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雨の日

作者: 岡田公明

雨の日は 憂鬱だ

頭にズキズキと来る感覚と不愉快な予感で目を覚ます


気分が乗らないながらも二度寝はさせてくれない

ザーザーとなる音が、天井の窓を叩くからだ。


ズキズキとする感覚は、ある日とない日があるのだが

ある日は特にひどい 気だるさがセットで付いてくることもあるからだ

しかしながら、このまとわりつくような怠さは、私の気持ちをまた落ち着かせる作用もあるのかもしれない


日常の中で、常に焦燥感と周りからの疎外感が常に私の中に生まれている

しかし、雨の日はそれを忘れさせてくれる

せかせかと、急ぎ足で駅を歩くことでさえ

いつもより、憂鬱に感じるが


それでも、雨でごまかせているのかもしれない

自負の心さえも


雨音は止まらない

ザーザー ザーザー

ただ、目的もなく 現れては気まぐれに去って行く

去って行った後には、少しの水たまりと


気落ちした感情と

時に、虹をおいて行く


全く、どういうつもりだろうか


あれほどまでに、気分が落ちていたにもかかわらず

虹を見ると、それを超える幸福感が体を巡るのだ


なんとも形容しがたいこの幸福感を体で感じ

口から、一言のことばで漏らしてしまう


"きれい"という 一言の言葉で


あれほどの大袈裟な感情でも

この一言で、満足に表現してしまうのだ


雨の日は、憂鬱である

靴の中に入る雨の跡は、にゅちゃり にゅちゃりと、感触を残していく

空に残った、雲の跡は、その姿を忘れてしまうほどきれいなものであると信じたい


雨の日には、布団にでも包まって

ただ、何も考えずに過ごしたいものだ

しかし、そうは行かないのかもしれない


そうして、私は今日も行くのだ 社会の中へ

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