達もキューちゃんという最後の鉄壁の存在に安心しきっています。


「ありがとねキュー」


「キュー♪」


お礼を言えば嬉しそうに鳴く、可愛いからチョコあげましょうね。

そんな調子でアンコニュを殲滅し森の外へと出た。


目の前に広がる緑が続く平原、しかしある一線から向こう側は草木が枯れ果てているのが遠くからでも見える。

こうしてみると国境線分かりやすっ。


Kudelia(クーデリア)《こちらバナール2、エル達の姿を確認しました》


「こっちも確認したよ」


風切音が聞こえ空を見上げればクーデリア達一式の姿を確認できた。

クーデリア達の他にも魔法使い達の姿も見える。


fille(フィーユ)《制空権を取りつつ地上部隊の援護を開始するよ》


Lumière(リュミエール)Team()《了解》


フィーユ達リュミエール隊やクーデリア達が空をのアンコニュへと攻撃を開始した。


「魔法使い達が制空権を確保するまで防御に徹しなさい」


Allied (連合)forces()《了解》


adventurer(冒険者)《了解》


ステラの言葉に連合の兵士、冒険者達から了承した。俺達も直ぐに身を隠す為の穴を掘り防御に徹する。

この開けた場所では制空権を取るまでは防御に徹した方が被害が少ないらしい。

理由は地上と空中の2つに気を取られ、また空中から攻撃されると地上部隊は基本成す術が無いので防御に徹する。

それに一箇所に集まれば空からの攻撃は防御魔法で防ぎつつ地上のアンコニュを牽制、迎撃が出来るから進軍するより被害は少ない様だ。


穴に籠もり、頭を覗かせライフルを構える。

空からの攻撃はセシリアとステラが防御魔法の結界を張ってくれているため俺とサリーネは前に集中する。


「動き出した!」


「分かってるよ!」


俺の言葉にサリーネが答えつつ右手を前へと突き出す。


俺のライフルの発砲音と共にサリーネが水の刃を放った。

ライフルの弾と水の刃は見事に命中しアンコニュが倒れる。直ぐに他のアンコニュへと狙いを付けて発砲を繰り返す。

撃ちきったので直ぐに弾薬を装填、再び狙いを付けて放つ。


「流石に数が多いなぁ!」


「きりがないね!」


それでもなんとかアンコニュを迎撃する。

じわりじわりとアンコニュが近付いてくる。


「グルァ」


頭の上のキューちゃんが火炎球を放ち着弾と共に爆発を起こした事でアンコニュが吹き飛ぶ。


「キューちゃんが居てくれて助かった……」


「あら私も居るわよ?」


「へ?」


突如オリヴィアさんの声が聞こえたかと思ったら上空から大量の氷の刃の雨が降り注ぎ着弾と共に大地事アンコニュを凍らせた。


「魔女さん来てくれたの?!」


「暇だからね〜上空の掃討の手伝いもしたわよ〜」


空から降りてきたオリヴィアさん。

彼女の言う通り空を見れば多かったアンコニュの姿は明らかに減っておりこのまま行けば物の数分で制空権は取れるだろう。

ちなみに本名を皆の前で言われたくないようなのでオリヴィアさんと呼ぶのはセレーネさんと3人で居る時か二人っきりの時のみ。


そして数分後、フィーユ達が何事もなく制空権をとった事で地上部隊が進軍を開始し、アンコニュを国境の外へと追い出す事に成功。これによってエルフの国を完全に奪還する事に成功した。


その後オリヴィアさんも加わり防御陣地の構築を進める。


セシリア達が陣地の構築を進めている間、俺は作成した半地下の中に荷物を下ろしてセシリア達の寝床を作ることにした。

と言っても持ってきた布団等を設置するだけなんだけどね。


james(ジェームズ)《お疲れだなエル!》


「ジェームズ達こそお疲れだよ」


仲の良い人達だけの通信、通常仲良しのみのグループでの通信でジェームズが話し掛けてきた。

制空権を確保したしジェームズ達は一度エルフ領北東部の基地に戻るのかな?


俺は通信を開きつつ、歩き疲れた為設置した布団の上に座る。


Victoria(ヴィクトリア)《私達はこのまま基地に帰投でいいんだよね?》


Teresa(テレサ)《流石に長時間乗るのは疲れますからね、帰って少し休みたいところです》


「ふふっ帰ってゆっくり休みなさいな……」


テレサ達の話を聞きつつ足を伸ばしたその時だった。


「ア゛ア゛ア゛ア゛?!?!」







セシリアSide


Eru《ア゛ア゛ア゛ア゛?!?!》


Sofie(ソフィー)《エルお兄ちゃん?!どうしたの!?》


Victoria《兄様!どうしたの兄様!?》


突如通信機から響いたエルの悲鳴。それを聞いた他の面々が声を掛けますがエルの反応は先程の悲鳴以降なにも来ません。

私は急いでエルの下へと駆け付けます、半地下で寝床の準備をすると言っていましたので場所は分かります。

途中ステラとサリーネと合流し3人でエルの下へ。


「「「エル!!!!!!」」」


そこには足先を押さえて悶絶しているエルの姿とそれを心配そうに眺めているキューちゃんの姿がありました。


「エルどうしたのですか!?」


「あ……あし……」


Emily(エミリー)《どうしたのさ!?》


「あ~なるほど」


エルの様子を見てサリーネが呟きました、私もなんとなく何が起こったか分かりました。隣を見ればステラも苦笑いしているので気付いたようです。


Crank 《何が起こった?》


「あ、足がつった……」


「足の裏がつったようです、命に別条はありませんのでご安心を」


通信機で聴いている皆を安心させる為直ぐに此方の状況を伝えると通信機の向こうから安堵の声が聞こえました。


「足つっちゃったんだね、」


「ま、まて、何をする気?ちょまア゛」


エルの足の指先を思いっ切り引っ張ったサリーネ。余りの痛みにエルがのたうち回ってます……。


「鬼ですか貴女は!?なにエルの指先強く引っ張ってるんですか?!」


「え?でもお母さんこうしろって教えてくれたよ?」


Beo《いやそれ思いっきりじゃなくてゆっくり優しく引っ張るんだぞ……?》


その後急ぎ駆け付けた魔女さんが回復魔法を施してエルの痛みは無くなりました。


「そう言えばエルは知っていますか?人型戦闘機の事」


「え?なにそれ知らんけど?」


Beo《なんでも新たに試作戦闘機を計画してるそうだ、それが人型戦闘機らしい》


「また変なものを……」


Crank《ちなみにだがその人型を開発する為の資材を確保する為にこのまま鉱山を多く所有する元エルツ王国と獣人の国の奪還を行うそうだ》


確か魔法大国の隣国が獣人の国で私達エルフの国の隣がエルツ王国でしたね、両国ともエルフの国の時同様アンコニュに支配されてますけど。

エルツ王国には鉱山が沢山あるそうですし奪還したいでしょうね。


Beo《まぁその前に戦勝パレードが行われるからお前達は一度帰還することになると思うがな》


そうでしたね、エルフの国を奪還出来たことから戦勝パレードが開かれるんでした。


Beo《今日はこのくらいにしてもう休め》


「はーい」


エルが返事をし通信はお開きとなりました。

私達も夕食は既に済ませてますので後は眠るだけ。見張りは合流したフィーユと魔女さんがやってくれるそうなので私達は先に眠らせて貰うことになりました。

無論皆でエルに抱き着いて眠りに就きました、私は正面から抱き着いて、ステラとサリーネは両隣、キューちゃんはエルの頭上を陣取りました。


丁度この話を書いてる時に足攣ったからエルにも足を攣ってもらいました。

慈悲は無い。

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